∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
発行元:NPO法人日本エニアグラム学会   2010年12月19日 vol.292

エ二アグラム《自分探しの旅》
~~自己成長とコミュニケーションのための人間学~~

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

新しい出会いの前には雲のように心配がわきでてくる。とくに肌の色が
違う人を待つとき、期待と不安がいきかう。園児たちは「どうして黒い?」
と話しかける。人が素直でいられる国は平和で安心があると教わる。国の
空気の違いを聞く、ありのままの文化交流。

かたや顧客の前で受け身でいて終電に遅れている。人に頼みごとをすれ
ば小さな罪悪感も感じる。「人が良すぎる」と妻にいわれてもこの性格で
歩んできた。ここにも人と人との文化交流がある。いつのまにか追従する
ところがあるにしても、受け容れあうとこらから生まれるものがある。

──────────────────────────────────

■目次■
●エニアグラム日記 タイプ6「出会い」     ●
● タイプ6「終電に乗り遅れる」●
○編集後記                 ○

──────────────────────────────────

「出会い」

★11月某日(金)★

今日の幼稚園での英語レッスンは、新しい担当講師と一緒だ。アフリカン・
アメリカンだと聞いてはいるが、どんな人だろうかと朝からソワソワする。
どんな人とも上手く仲良く関わりたいと思っているし、偏見や差別は嫌いな
のだが、今回ばかりはイメージが先行して、頭の片隅に心配の芽が顔を出し
ている。

幼稚園によっては、肌の色が違うというだけで、快い受け入れをしてもら
えないことも間々あるらしい。新しい出会いへのワクワク感も同時に芽吹い
ていて、不安と期待がないまぜになった頭の中は、とにかく騒がしい。

待ち合わせ駅の改札を出ると、縮れ毛の大柄な姿が目に飛び込んできた。
視線があった瞬間、思わず内心ではたじろいだものの、平静を装って微笑み
ながら挨拶を交わす。初対面同士の会話を経て、(当たり前だが)怖い人で
はないとホッとする。会社のガイドラインに沿ってレッスン内容の打ち合わ
せをしながら、「講師の顔」になる。

園長先生は笑顔で迎えて下さり、先ずは一安心。大半の子供たちは興味津々
だが、中には初めて見る風貌に驚いて泣き出す子もいた。「B先生は優しい
から大丈夫よ」と声をかけながら、クラスコントロールを心がける。

一方で、「何で肌が黒いの?」「何で髪の毛しばってるの?」等、子供ら
しい直接的な質問にもドキリとしたが、B先生の温かく寛容的な様子に、こ
れまたホッと胸を撫で下ろす。講師としての立場と日本人としての立場・・・
ゆらぎながらも、色々な関係性が気になる性分だなあと思う。

★11月某日(金)★

先週のレッスン後は、温かく爽やかな気分だったことを思い出す。子供た
ちの楽しげな顔やB先生の一生懸命さ、そして何より、「今日は助かったよ、
ありがとう」と(社交辞令ではなく感激している様子で)握手を求められた
ことも嬉しかった。今日は純粋にレッスンが楽しみだ。

子供たちはあっという間にB先生に慣れ、私もいつも通り声を張り上げな
がら、レッスンを進める。英語の歌にあわせて体を動かす場面では、B先生
は特有のリズム感を自然に出していた。こんなに小さい頃から、英語のみな
らず、異なる文化を肌で感じられる機会に恵まれた園児たちが羨ましい。

帰りの電車を待ちながら、B先生は「自分は今とても幸せだ」と言ってい
た。米国も故郷のV州も愛しているが、永住の地ではないと思っていたそう
だ。ドラッグやスリ、殺人事件などが身近にある世界から、平和で安全な日
本に来て所帯を持てたこと。「My dream came true・・・夢が叶ったんだ」
とのB先生の言葉が、強く耳に残る。

なんて素敵なフレーズだろう。胸がほんわりと温かくなり、「今ある幸せ」
に感謝する気持ちが湧いてきた。B先生、気づかせてくれて、日本を大好き
でいてくれて、ありがとう。

(ゆらりん)

——————————————————————–

「終電に乗り遅れる」

★12月X日★

終電に乗り遅れ、愛知県の地方の町に泊まることになった。

取締役をしている愛知県の会社の社員から夜の食事に誘われていた約束を
果たそうとした夜の出来事だ。食事の開始時間は午後9時過ぎ。誘われて既
に2か月が経っており、年内に約束を果たそうとしたのが、結果的に裏目に
出た。

全ては自分の見込みの甘さが原因だ。その日は岐阜の実家泊まりの予定。
名古屋から終電は深夜0時5分なので、確認もせず、このあたりなら午後11
時半の電車が最終だと、確認もせずに信じ込んでいたのに、駅についたら既
に名古屋行きの電車も終わっていた。

慌てて、今別れた社員(Aさん)に連絡をしたが、繋がらず、別の人(B
さん)に電話をしたら繋がった。最寄りのビジネスホテルまで送ってもらお
うとしたのだ。Bさんが「いいですよ」と言ってくれた瞬間にAさんが、近
所のコンビニから現れた。

どちらに送ってもらうかを一瞬、迷い、Bさんに状況を説明してAさんに
送ってもらうことにする。

Bさんに断りを入れる時に、小さな罪悪感が芽生える。私とじっくり話を
したがっていたのを知っていたからだ。

甘い見込みと、罪悪感。私の性格の特徴が凝縮された時間だった。

★12月X日★

地方への日帰り出張。土曜の朝5時に起きて始発の新幹線で岐阜の日帰り
出張にむかった。先方の社長から「どうしてもこの日に来てほしい」と言わ
れて決めた日。

その週の木曜日まで名古屋に居て、金曜日に東京に戻るスケジュールだっ
たので、正直避けたい日程であったが、私の受け身な性格がNoと言わせな
かった。

朝9時に会社に到着。すると、その会社の常務から「社長は今日、急遽、
東京に出かけることになったから、打合せ出来なくなったよ」と軽い感じで
言われた。驚いて、社長を訪ねると「トラブルで急に東京に行くことになっ
た。打合せは次の機会に・・・」とのこと。

せっかく、無理して岐阜まで来たのに無駄に終わった。軽く扱われている
気がして少し悲しくなった。それでも「本当にもう・・・」と苦笑いをする
私・・・。

最近、妻から「人が良すぎる」「なあなあで事を済ませ過ぎ」と指摘され
るので、この対応でよいのかどうか一瞬悩んだ。やはり自分は優柔不断なの
だろう、という気持ちと、こういうことを気にしない性格だからこそ、顧客
との付き合いが長く続くのだろうというふたつの気持ちが共存している。

自分の気持ちの割り切れなさを少し感じた出来事だった。

(油売り)

──────────────────────────────────
○ 編集後記 ○

もう年末が近いですね。

みなさまにとって、どのような年だったでしょうか。

今年も、たくさんの方にエニアグラムのワークショップへご参加いただき
ました。ありがとうございました。

そして、このメルマガもたくさんの方に読んでいただきありがとうござい
ました。来年もよろしくお願いいたします。

追伸
「ミニまぐ」もスタートしました。タイプの特徴をクイズ形式で学べます。
パソコンから
↓ ↓ ↓
http://www.mag2.com/m/M0091131.html

携帯では
↓ ↓ ↓
メルマガ登録用アドレス aM0091131@mobile.mag2.com

登録画面 http://mobile.mag2.com/mm/M0091131.html

★エニアグラム日記の次号は、タイプ7。 1月23日配信予定です★

(本永)
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

このメールマガジンは『まぐまぐ!』
http://www.mag2.com/ を利用して発行しています。
マガジンID:0000116983
メールマガジン名:エニアグラム《自分探しの旅》
発行者:日本エニアグラム学会

e-mail:ennea-jp@live.jp
URL:http://www.enneagram.ne.jp/
配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000116983.htm

【本メール・マガジンの無断転載、複写は禁止します】

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞