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発行元:NPO法人日本エニアグラム学会   2005年10月23日 日常編 vol.49

エ二アグラム《自分探しの旅》
〜〜自己成長とコミュニケーションのための人間学〜〜

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本メールマガジンは、エニアグラムの智慧を日常で活かすヒントになれば
と、日常の視点からエニアグラムを紹介することを目的としています。

いつも読んでいただきありがとうございます。

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■目次■
●エニアグラム日記 タイプ8「ずるい人、信用できない人」 ●
●             「健全な魂」 ●
○編集後記○
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タイプ8の人は、自然に備わった力で人を引きつけ、場を盛り上げます。
本能的な直感が鋭く、簡潔、明快、率直です。不正は断固として許さず、好
き嫌いがはっきりしています。

物事を決定する力があり、自信が自然に周囲で感じられます。弱い者、自
分を頼ってくる人を助けようとする反面、対立する人、自分に挑んでくる人
を排除しようとします。強烈な体験を好み、挑戦し、困難を克服することで、
自分は生きていると感じます。
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★10月21日(金)★
渋谷で、劇をみた。
『天保十二年のシェイクスピア』という劇で、シェイクスピア全37作品を
一本の芝居のなかに織りこんで、しかも、それを日本の江戸時代におきかえ
たというものだ。原作は井上ひさし、演出蜷川幸雄、出演唐沢寿明、藤原竜
也、篠原涼子、夏木マリ、高橋惠子、白石加代子・・・

用事があって出かけた渋谷駅で、そのポスターをみた。
「うわぁ、みたい!」
用をすませると、ブンカムラの当日券売り場に並んだ。キャンセル待ちで、
開演前ぎりぎりに、チケットを手に入れた。

そのとき、知らない女性の二人組に、声をかけられた。おひとりですか、
私たち、チケットが一枚あまっているんですけど。

話を聞くと、三人で観劇する予定だったのが、一人急に来れなくなったと
のこと。見ず知らずの私に声をかけるくらいだから、きっとよほど、その一
枚を無駄にしたくなかったのだろう。

東京ということもあって、知らない人が怖かった。しばらく迷ったが、私
は、彼女たちが、困っているのだろうなと感じた。だから、まだお金を払う
前だったこともあって、キャンセル待ちで手に入れたチケットを、さらにキャ
ンセルして、結局、その二人からチケットを買うことにした。

あわてて、その二人とともに、劇場内へ駆けこんだ。劇はもう、はじまっ
ていた。

舞台を正面にみて、右端の席だった。たどりついた順に、ピンク色のTシャ
ツを着た女の人が一番右端の奥の席へ、次に私に直接声をかけてきた小柄で
人なつこい女性が座って、そして、三番目が私という席になった。つまり、
私が一番正面に近くて、みやすい。

「私が、一番奥へ行きますよ」
と、となりの席の小柄で人なつこい感じの女の人に声をかけたら、
「いいえ、いいんです、いいんです。それに、劇ももう始まっていますから」
という返事が返ってきた。

たしかに、ここでいつまでも譲りあっていても、うしろの人に迷惑だ。と
ちゅうの休憩時間に、もう一度、申し出ることにして、とりあえず、そのま
ま席についた。

劇の前半が終わって、休憩時間になった。
すると、私が申し出るより先に、小柄な人なつこい女性の方から、やはり
席を替えてもらいたいと告げられた。いいですよと、快く席を替わった。

私が一番奥へ。二人は一つずつ正面寄りの席へずれるのかと思ったら、小
柄な彼女はそのままで、ピンクのTシャツの彼女が、正面に近い席に座った。
私とピンクTシャツが、入れ替わった格好だ。

それに気がついたとき、自分の心に、違和感が起こった。席を替わりたい
と思っていたのは、小柄な彼女ではなくて、ピンクTシャツの彼女だ。それ
なのに、なぜこの人は、自分で直接、私に替わってくれと言わなかったのだ
ろう?

ずるい人だなと、思った。自分は言わないで、友だちに言わせるなんて、
信用できない人だとも思った。はじめから気づいていたら、席替えは断って
いたかもしれない。少なくとも、なぜ自分で言わないのか、問いただしてい
ただろう。

劇が終わってからも、小柄な彼女の方とは、おもしろかったね、あなたは
だれのファン? などと話したが、ピンクTシャツのほうには、話すどころ
か、笑顔を送ることもしなかったし、視線を向けることすらしなかった。

私は、ピンクTシャツを、完全に拒否したのだ。そして一方で、直接替わっ
てくれと言わなかった彼女に、自分の存在を認識されなかったようにも感じ
ていた。自分が拒否されることを怖れて、先に相手を拒否してしまった。

ピンクTシャツの彼女にしたって、見ず知らずの私が、怖かったのかもし
れない。直接声をかけるのに不安やためらいがあったのかもしれない。もし
も、同じ会社かなにかで、私たちが互いに知っている関係だったら、ピンク
の彼女は、私に直接、声をかけてくれたりしたのだろうか?
(ここほれわんわん)

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★10月10日(月)★
体育の日だが生憎の秋雨で静かだ。3日間プライマリー集中コースで東京
に泊まっていたので用事がたまって、後始末が忙しい。

最近「霊操」と言う良い言葉を知った。広辞苑にも英和大辞典の“Exercise”
を引いてもずばり当てはまる言葉は無い。イエズス会では一般に使う言葉ら
しく「健全な身体をつくり整えるために行うのが体操なら、魂を活性化させ、
神の意志との直接的な接触を目指すのが霊操だ」ということだ。

「神の意志との・・・」とは別にしても、私にとっては「健全な魂をつく
り整え、活性化し、内的な自由を目指すのがエニアグラムワーク」だから、
機会があるごとにそれに参加するのはあたりまえだ。私は勝手ながら“Spiritual
Exercise”(体操をPhysical Exerciseとして)と呼ぶことにしよう。

今回のワークショップでも、また新しい自分を見ることができた。ワーク
ショップは不思議なもので、課題は同じでも、参加メンバーや様々な条件が
異なれば、内面探索も変わってくる。

夕方、息子たち夫婦が来訪、近所の焼肉レストランへ行った。その道の通
人によると逗子・葉山含め一番うまいそうだ。歩いて行ける距離にあるので
真に結構だ。秋雨が上がったので、虫の合唱が一段と素晴らしい。葉山に住
む息子が「葉山がアンサンブルならこちらはオーケストラだ」という。その
中をブラブラ駄弁りながら5分足らずで家につく。良い時間を過ごした。

★10月11日(火)★
今日もしめやかな秋雨が降っている。静かな夜明けだ。枕上瞑想で先日の
集中コースの色々なシーンが蘇ってくる。「活き活きとした私」のワークで、
タイプ5の人の「活き活きするのは一人でいる時で、孤独とは違う」 「で
は、孤独の反対語は何ですか」・・・と言ったやり取りがとても面白かった。

実は、私はこのタイプの女性と人生を歩いている。そう言えば今日は結婚
51週年の記念日だ。2人とも忘れていた。彼女は一人旅が大好きで、3泊
の予定で多治見に出かけ今夜帰ってくる。

出かける時「人は年と共に興味の対象が異性⇒人⇒動物⇒植物⇒鉱物へと
移って行くものだが、私はまだ人への興味が津々でエニアワークへ、彼女は
年相応に鉱物(焼き物)に興味を持って陶器市に出かける」と冗談を交わし、
“グーテ ライゼ”と言って別れた。好い旅を祈っている。

日が暮れて、活き活きと充実した顔をして帰ってきた。エネルギッシュに
次から次へと旅の話をするのが実に楽しい。多くの人との出会いがあった。
それらの人達から予期しない情報を引き出し、観察し、推察したことがなん
とも楽しかったらしい。

★10月12日(水)★
秋晴れだ、小鳥がたくさん囀っている。春からのウグイス、セミ達の主役
が引退すると、今まで脇役のようだった多くの小鳥たちの快美な囀りが、心
地よい葉擦れの音に乗って管弦楽を奏でてくる。たまに「ゲコゲコ」とリス
の野卑な叫び声が自己主張する。

午後から城山のオフィスに行き、夕方から技術経営の研究会に参加。11
時に、虫たちのオーケストラに囃されながら、弦月に見守られ、「満ち足り
た一人」を味わいながら帰宅。研究会のディスカッションの模様を反芻しな
がら眠りにつく。

★10月13日(木)★
朝暗いうち、鋭いモズの高鳴きが聞こえた。 秋だなー! しばらくして、
キジバトがのどかに「デデポウポウ デデポウポウ」と鳴く。耳を澄ますと
沢山の小鳥の囀りも聴こえる。

空が白み始めたらしい。 枕上瞑想の良い時間だ。 今日も秋晴れだ。

久しぶりにゴルフの練習場に行く。少しも上達しないところから、練習と
言うよりも運動に行くと言った方がよさそうだ。何時も思うのだが、テキス
トで理論やコツをいくら学んでも、実際のナイスショットにはつながらない。
ヒントになることもあるが、むしろ悪いことさえある。

霊操でもそうだ。いくら本を読んで理解した積りでもそのままでは
“Spiritual Exercise” にはならない。「身につく」と言う言葉があるの
だから「魂(心)につく」と言う言葉があっても良い。

午後から、取りためたビデオを観る。橋田寿賀子さんのドラマ「ハルとナ
ツ」の最終回。これは初めから観ていたが実に素晴らしかった。久しぶりの
名作だ。彼女のずば抜けた才能とエネルギーに、また、共に作り上げた俳優
とスタッフの心意気と気迫に、立ち上がって最大の拍手を送りたい。
(ガッツ)
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○編集後記○
いつもメルマガを読んでいただきありがとうございます。タイプ8の人、
雰囲気が日記からも伝わるかと思いますが、タイプがもっている感じや特徴
を直接知ることができるのが、学会で定期的に開催しているコースです。

はじめての方にご参加いただける、次回の「プライマリー・コース」は、
12月3-4日に開催します。ぜひ、参加してタイプの違いを実感してください
ませ。お申し込みの詳細は、WEBまたは、事務局
TEL/FAX 03−5777−1130 月〜金の13:00〜18:00まで

読んだ感想はいかがだったでしょうか?みなさんからの感想などお待ちし
ています。npo_jea@yahoo.co.jp まで。

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(本永)
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