エニアグラムについて<3>
『アドバンスコース』でお伝えしている内容です
エニアグラムについて、当会が開催しているワークショップの基本コース『アドバンスコース』で扱っている内容の一部を取り上げて解説します。
情動
エニアグラムでは、9つのタイプのそれぞれが、自己の存在価値に対する不安から、いくつもある感情の中から一つの激しい感情を取り込み、その感情に支配されると言われます。この激しい感情を「情動」と言います。
各タイプの情動
タイプ | 情動 |
---|---|
タイプ1 | 憤り(Resentment) |
タイプ2 | 高慢(Pride) |
タイプ3 | 欺き(Deceit) |
タイプ4 | 羨望(Envy) |
タイプ5 | ため込み(Avarice) |
タイプ6 | 不安(Anxiety) |
タイプ7 | 欲張り(Gluttony) |
タイプ8 | 欲望(Lust) |
タイプ9 | 怠惰(Sloth) |
本能のバリエーション
9つの性格タイプとは別に、本能に関する3つの要素、生存欲求、生殖欲求、社会適応欲求が各性格タイプにバリエーションを与えています。
3要素がどの順で強く働いているかで、同じタイプであっても異なる印象を与えることになります。例えば、同じタイプ5であっても、「社会型」が強く働いていると他の要素が強いタイプ5より、社交的な印象になると言えます。また、「自己保存型」ですと、人との関係は、最小限にしようとする傾向が強くなります。
- 生存欲求本能に対応するものとして「自己保存型」
- 生殖欲求本能の対応するものとして「融合型」
本質
本質は「完全に覚醒した意識」のことで、自我を手放し明け渡し、悟りの境地にあって、至福で満ちている状態を言います。各タイプは本質を持つと言われています。
ウイング
エニアグラムにおいては、タイプを9つに分類するものの、純粋に各タイプのど真ん中に位置する人はいないと考えています。誰しもが、その人の基本タイプに隣接するどちらかのタイプとの独特の混合体であると考えています。その隣接するタイプを基本タイプと区別する呼び方として「ウイング」と呼んでいます。
同じ基本タイプでも、どちらの「ウイング」を取るかで、印象がずいぶん変わります。「ウイング」の基本タイプに与える影響度合いは、人によって、強い場合から弱い場合まであり、それぞれの人が与える印象はかなり異なります。 「ウイング」については、エニアグラムの研究者によって、両方の「ウイング」を考慮するという考えや全く「ウイング」の存在を否定する考えもあり、自分の基本タイプをはっきり掴むことこそが肝要です。