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発行元:NPO法人日本エニアグラム学会   2012年10月21日 vol.358

エ二アグラム《自分探しの旅》
~~自己成長とコミュニケーションのための人間学~~

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パズルを解くように、実感として、性格の仕組みを発見したふたり。「自
分に欠けている所をすぐ探すくせ」があり「腹をたてる自分が悪い人間」だ
と感じる。すると「イライラする」。周囲に、いやな思いをさせていないか
と、また心配。

この思考をくりかえさず「これらの感情を手放すには」どうすればいいの
か。「愛嬌」だとある本でみつける。「堅い鎧」からジャージへ着替える必
要ありとナゾを解いた。悩む人には参考書ほどの価値がある内容。

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■目次■
●エニアグラム日記 タイプ1「運動の秋」●
●         タイプ1「愛嬌」 ●
○編集後記      ○

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「運動の秋」

★10月3日(水)★

職場のメンバーと一緒にマラソン大会にでることになり、時間を見つけて
は走るようになった。今日も遅くなったものの、余裕があったので走りに行
くことにした。夜も遅い時間なのに結構走ったり歩いたりしている人は多い。

秋の夜の風を心地よく感じながら、月明かりに照らされいるススキや稲穂
を横目に見ながらゆっくりしたペースで走る。

学生時代に陸上をしていたため走ることは好きなほうだ。思わず走りすぎ
てしまいそう。膝を痛めているので焦らないように徐々に徐々に体を作らな
ければと思う一方、いいペースで走っている人を見ると付いていきたくなる。

私の体は今どのくらいまでできているのか。どのくらいのペースなら走れ
るのか、試してみたくなる。その思いの裏には、負けず嫌いの私がちょこっ
と顔をだしている。

今年の秋は運動の秋となりそうだ。

★10月4日(金)★

ここのところイライラが募っている。なぜかというと計画的に仕事をして
いない(と私が感じる)人の仕事が、私に回ってくるからだ。仕事をするの
は構わないが、今日締切の仕事を今日頼まれると私のスケジュールが予定通
りに行かなくなってしまう。

頼まれるたびに「もう少し早く言ってくれれば。。。」と腹が立つ。

やり場のない腹立たしさと腹を立てる自分が悪い人間のように感じる気持
ちが入り混じる。そしてそんな感情がイライラとなって、イライラした気持
ちでいる私は周りに嫌な思いをさせていないか心配になってくる。

いらない力が入って家に帰る頃にはげっそり疲れている。事実が分かった
時点で、いろいろな感情を手放すことができればどんなにいいだろう。仕事
をせっかくするのならいい機会をもらったので楽しみながらできたら、イラ
イラした気持ちを持つことなくいらぬ心配もしなくていいのに。

(ちゃんと)

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「愛嬌」

★10月1日(月)★

研修の帰り途中、上野駅構内にある本屋さんに何気なく立ち寄った。電車
の乗り継ぎの間が30分程度あったので時間つぶし程度に店内へ入った。

しかし、本を見はじめると時がたつのも忘れ、本のタイトルや日頃気になっ
ている事に関しての書籍を手に取り、内容をパラパラと見て4冊の本を購入
し店を出た。

すぐ発車時刻の電光掲示板に目を向けると1時間以上も時が経っていた。
やれやれ、寄り道をしなければとっくに家に着いて寛いでいたはずの時間・・・。
日頃時間の綱渡りをしている私にとって、タイムロスは“後悔の念”を生み
出すが、今日はむしろ“充実した時間を過ごした感”で私の心は満されてい
た。

早速、電車の中で1冊の本を読み始めた。1ページ目に「ビジネスパーソ
ンにとって最も重要な責務は何か」という問いに“簡単にいうと、みんなに
愛されることですね。”と綴られている文章に惹きつけられた。私は“その
通り!”と頷くと共に自分に欠けている事を瞬時に悟った。

それは、物事を正しく、決められた事を守り、できるだけ良い成果を望む
に見合う努力を強いて見通しを立てながら行動をとる自分自身の存在が息苦
しく、周りの人々にも窮屈な雰囲気を与えている事を自覚しているから・・・。

みんなに愛される存在とは、ほど遠い自分との自問自答・・・が展開した。
電車に揺られながら1時間、その本との対話の中で私に不足しているものを
発見する。それは、“愛嬌”だった。

私は、知らず知らず“~ねばならない”という自分なりの型を無意識に築
いてその枠から逸脱しないよう自己を抑圧しているため、内面から湧き上が
るしなやかさ、柔和さ、素直さが滲み出せない。

無意識に築いた堅い型を破らない限り愛嬌を身につけることはできないか
な・・・と心の呟きが止まらない夜が過ぎて行った。

★10月2日(火)★

朝、起きてからも私の頭に“愛嬌”という文字がめぐって離れない。久し
ぶりの平日休みなのに心も体もどんよりしていた。こういう時は、体を動か
してリフレッシュ!リフレッシュ!と庭の枯れ始めた夏野菜の苗処分や芝の
手入れ、雑草むしりを朝9時から無心に没頭した。

久しぶりに額から流れる汗を感じ、着ていたT-シャツもびっしょり汗ま
みれになっていた。携帯電話で時刻を確認すると草むしりを始め約3時間が
過ぎていた。

体を動かし、心も体もスッキリと軽やかになっていた。

ゆっくりお風呂に浸かって汗を流してから近所にいる妹へ連絡をとり、ラ
ンチに出かけた。食事をしながら妹に「愛嬌のある人ってどんな人」と聞い
てみると「うーん、その人の行動や言葉でふと場が和んだり、ホッとしたり、
みんなを笑顔にしたり、その人を丸ごとOKと受け入れられちゃうような人
かな」と返事が返ってきた。

なるほど、愛嬌は親しみやすさや相手に不快感を与えず無条件に敬い受け
入れられるような心も顔も思わずほころぶ雰囲気で包み込む行動や言動から
もたらされるものなのかな・・・。

自分で制し抑圧している部分を解き放ち、堅い型に囚われないありのまま
の素直な心から奏でる旋律を言葉にし、行動出来たら愛嬌を少しずつ養える
ような気がした。公明正大に吟味していると誤認した物差し(自己価値観)
で状況を測っている事を自覚しない限り、相手に対して無意識的に与えてい
る否定感情や押しつけ感、緊張感を取り除けない。

私が周囲とぎくしゃくする時は、相手の事を色々思って考えてとった行動
であっても自分が捉えているように理解されず全く伝わらず、「決めつけな
いで、それはあなたの考えや思いでしょ、周りの人はどうなの?聞いてみた
ら?」と言うような反応が返ってくる。

そのような時は、相手を思い費やした時間と労力が数倍になった重石がどっ
しりと心を突き抜ける。突き抜けた穴は、瞬時に閉じようとするが、火傷を
負ったような痛みやヒリヒリ感が心全体に広がり拍動性の苦痛とざわめきと
共に心も体もずっしり落ち込こんでゆく。

時間をかけて自力で軌道修正しながら立ち上がるがこのプロセスが自己の
堅さを生産しているような気がする。

きっと“愛嬌”を身につけられ無意識にまとっている堅い鎧から快活に立
ちまわれるジャージへ心の衣替えができたらどんな自分と出会えるか・・・
“くすっ”と笑いが出てしまうような呟きをしている自分に癒され謎解きの
1日が笑顔で暮れて行った。

(つくし)

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(編集後記)

秋ですね・・・、先月までは、昼にジョギングをすると熱中症になりそう
でしたが、涼しくなったので走りやすくなりました。

12月には、ハーフマラソンの大会に出る予定です。

東京マラソンの本抽選には、残念ながら、落選しました。
当選されたかた、おめでとうございます!がんばってくださいね!

(本永)

★エニアグラム日記の次号は、タイプ2。 11月18日配信予定です★

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