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発行元:NPO法人日本エニアグラム学会   2011年9月18日 vol.319

エ二アグラム《自分探しの旅》
~~自己成長とコミュニケーションのための人間学~~

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宿題には実施計画表を、タクシー待ちは一列に並ぶこと。このようにする
のが物事を進める最善の方法。みんなも当然そうしてほしい。これはルール
なので行動するときは優先順位として忘れないで。いつも物事の基本は、
ここからスタートさせよう。

ところが、周りで起こることは・・・・。
状況は思い通りにはすすまない。すると自分の中から、怖れが、憤りが顔
をだしてくる。そのままを見つめることも、心の記録。

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■目次■
●エニアグラム日記 タイプ6「夏休みの宿題」 ●
●         タイプ6「品川駅での憤り」●
○編集後記        ○

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「夏休みの宿題」

★8月2日(火)★
小中学生の頃、夏休み最大の気がかりは「読書感想文」だった。書き方を
筋道立てて教えられた記憶もなく、自分の意見を述べるという訓練を(今の
子供たちのようには)したこともなく、何をどう書けばよいのか全く分から
なかった。

だいたい、自分の素直な感情をさらけ出し、個人的意見を主張するなどと
いうことは、恥ずかしく怖いことですらあったように思う。

とはいえ、誰に相談するでもなく、出された宿題は全て一人で終わらせた。
夏休みの最後に慌てた覚えもない。時折母の前で「どうしようかなぁ」とか
「大丈夫かなぁ」などと口にして不安な気持を吐き出してはいたが、母いわ
く「手のかからない娘」だったらしい。

翻って中学一年生の我が息子、宿題の量も内容度も非常に多大だというの
に、かえって気が進まないらしく、嫌なことは先送り。計画さえ立てていな
い。レポート課題がいくつもあり、噂には聞いていたが、驚くほど盛りだく
さんだ。

部活動など諸々の予定を考慮すると、よほど手際よく取り組まなければ終
えられそうにない。私以上に気になる様子の夫が、「宿題大丈夫か?」「計
画表を作れよ」と度々声をかけているので、私は強く急かしたい気持を抑え、
それとなく匂わせたり促したりする程度に留めておいた(つもりだ)。少な
くとも7月いっぱいまでは・・・

しかし、忍耐もここまでだ。一向に着手する気配のない息子に、静かに冷
たく言い放つ。「大丈夫だと言うなら、これ以上何も言わないから、自分で
責任持って取り組みなさいね。最後になって泣き付かれようが、終わらなか
ろうが、お母さんは一切関与しません。もしお母さんに関わってほしいなら、
明日の朝10時までに実施計画表を作ることね」

因みに、毎日の新聞スクラップと、NHK英語TV番組については、貯めずに
こなせるよう雰囲気を作り、功を奏している。

★8月3日(水)★
結局、協力者が欲しい息子は計画表を提出した。日程的な計画の甘さに、
思わず眉根を寄せてしまったが、ひとまず受け入れ、後から指摘。さらに、
「今年は一年生だから付き合うけど、来年からは基本的に一人で計画的に進
めるんだよ。今年の手順をしっかり頭に入れておいてね!」と釘を刺す。

★8月13日(土)★
読書感想文の指導につい熱が入ってしまった。自分の苦い経験を思うが故
に、今だからこそアドバイスできる要点やコツを必死で伝える。私がすぐに
例文を示しては意味がない。息子自身が感じたことを振返り、考えを巡らせ、
言葉によって表現する訓練の場なのだ。

どのように質問を投げかければ、息子の考えを引き出せるのか。作者が伝
えたかったメッセージは何か。自分ならどう感じ、どう考え、どう行動する
のか。会話を交わしながら、息子が構想を練るための手助けに徹する。本当
に手間も時間もかかる作業だ。

私が昼食作りに立つ間、息子は下書きに取り組む。午後は、その推敲を重
ね、どうにか完成。清書後の誤字や脱字をチェックし、最後まで伴走した感
じだ。昨日から始めた読書感想文がようやく出来上がり、息子も私も笑みが
こぼれる。

随分時間を割いたなぁと疲労感が残る一方で、胸にじんわりと達成感やら
満足感やらが入り混じって漂い、今夜はとても気分がいい。明日は夫が理科
の自由研究に付き合う予定だ。

(ゆらりん)

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「品川駅での憤り」

★8月19日(金) ★
金曜日の最終の新幹線で名古屋から品川に戻った際の出来事。時間も遅く、
疲れていたので、自宅までタクシーで帰ることにし、品川駅の高輪口のタク
シー乗り場に向かった。

タクシー乗り場には、いつもとは少し違う光景。いつもは一列に並んでい
るはずの列が途中で折れ曲がって二列になっている。よく見ると、途中で酔っ
払いの集団が横並びで並んでいるため、そこから折れ曲がって並んでいる状
況。違和感はあったものの、事情は理解できたので、そのことを受け入れ
「今日の並び方」に従い、最後尾に並んだ。

列も随分進んだ5分後、不意にふたりの30代と思われる女性が現れ、折れ
曲がったところにやってきた。そして「なんか、並び方が変!こちらに一列
で並ぶのが普通なのに・・・。間違っている!田舎の人が多いのかなあ・・・。
おかしいよねぇ(お互い顔を見合わせる)」と大声を出したと思うと、折れ
曲がったところに並んだ。慌てて、ふたりの女性の後ろに並び直す何人かの
列に並んでいた人たち・・・。

驚いたのが列の折れ曲がっている場所に並んでいて、その女性たちに直前
で飛ばされた私と同じ40代~50代くらいの男性。「ちょっと、勝手なことを
言って横入りしないでください!」という男性に「何を言っているんですか!
この並び方が正しいに決まっているじゃないですか!あなたこそ言っている
こと変ですよ!ねえ・・・」勢いの差で女性の後ろに、男性の後ろに並んで
いるより、たくさんの人が移動してしまう。

その瞬間に私の中で感覚が変わったことがわかった。腹がたったというよ
り、言わなければという感覚。正義感なかもしれない。割って入り、口を出
した。

私:「ちょっと、あなた達、勝手なことを言って横入りするのはおかしいで
すよ。もし、並びが違うというのなら、それを指摘した上で最後尾にならび
なさいよ」

女性2名:「何を言っているの?間違っているのを私たちが正してあげたの
でしょう。先に並んで当然よ!ねえ(また、ふたりがお互い顔を見合わせる)」

私:「何が間違っていて、何が正しいのかを決めるのはあなた達ではないで
しょう!いつもとは違う並び方かもしれないけれど、今日の列が既にできて
いるのだから、それに従うべきです!!」

女性2名:「私たち品川区に住んでいて、もう何年もこの駅を使っているの
に、こんな並び方見たことない。そちらが間違って並んだにきまっているで
しょう!私たちは、ここのルールをみんなに教えてあげているんですよ!」

私:「私だって10年も目黒区に住んでいます!頻繁にここからタクシーを利
用しますよ!!あなたたちの言うことは納得できません。最後尾に並びなさ
いよ!!!」

話はらちがあかず、収拾がつかなくなってしまった。結局、折れ曲がったと
ころにいた男性と私だけが譲らず、その女性2名の前に並ぶことになった。
後の全員がおとなしく女性たちの後ろにならんでいる。

女性2名:「よかったですねぇ~。自分達だけ前に並べて・・・」

私:「そちらこそ、そう思うのだったら、最後尾に並びなさいよ!自分達の
後ろに並んでいる人たちの顔をみることができますか!」

最初に女性たちと口論になった男性:「もう無視した方がいいですよ!この
人たち、頭がおかしいから・・・」

・・・皆が目を合わせない状態で、さらに10分が経過し、私は女性達より
先にタクシーに乗った。

乗った後、自分の手が震えているのに気付いた。怒りなのか、恐怖なのか
わからない気持ちがおさえられない。呼吸が上手く出来ない感じだ。心臓が
大きく動いているのがわかる。私は確実に怒りの頂点にいた。

「世の中の皆にどちらが正しいか問いたい。テレビ局に投書したい!」
「名刺を交換して、その会社に乗りこめばよかった。そこで彼女たちがどん
なにひどいことをしたのか上司に訴えてやればよかった」

・・・頭に浮かぶ考えは、どうすれば彼女たちに後悔をさせられるかとい
う、ネガティブな考えばかり。まさに、タイプ6の精神状態が下がった時の
状態だと、客観的には理解しているが、深呼吸をしても、他のことを考えよ
うとしても、頭が静かにならない。気分が悪い体験ではあったが、自分のタ
イプを思いしらされる時間となった。

(油売り)

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(編集後記)

来年2月26日開催の東京マラソンに応募しています。3回目の応募です。

今年も多数の応募があるようで、抽選倍率は、10倍近くになりそうと書
かれていました。

抽選が楽しみですが、またダメだろうと思ってしまう自分もいます。

小さいころから、くじ運は悪い方でした。

(本永)

★エニアグラム日記の次号は、タイプ7。 10月23日配信予定です★

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