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発行元:NPO法人日本エニアグラム学会   2012年3月18日 vol.337

エ二アグラム《自分探しの旅》
~~自己成長とコミュニケーションのための人間学~~

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心配ごとや悩みが生じたとき、どう切り抜けていくか。とくに限界は
おかずに考えはじめる。目立つことや誇りを守ることは大切にしてきた。
だが、いつも相手がいる。友好関係を保つにはどうすればよいのか。

待つこと、譲ることを体験して、そこに知恵があることを見つけた。
待つのは自分の心との闘い、静観するには度量がいる。「未来が予測
できる安心感」をもって相手を尊重する。

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■目次■
●エニアグラム日記 タイプ3「卒園式」 ●
●         タイプ3「待つも兵法」●
○編集後記       ○

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「卒園式」

★3月3日(土)★
この春、6歳の長女が卒園を迎える。ママ友達との別れに私までセンチな
気分になる。卒園式の後に父母主催の謝恩会があり、その司会を頼まれた。
実行委員が顔見知りで、あらかじめ打診されていたので、快諾した。

謝恩会では母親達が子どもの3年間を劇にするのだが、本当はその劇に出
て、踊ってみたかった。遊戯会のお姫様やダンスなどと聞いたらやりたくて
ウズウズしてしまう。久しぶりに舞台に立てるのだ。でも、司会とダンス、
どちらもやるわけにはいかない。悩んだ末に司会をやることにした。ダンス
は魅力的だったが、司会を他の人がやるのはどうしても嫌だったのだ。

小さい頃から、特別な立場が好きだった。学芸会でもクラスで演劇をする
時も、舞台の袖で朗読をしていた。私にしか出来ないもの・・・自分の得意
なもので目立ちたいのだ。

年が明けてから、謝恩会の練習が毎週になり、10ヶ月の次女をおんぶし
て参加する。みんなで作り上げることがこの上なく楽しい。会の詳細が決まっ
てきた。先生に感謝の花束を渡す園児に、なんと長女も選ばれることになっ
た。楽しみがまたひとつ増えた。

喜び勇んで娘に話すと、娘の顔がみるみる曇ってしまった。「ママやパパ
の前でやりたくない」と不安そうに言う。私がダメだしをするのが嫌なのだ
ろうか?せっかくのお役目なのに。もったいない。卒園式まであと2週間。
少しずつ説得してみよう。

ふと気がつけば、今日はひな祭り。次女は初節句になる。お祝いに呼べる
ような距離に親戚もいないので家族4人でおうちごはんにした。姉妹の家庭
でお雛様が女の子の数だけ並んでいるところもあるらしい。お雛様を取り合
うくらいの元気な姉妹になってくれたらと願う。

★3月4日(日)★
昨夜、ひな祭りではしゃぎすぎたのか、長女が発熱してしまった。熱はど
んどん上がっていく。嫌な予感がした。休日救急へ行くと、インフルエンザ
B型だった。1月にA型にかかったのに、ひとシーズン2回も。免疫力が落
ちているのだろう。

昨年末に長女は川崎病になった。原因不明の病に突然かかり、どうしたら
よいやら、私はオロオロするばかりだった。なぜそんな病気にかかったのだ
ろう?何がいけなかったのか?後悔ばかりで頭が回らず、ため息を連発して
いた。

主人は川崎病について、とことん調べていた。主治医がビックリするくら
いの情報量で、安心だった。でも、薬が効かない場合や後遺症などの事例を
聞くと、また不安になる。どうしよう、どうしようと思いながらも、長女の
前ではそんな顔も出来ず、何も手につかずにオロオロしていると、主人から
「そんなに心配なら自分でも調べたら?」と言われた。

私に調べるつもりはなかった。分からないことは、先生や看護師さんに聞
けば良いし、主人も調べてくれるだろう。それなら私は調べる時間を違うこ
とに使いたい。一家に物知りは一人いれば充分だと思う。

幸い、長女は後遺症も出ず、年内に退院できた。現在も薬は服用している
が、後は日にちが薬になるようだ。少しずつ元気になっているはずだ。そん
な時にインフルエンザにかかった。しかも2回も。今まではインフルエンザ
と聞くと、恐ろしい病気で、ウイルスが怖くて流行ると幼稚園をずる休みさ
せようかと思うほどだったが、今は薬を飲めば治るのだから、別にそれほど
怖くなくなった。

知識は、未知の不安から救ってくれるが、また新たな不安も生むものだ。
でも、未来が予測できる安心感は私にとって新鮮だった。

インフルエンザABダブル感染で長女はもう怖いもの無しだ。これで元気
に再来週の卒園式を迎えられるだろう。熱が下がったら、花束贈呈の特訓だ。

(おしゃべりママ)

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「待つも兵法」

★3月某日★

最近、待つことの大切さを感じた。自分にとって、待つという行為にはと
ても勇気がいる。特に、人間関係における場面では訓練が必要である。相手
との間合いや出方を待つ時は、自分の心との闘いであったりするので疲労感
が伴う。

これまでは、仕事で相手より自分の方が知識や経験で勝る場合には、間髪
入れず、止めを刺したり、理論的に打破する傾向があり、例え、自分が勝っ
たとしても、相手との人間関係はぎくしゃくしたままで、あと味の悪い結果
となることも多かった。

先日の旧正月前に、そんな自分を試されるかのような出来事があった。取
引先の中国企業の董事長(会長)が総経理(社長)を解任する事態があった。
それも、総経理(社長)が日本出張の折り、私と商談を進めている最中の出
来事であり、私も事態の把握に努めるのに精一杯であり、昨年から友好関係
を築き始めた矢先で当事者の私と総経理(社長)は困惑した。

旧正月の明けた後、徐々に情報が入ってきた。

未だに解任理由は不透明だが、どうやら、敏腕マネージャーである総経理
は、グループ企業内の幹部連中に妬まれ、派閥争いに巻き込まれた結果であっ
た。

さらに驚いたことに、私が知らないところで、中国人同士の利権争いの渦
中で自分が利用され、謀反の加担者として祭り上げられているとの情報も出
ていた。さすがに、それが事実なら自分が何よりも大切にする誇りと信用を
失うことになるので、数日間は怒りがおさまらなかった。

しかし、董事長本人に会うまでは、真意を確かめなければならず、情報を
鵜呑みにして、自分の正義を貫くあまり、相手の面子を潰し、さらに事態が
悪化するケースもあるので一度静観することにした。

また、情報を耳打ちしてくる提供者に、自分が操られている可能性もある
ので、董事長に直接会うまでは相手の出方を見ることにした。

数日後、董事長が来日して私に会いたいとの連絡が入ったので、新宿の某
ホテルで接待した。董事長は、新しい幹部を二名も伴い、再び新たな友好関
係を結びましょうとの笑顔で乾杯の音頭をとり、終始お互いに飲み続けて会
談は終了した。

相手も渦中の話題には触れなかったので私も口にはせず、五月に再会しよ
うと握手で終わった。以前の自分なら、物事の本質を直接斬り込んだり、探
りをかけたりと自分から仕掛けたが、今回は相手に合わせた形になったが、
後味が何となく良かった。

自分の正義も大切だが、その前に相手を尊重することが出来れば、直接的
に物事を解決しようとする焦燥感から解放され、時が自然に解決してくれる
こともある。相手を変えようとするのではなく、まず自分から変わっていく
ことの方が近道かもしれない。

中国の方とのいざこざから、改めて「急がば回れ」ということを教えても
らったのかもしれない。

(必達仕事人)

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(編集後記)

ついに走りました! 東京マラソンに2月26日に出てきました。

たくさんの人なので、スタートまでに、20分ほどかかりました。

その分を引くと、5時間10秒でした。あと10秒早ければとも、
思うのですが、無事に楽しく完走できて満足です。

たくさんの方に応援いただきました。力になりました!

本当にありがとうございました。

(本永)

★エニアグラム日記の次号は、タイプ4。 4月22日配信予定です★

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