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発行元:NPO法人日本エニアグラム学会   2006年1月22日 vol.89

エ二アグラム《自分探しの旅》
〜〜自己成長とコミュニケーションのための人間学〜〜

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このメールマガジンは、エニアグラムの智慧を日常で活かすヒントになれ
ばさいわいと、日常の視点からスケッチした文章を、性格タイプの違う人
たちが週ごとに変わって担当しています。

いつも読んでいただきありがとうございます。
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■目次■
● エニアグラム日記 タイプ2「本当の私の顔は・・・」 ●
●              「年末年始の寂しさ 」  ●
○ 編集後記                      ○
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★1月3日(火)★
我が家では、母が発病して以来この時期に「冥土のみやげ旅行」をする。
友達の千代美ちゃんは縁起が悪いから「親孝行旅行」と名前を変更した方が
良いと言ってくれるが、私にとってはやはり親孝行とは程遠い「冥土のみや
げ旅行」である。

ひとつには、この年になって恥ずかしいが、精神的にも肉体的にも親離れ
しなくてはいけないその日までの通過儀礼であると思えるから。そしてもう
ひとつには、「どうせやったら身軽に自分の好きな所へ行きたいんや」と言
う思いもあるからだ。要するに純粋な親孝行ではないのである。

ともあれ、両親の思い出の地を行くことにしているこの旅行もお天気に恵
まれ無事家路についた。世界遺産の熊野古道も歩いたし、那智の滝には虹が
掛かっていてとても綺麗だったし、「月に何回もお参りしてんねや」と言い
張る母に「はぁ?」の吹き出しを出しながらも西国一番札所の青岸渡寺はじ
め那智大社・熊野本宮大社・熊野速玉大社にも参拝できた。気温が低くて空
気がピリッとしていたせいか、とても心洗われる旅であった。

途中、山の中に大きな温泉宿があってその前の川から温泉が涌き出ている
所を通りがかった。川湯温泉と言ってなんと70度もの温泉が涌き出ている
そうだ。来年はこんなところで湯治というのもええなぁ、と思った。自分で
旅を仕切れなくてイライラする父と認知症で状況を良く理解できない母も、
ただ湯治のために温泉宿に泊まっているだけなら、ゆっくりできるだろう。

出来上がってきた今回の旅行の写真を見れば、二人共なんともうれしそう
な顔をして写っているではないか。なぁんや、結構楽しんでたんやと気を使っ
て損した気分と同時にうれしくなった。来年はどんなみやげを用意しようか
・・・まずは貯金から始めんとあかんなぁ。

★1月8日(日)★
今年の冬はとても寒い。豪雪地帯の方達は本当に大変だと思う。ピリッと
寒い朝は朝焼けがとても綺麗だ。幼稚園の園歌に「綺麗な朝です手をつなぎ
僕らも私も行きましょお〜」と言うくだりがあったが、幼稚園児だった私は
「綺麗にしましょう手を洗い〜・・・」と思い込んでいた。今はトシのせい
か「綺麗な朝」と言うのが、よく分る様になった。

綺麗な朝焼けを見ていると、先日行った串本の海を思い出した。それはそ
れは綺麗な海だった。海底を見ることの出来る水族館があるのだが、子供達
も私もとても楽しんだ。

おしりを一生懸命振って泳いでいた1cm角くらいの小さなフグはかわいかっ
たし、海亀には1袋の餌を分け合って時が経つのも忘れて餌やりに没頭した。
海底では波に行きつ戻りつしながら沢山の魚が泳いでいた。

自然はいい。雪の結晶、高い空、青い海、「あ〜神さんがいてはるって言
うのは、ホンマなんかもしれんなぁ〜」と、今更ながら実感する。そんな自
然も時には人を呑み込みすべてを破壊してしまうような一面を持っている。
いつもついつい人におせっかいばかりやいてしまう私は、ぜんぜん大丈夫の
ニコニコ顔ではなく、傷ついて怒った顔、悲しくて泣いた顔、疲れてもうお
断りの顔、今年は本当の私を表現する練習をしよう。
それが自然なのかもしれない。
(魔法使い)

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★11月21日(月)★
毎年恒例の酉の市。今年は二の酉の年で、11月9日と今日の2回。毎年、
新宿の花園神社に行くのだが、今年は、初回の9日も今日も行き・・・で、
妻に笑われる。

お祭り、酉の市、縁日、初詣・・・と、人が集まり、ワイワイガヤガヤと
なる雰囲気が大好きである。狭い境内に大勢が集まり押し合ったり、詰め詰
めで小さくなりながら、気の合う仲間と屋台を囲み一杯やるのも、また格別
である。

<あそこの屋台のグループはどんな集まりなのだろうか?>
<あのカップルはちょっと深刻そうだ>
<アンちゃんもっと威勢良くやらないとそのイカ焼き冷めちゃうよ>と、

見知らぬ人への思いを馳せながら、堪能するのである。酉の市名物の熊手
の華やかさも大好きで、毎年、花園神社で一番大きいと熊手を出す露店があ
るが、必ずそれは拝んで行く。企画や運営をやっている側に、屋台の内側に、
思わず入ってみたくなる。

★12月22日(木)★
クリスマス、クリスマス、あ〜クリスマス。都心のきらびやかなイルミネー
ション、賑やかな繁華街、混雑する商店、満席なレストラン、街中に溢れる
クリスマスソング、その日だけのえせ教徒も加わって賑合うミサ・・・なぜ
か、どれも大好きである。

妻がよく「浮かれパンダ・・・」と笑うが、まさに、浮かれている。丸の
内のミレナリオもいいが、センスの良いイルミネーションよりも、赤や黄色
や色満載でコテコテでチカチカ点滅の方がいい。今風なスマートな繁華街よ
りも、クリスマスケーキが積み上げられた、昔のコテコテ風の方がいい。

予約制で、整然と運営される高級レストランよりも、ギューギュー詰め込
んで、店主とワイワイやりながら、つい隣の人ととも話してしまう屋台の方
がいい。人々の気持ちを一つにする(と、勝手に思い込んでいる)

クリスマスソングが、街中に溢れるのがいい。さすがに、この浮かれ病も、
年齢とともに治まりつつあるが、若い頃は、クリスマス前々夜祭、前夜祭、
本祭、後夜祭、後々夜祭など、とにかくこじつけては、何日も浮かれていた。
今振り返ると、気の合う仲間と騒ぐ口実をつけていただけだったな。

★12月31日(土)★
大晦日の街は慌しく人も多い。私としては、好みの状況設定なのだが、こ
の日は、一抹の寂しさが漂う。酉の市やクリスマスと同じように、賑やかな
のだが、その場を共有し、その場を楽しむ雰囲気が漂っているのと、買出し
などの目的を達成したら、その場を一目散で離れ、それぞれが家路に着こう
とする。

分裂し、離れていく感覚があり、それをとても寂しく感じてしまう。私の
傍から、みんなが離れていってしまうのである。ずっと一緒だった人たちが、
何だ、最後は違うんじゃん・・・。

★1月1日(日)★
毎年、お正月の初詣の混雑ぶりは相当なものだ。賑やか好きの私としては、
必ずどこかに初詣に出向くが、前日の31日同様、それぞれの人たちが持つ
ホームを感じ、それが離人感を募らせ、寂しさを抱かせる。酉の市やクリス
マスと同じ混雑なのに、私と人との間に、一種の冷たさを感じてしまう。

「自分の居場所」ということが言われるが、私の場合、暗闇の中で手探り
で何を探すのかというと、誰かとつながっている糸である。まず問題なのは、
その糸。つまり、つながりである。そのつながりに余裕があると、次に問題
になるのが、誰とつながるのか?になる。誰でもいいからつながることが優
先なのか?、たとえつながりが途絶えても誰とつながるかが優先なのか?問
われるとすれば、やはり、つながりそのものなんだろうなあ・・・と思う。

だからよく、あちらこちらに自分の分身を飛ばす。あそこの屋台のどんな
グループ?、あのカップルはどんな状態?、あのテキ屋の兄ちゃん元気ない
ね・・・と。それは普段も同じで、オフィス街を歩いていれば、いろいろな
会社を分身が訪ね、住宅街を歩いていれば、目の前のマンションの各部屋を
分身が訪ねて歓迎されている。自分の居場所、自分のホームよりも、誰か何
処かとつながろうとする。

年末年始の寂しさは、つながりを遮断された寂しさにある。 ここで気づ
かされてしまうんですよね、本当は、つながってなんかいないだよなあ・・・
と。

冷静な現実を突きつけられてしまう年末年始は、好きじゃない。

(人寄せパンダ)
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○編集後記○
インフルエンザに会社でも何名かが、かかっています。私は、昨年かかっ
たのに懲りて、予防注射をしました。
予防注射は、3,500円でした。保険の対象外なのか、お医者さんで、領収書
をもらいました。確定申告の時期が、近くなっていますが、この領収書を経費
として、認められる人って、どんなひとなのかなぁと思っています。

みなさまも、どうぞ風邪やインフルエンザにお気をつけください。

各タイプの特徴は http://www.enneagram.ne.jp/index.htmへ
感想をお待ちしています。npo_jea@yahoo.co.jp まで。

☆毎週日曜日配信☆
最終週には、ワークショップのスケジュールとともに、連載企画を掲載。
現在の連載は、「あなたのそこが好き!・・・タイプ」です。
(本永)
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