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発行元:NPO法人日本エニアグラム学会   2005年11月27日 日常編 vol.54

エ二アグラム《自分探しの旅》
〜〜自己成長とコミュニケーションのための人間学〜〜

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本メールマガジンは、エニアグラムの智慧を日常で活かすヒントになれば
と、日常の視点からエニアグラムを紹介することを目的としています。

いつも読んでいただきありがとうございます。

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■目次■
●エニアグラム日記 タイプ4「伊丹さんの思い出」●
●             「張子の虎」    ●
◎次回の「プライマリー・コース」        ◎
○編集後記                   ○
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★11月7日(月)★
「自由に話してください」と依頼された仕事だった。ある職場で話をした
後、担当者の様子がぎこちない。「この年代はまだ仕事ですから、人生計画
は、伝わり難かったですね」この点が、ここが、と注意が長い。頬をぶたれ
る痛みが走る。素直に反省。現場をよく見よう。でももう帰りたい。

あれこれ考えだすと眠れない。私も辛らつな言葉で他人にこういう思いを
させてきたのではないか。多くの人に。そう考えると身が凍る。許してくだ
さい。もうしない。どんなに悲しくても、痛みを与えることはしないという
誇りを、根のように張っていたい。それが今の私の願い、私の祈り。

★11月17日(木)★
のどかな天気で、朗らかな気分。梶田さんが洗面所の壁紙を張りに来た。
前に来たのは、イラク戦争が始まった日だった。あのとき、台の上で天井
に紙を張りつけながら、ニュースを聞いて、
「ぼく戦争には行きたくありません」と、突然いったのだ。「そうよね」
「明日、うちのが出産予定日なんです」と驚かせたのを強く覚えている。

きょうは「あの後、もう一人生まれまして」と、帰り際にポケットから写
真をだして見せてくれた。おもちゃで遊ぶ二人の女の子がかわいい。
「二人になってから家の中では、いつも音がしています。ぼくはその音を聞
くのがうれしいです」

元証券マン。隣のおじさんの仕事にあこがれて休みごとに弟子入り、この
道へ。道具を一つずつ買い、やがて独立した。まだ31歳。私も職人さんは大
好き。実感でものをいうし、気取らず隠さず、ヨメさんは頼りになるといい、
一家を守るのは自分だと堂堂という。すばらしい。もっと来てもらいたい。
でも、もう直すところはない。

★11月18日(金)★
渋谷のホテルで久しぶりに宮本信子さんに会う。前に大阪の楽屋を訪れた
とき、思わず宮本さんを抱きしめていた。悲しいことの後だったから。
きょうは違う。ジャズを歌う信子さんは、輝いて、客席を酔わせてしまう。
小唄を30年ならっていて、声の艶がすこぶるいいが、いまはまた違う声で。

信子さん作詞の『シャンパンが抜けない』は、二人でいつもお祝いにシャ
ンパンを抜いていたのに、いまあなたがいないからの思いがせつせつと伝わ
る歌。中国旅行のとき汽車で一緒だった伊丹監督、食事のとき魚を取り分け
てくれたあの旅の、頼もしかった姿が、声が、思い出されてくる。涙をこら
えて聴く。

★11月19日(土)★
檜垣さんの娘のふみちゃんのミュージカル『42丁目のキングダム』を見に、
近所のヒロコさんと出かける。主演の布施明は、実力はあるが、心の隅で音
がするまで積極的に行動できない人を演じた。現実とうまく歯車があわない。
うまくいかないのは、ぼくが悪いからと謝ってばかり。成功とか勝利につい
て考えない。夢はみている人物。こういう生き方は、共感できるけれど、歯
がゆい。でも、どこか、自分の中にある姿だと感じてしまった。

歌い手もまた、人類を明るく助ける大切な仕事人。この結論は私の自論。
ふみちゃんは、集中できる仕事をみつけて生き生きした演技を見せてくれる。
しあわせそうだ。「存在感があった」と、ヒロコさんもほめていた。
(ふつうじん)

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★11月14日(月)★
就活(就職活動)で壁にぶつかっている学生が「私は本当に張子の虎だ」
と言う。マスコミ志望の彼女は、文章を書くたびに、指導してくれている人
からこっぴどく叩かれ、自信を失いかけている。「僕も張りぼてだよ」とい
うと、きょとんとしている。

そう、私だって「張子の虎」なのだ。近頃、「自分は深いところで、自分
自身に自信がないのだな」と感じることが多い。行動の源を手繰ると、「自
分を小さく思っていること」に到達したりする。小さいころから、自分に何
か足らない、という気持ちが常に心の中にあった。

エニグラムをやっていてよかったと思うのは、それがタイプ4のクセだ、と
いうことに気づけたこと。そして、成功者や偉人も含めて、みんな「張子の
虎」であることがわかったことだ。どのタイプも、強く出たり、逆に力に従っ
たり、それぞれのやり方で、張りぼてを隠そうとして必死になっている。

「先生が張りぼて?」と聞く学生に苦笑しながら言った。「張りぼてで悪
い?みんなそうなんだよ。それを理由に立ち止まらず、今はひたすら前に進
め!」。半分は学生に、半分は自分自身に言っている。

★11月16日(水)★
私を心から愛してくれた祖母の命日。もう26年になる。九州の実家に近い
病院で祖母が息を引き取った時間、私は東京の大学のグランドでソフトボー
ルの練習をしていたことを思い出す。明治生まれの芯の強い人で、無償の愛
情を注いでくれた。夜食で作ってくれたラーメンは本当においしかったなぁ。
でも文句ばかり言ってごめんなさい。亡くなる前日、私の夢に現れたのが不
思議。

★11月17日(木)★
ずっとゼミナールの選考について考えている。定員12人の私のゼミに、今
年は35人が応募してくれた。定員は学部で決まっているため、大多数の学生
を落とさねばならない。「誰からも悪く思われたくないな」という考えがよ
ぎる。

いわく、「留学生を入れなければ、彼らの評判が悪くなる」。いわく、「
男子学生と女子学生のバランスを取らなければ、女好きだと思われる」(?)。
いわく、「誰もが納得する基準を示さなければ、落とした学生から恨まれる」
と考えていると、「頭がウニ(ぐちゃぐちゃ)」になる。

ゼミナールは教員の人気取りのためにやっているのではない、ゼミは学生
の成長のため、彼らを大切にするためにやっているのだ。縁あって来てくれ
た学生さんを大切にすればよい、と腹をくくって合格者を決める。よいゼミ
になりますように。そして不合格の人にも、もっとよい結果が待っています
ように。最後は「祈り」だ。

★11月18日(金)★
大学対抗学生弁論大会の審査員をつとめる。今年で5年目になった。他の
先生方と知り合えるのもうれしい。隣の席に座った政経学部の先生とさっそ
く意気投合して、学部を越えたゼミ同士でボーリング大会をやろうという話
になる。

審査委員長のA教授は、北朝鮮による拉致問題の解決に尽力されている。
拉致被害者救出のため今夜も講演会を行う予定。その会場に来るのは、必ず
しも彼の考え方に賛同する人ばかりではない。しかし自分が話すことにより、
一人でも理解者を増やして被害者の帰国につなげたい、と弁論の大切さを説
かれる。「言葉は人を活かし、言葉は人を殺す」という彼の審査講評が心に
しみる。

夜、ゼミ合格者を掲示して帰宅する。正式のスタートは来年4月の新学期
だが、来週の火曜日にはさっそくメンバーの顔合わせを行い、実質上のゼミ
活動をスタートさせる。さぁ(意識の上では)次のシーズンが始まった。
(ちゃんぽん)
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◎「プライマリー・コース」のご案内◎
エニアグラムをはじめて学ぶ方にご参加いただける、次回の「プライマリー
・コース」は、12月3,4日に開催します。ご参加お待ちしています。

お申し込みの詳細は、WEBまたは、事務局
TEL/FAX 03−5777−1130 月〜金の13:00〜18:00まで

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○編集後記○
いつもメルマガを読んでいただきありがとうございます。

そろそろ年賀状のことを考える季節になってきましたね。何年も年賀状だ
けのやり取りになっている人がいます。今年もきっと出すだろうなと思って
います。でも、それはそれで良いなぁとも思っています。

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(本永)
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