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発行元:NPO法人日本エニアグラム学会   2013年10月20日 vol.394

エ二アグラム《自分探しの旅》
~~自己成長とコミュニケーションのための人間学~~

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客員教授としてタイへ行くために悩んだのはゼミ生たちのこと。来年度
のゼミ生の募集はどうするか。心配を前に思考より感情が、かれらとの
つながりが先に動きだす。揺れる思いは周囲の人たちとの会話が整理し
ていく。

現実か夢か、頭のなかではっきりしないときがある。その透き間から物
語がのぞくことも。非現実から現実へ。そういう性格の回路を自覚すれ
ば「自分がかわいく見える」。社会とのつきあい方もわかってきてゆと
りも生まれる。

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■目次■
●エニアグラム日記 タイプ4「台風、のち晴れ」●
●         タイプ4「夢か現実か」  ●
○編集後記        ○

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「台風、のち晴れ」

★9月16日(月)★

午前中、台風18号による激しい風雨。ゼミ合宿の出発を3時にずらして、
貸し切りバスで河口湖に向かう。ゼミ生33人参加。午後は台風一過、空は
きれいに晴れ上がっている。4時半に河口湖町勝山の民宿に到着。

2年生のプレゼンテーション「世界の宗教と祭り」。内容、チームワーク
共に見事だった。6時からの夕食をはさみ、7時から9時前まで3年生の発
表。

夜の懇親会では、音の出るバースディカートを始め、ゼミ生の写真帳、ペ
アのコーヒーカップ、鉄道ファンの私のための車掌の腕章、お酒などなど例
年のようにたくさんの誕生日プレゼントを頂く。なんと幸せな教員かと思う。

★9月21日(土)★

タイに行くことになった。客員教授として期間限定だが、交流協定を結ん
でいるタイの大学で教えることとなる。

タイは青年時代を過ごした土地だし、そのこと自体は嬉しいのだが、日本
に残していかねばならないゼミ生たちのことが一番心配だ。今ゼミに居る現
役生は、メール、Facebook、ラインなどで密な連絡が可能だ。ゼミ合宿をタ
イで行うこともできる。

しかし問題は、新しく入って来るゼミ生を取るかどうかだ。例年私のゼミ
を熱心に志望してくれる学生もおり、現役生と同じような対応ができないか
迷う。

思いあぐねてメールでゼミの幹事さんに相談した。ある学生は「タイに行っ
ている間、先生はしっかり休養をとってください」とメールしてきた。感謝
で頭が下がる。

★9月23日(月)★

ゼミ生へのメール:

来年度2年ゼミ生の募集ですが、熟慮の結果、やはり「来年度2年ゼミは
募集しないこと」にしました。

ゼミの幹事さんたちに意見を聞きました。私の予想に反して、「ゼミ募集
はしない方がよい」という意見が大半を占めました。その理由は

●ゼミのスタートは大事。3年間(2年~4年)の最初の一年はとても大
切だ。中途半端はしないほうがよい。学生にもむしろ失礼かもしれない

●限られている時間を、今居る学生(来年度3、4年生)に力を注いでほ
しいというもので、しごく真っ当な意見だと思います。自分の浅慮を恥
じました。3年生の副幹事から「先生、休むべき時は、しっかり休んで
下さい」と説教(?)された時は、少し感動してしまいました(笑)。
すみません。

「新しいゼミ生を取りたい」のはやまやま(×100倍)ですが、ここは
感情に流されるべきではないとの結論に達しました。「居ない人間は教えら
れない」というのはその通りですね。ご理解のほど、よろしくお願いします。

★9月27日(金)★

台風が一気に秋を運んできた。

早朝ウォーキングの時、これまではTシャツ一枚だったが、ウインドブレー
カーを初めて身に着ける。歩き始める時、澄んだ夜空に星がくっきりと見え
た。遠くの都心が地平線から橙色に染まってくる。さわやかな空気の中、多
摩川沿いの公園から富士山を眺める。「幸せな朝だね」と家内。

★9月28日(土)★

4時過ぎに家内と大塚で待ち合わせて、4時半の開店を待って居酒屋Eへ。

居酒屋評論家の太田和彦さんの新聞記事で知った「東京三大居酒屋」の一
つ。開店して15分でカウンターは満席。静かな大人の空間だ。燗酒がこん
なにうまいものだったかと思う。

★9月30日(月)★

改定が必要なテキストの新しい章を書こうと机に向かうが、何も進まない。
ショック。そういえばこの1年くらい、学術論文などまとまった長い文章を
書いていないのに気づく。

雑事に紛れて論文を書けなくなってしまう大学教授がいると聞いていたが・・・
自分もその一人になったかと焦る。その場限りの興味に任せ、頭は難しい内
容を拒絶して楽をしようとする。知的体力が落ちているのを実感。練習しな
くなって、ぶくぶく太ってしまったボクサーのようだ。まずい。まずい。

焦りまくって、編集者に書きかけの原稿を送る。すぐに適切なコメントが
ついて帰ってくる(メールはありがたいなぁ)。学生の論文はいつも添削し
ているのに、情けないことだなぁ・・・と思いつつ、何度かやり取りしてい
るうちにカンが戻ってきた。ほっ。

書かないと書けなくなる。毎日「書く」こと。

同時に、私には書くときにも「物語」が必要なのだな、とも思う。どんな
内容であろうと、ストーリーがないものは書く気にならない。

再び「もの書き」として「書く」「読む」のスタートだ。

(ちゃんぽん)

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「夢か現実か」

★10月1日(火)★

職場で朝、同僚の女性が声を掛けてきた。

昨日、上司から仕事の催促があり、しかも2回目の催促だったそうだ。

彼女は、1回目の催促があったときも、2回目も事情を説明し、別の業務
を終えて、それに取り掛かる旨を了解してもらっていたそうだ。

彼女が言う「催促」というのは、上司にとっては「念のための確認」では
ないかと、私は言ったが不服そうな顔だ。

もし、「催促」であっても、上司から了解をもらっているのであれば、何
の問題があるのか、それほどその言葉に縛られなくてもよいのではと伝えると

「一回指示された仕事は、必ずやり遂げるのだから、期限が過ぎていない
のに催促ばかりするのは止めてほしい。自分は人に仕事を依頼したときには
その人を信頼して口を挟まない」と彼女は続けた。

私が彼女と同じ状況であれば、上司が口に出して催促してくれたほうが気
が楽だと思った。

そして、まさか催促くらいで怒る姿を不思議に思った。

★10月5日(土)★

朝の身支度は私の不得意なことの一つである。

朝、バッグにハンカチを入れておくという発想は30代になってようやく
意識できるようになった。

最近では週5でハンカチを持参できるようになり、出先でバックに潜むハ
ンカチを見ると、自分の成長を誇らしく思い、にんまりする。

逆に自分でもまだまだだと思うのは、
職場について、自分がパジャマから着替えたかをヒヤッとしつつ確認する
瞬間である。

小学校から社会人になった今までパジャマのまま出かけた経験があるわけ
ではないが、朝という時間は夢と現実の狭間なので、自分のしたことが現実
かはっきりしないこともあるのだ。

いつになれば完璧な準備ができるのかわからないのだが、そんな至らない
自分がかわいく思えてしまう。

(さくら)

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(編集後記)

台風がよく発生しますね。

海水温が高かったことが多発の一因だと、聞きました。あといくつ来るの
でしょうか・・・。

被害のないことを祈るばかりです。

(本永)

★エニアグラム日記の次号は、タイプ5。 11月17日配信予定です★

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