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発行元：NPO法人日本エニアグラム学会 2005年10月16日 日常編 vol.48
エ二アグラム《自分探しの旅》
〜〜自己成長とコミュニケーションのための人間学〜〜
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本メールマガジンは、エニアグラムの智慧を日常で活かすヒントになれば
と、日常の視点からエニアグラムを紹介することを目的としています。
いつも読んでいただきありがとうございます。
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■目次■
●エニアグラム日記 タイプ７「借金で首が回らないねぇ」 ●
● 「すでに私の頭は夕食に・・・」●
○編集後記○
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タイプ７の人は、人生を楽しく、明るく過ごしたいという人です。熱中し
た陶酔感を大切にします。色々のことをやり、人生には多様性があって欲し
いと望んでいます。
聡明で、明るく、ざっくばらんで、くつろいだ感じを好み、未来について
計画したり、夢を追うのが大好きです。反面で、苦しみや辛さを出来る限り
回避しようとします。深刻な場面、嫌なことも何となく楽しいものにしてし
まいます。何時も明るく陽気に振舞います。
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★１０月３日（月）★
朝、階下へ降りていくと娘の梓が「首が痛い、首が回らない」と情けない
声で言う。寝違えたのかな、と心配になってどれどれ、と首を触ると「いた
っ！」かなり重症のようだ。あわてて「すぐ整体の先生の所に行こう」と言
うが「学校は休めない、試験もあるんだから」ということで湿布をして近所
の友達に乗せてもらうことにし、帰りは私が迎えに行きそのまま整体の先生
の所に行くことにした。
ぎこちない動きながらもすごく大変な事態でもないことが判ると、傷つけ
るつもりは全くないのだが、つい「借金で首が回らないねぇ」なんてセリフ
がでてきてしまう。本人は痛いし、不自由だしかなり困った状態なのにこの
セリフはないでしょう、と思うがつい何か言いたくなってしまう。
何もない日常にふっと湧いた特別な出来事に気持ちが高揚するのかもしれ
ない。淡々と続くモノトーンの世界にちょっと色がつくような感じ、変化を
楽しみたいのか、退屈が解消できると考えるのか、その事態に張り切ったり、
はしゃいでいるようにみえるらしい。嬉しい事ならなおのこと、今回のよう
に困った事態であってもそうだ。中国に出張中の夫からかかってきた電話に
も「お父さん、大変！梓の首が回らなくなった」となんだか聞く人によって
は嬉しそうに話しているのである。
でもその整体の先生は車で一時間もかかる多賀城市にお住まいなので、時
間をやりくりし、夕飯の支度もあらかた整え、仕事先の学校も早めに出ない
と間に合わない。私にとっても困った事態なのであるが、何にもない当たり
前の一日より、この方が自分がいきいきとしてくる感じがする。
もちろん、時と場所と事態をみてひんしゅくを買うような行動はしないけ
れど心の中は「何が始まるかなあ」とちょっと思っていることも否めない。
幸い、たいしたことはなかったので安心した。最近実習と試験で忙しかっ
たこととひどい肩こりからおこったとのこと、看護師への道も大変だ。
★１０月４日（火）★
夫の研究室の秘書、Ｋさんがきのうで仕事をやめた。出産を控えての退職
だが６年余本当によく夫を支えていただき感謝の気持ちでいっぱいだ。ささ
やかながら、花束と「子供が育つ魔法の言葉」(ドロシー・ロー・ノルト著)
を差し上げる。
彼女は短大卒業後二年ほど働いた経験はあったが仕事が面白いと思ったこ
とはなかったそうだ。とても可愛い人なので戦力というより職場の花的存在
であったのだろう。夫の研究室では煩雑な資料整理はもちろん、出入りする
たくさんの人の関係調整をし、そして何より学生を育てるという現場で様々
な経験をしていくなか仕事の面白さ、難しさ、やりがいを初めて知ったとい
う。
私も現在専門学校で非常勤講師、中学校で心の教室相談員、そのほかに仕
事ではないが親業インストラクターとしての活動、また知り合いの学生さん
にビジネスマナーを教えている。あれもこれもと頼まれるうちにいくつもか
かえるようになってしまった。2年前に「もう手いっぱいです。辞めます」
と専門学校の理事長に申し出たところ、「もう決めたことなの？迷っている
のならどんなに少ない時間でもいいから来て頂戴。あなたのような先生が必
要なの」という嬉しい言葉にころりと参り、相変わらず続けている。
エニアグラムのワークでタイプ７はあれもこれもと欲張りどれもモノにな
らない、と自分で解釈した結果の決断だったのだが、次のワークでファシリ
テーターの方に相談したところ「全部やりなさい、あなたならできるわよ」
という言葉をいただき「そうか、タイプ７は万能選手、腹をくくって全部や
ろう」と決めたところからだいぶ気持ちが楽になった。冷静に客観的にみれ
ば、時間的には十分こなせる量なのに気持ちだけがいっぱいになってしまっ
ていたようだ。
どれもこれも手放せない。仕事がなくなったらどうしようと保険をかけて
おきたいのか。ＡがだめでもＢがあるし、と安心したいのと、違う仕事で違
う私が発見できるかも、と思っているのかもしれない。
幸い若い人達を育てるという仕事に関わることができ本当に感謝している。
若い人達からエネルギーをいただき「先生大好き」なんていわれるとますま
す張り切ってしまう。うるさいし、全く常識と良識を知らないのか！と爆発
することもままあるけれどみんな可愛い私の教え子達である。
（ひさきょん）
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★１０月１１日（火）★
冷たい物がしみるのは、知覚過敏だと勝手に決めていたが、痛み出したの
でしょうがなく虫歯と認め歯医者に行った。世間では不評の消毒液の香りは
好きだが、ギィ〜ンと響く音は、これからの治療を想像し恐くて帰りたくな
る。
私を治療中の先生は真剣な顔で、細長い針金のようなものをギコギコ動か
し、根幹治療をしていた。コワッと感じながら、私も私の口の中が見たいも
のだと考えた・・・
「ずっとしみていた？」と先生、「ヴァイロキロキ（はい時々）」と私。
口が開いたままの状況で話しかけないでよと思いながら、答えた途端、舌を
どこに戻してよいか分からなくなった。先生の真剣な顔を思い出し、私の口
の中で奮闘している先生の指と、器具の邪魔にならない場所はと考えれば考
える程、舌の居場所が分からず、舌はRの発音をした時の状態のまま、治療
の間中空間をさまよった。
やっぱりライトの横に、口の中が見える鏡でも取り付けて欲しい！注射だっ
て打たれるのを見ていた方が痛くない。イヤ、痛さは変わらないのだろうが、
針がささったのだから痛いのだと分かる。分からないで痛いよりは怖くない
し安心だなどと、どうでもよい欲しいことを考えているうちに治療が終わっ
た。緊張状態を続けた舌は空中ですっかり乾いてしまいヒリヒリ痛かった。
我ながら意識せずに頭が疾走し、肝心の事を忘れていた。
「また来週いらっしゃい！」と言う先生に「ありがとうございます！」と
答えながら、すでに私の頭は夕食に美味しい物を作る事で一杯だった。
洗面所で歯を磨きながら、日記に今日の頭の中の事を書こうと考えていた
ら、舌が歯ブラシを避けて、上下左右と動いていた。
「オイ舌ちゃん！何をチョロチョロしているのだい？」
「いやぁ、歯ブラシ君どこに居てよいか分からなくてさ」
勝手にセリフを入れて愉しむ私がいる。こんな訳だから、我が家の机も、
パソコンも、植木もよく喋る。そして私の頭は動いていることに気づかず、
大事な事からずれていく困りモンでもある。
ふと我に返り「バッカみたい！」と思わず呟く。
鏡の中に映る私は、誰よりも厳しい批判者であるが、ドジでのろまで間抜
けな時の私でさえも、そのままを認め、「バカだよねぇ…でも挫けず、次は
頑張りな！」と愛し、勇気を与えてくれる私でもある。
（ナルシス）
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○編集後記○
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（本永）
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