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発行元:NPO法人日本エニアグラム学会   2010年1月24日 vol.259

エ二アグラム《自分探しの旅》
~~自己成長とコミュニケーションのための人間学~~

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旅行に出るときも鍋を囲むときも、いろいろの人が参加するのが楽しい。
そこに子どもが加わると、脱線も、ストップもあります。
トニックとソーダーを注文して「失敗した」という15歳。
口紅を顔にぬりつけて自慢顔の2歳。

何年かしたらきみたちも大人になる、そのときまで待っていると
温かい気持ちをもつ人たちです。

傷つきやすい一面があり、自ら催促して生きる強さはみせませんが、
与えたり迎えるときはすぐ心を近づける大人たちです。

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■目次■
●エニアグラム日記 タイプ4「台湾鉄道一周旅行」 ●
● タイプ4「鍋セット持って訪問」●
○編集後記                  ○

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「台湾鉄道一周旅行」

★12月23日(水、天皇誕生日)★
待ちに待った台湾一週旅行の始まり。私(51歳)、家内(49歳)と、家内
の父(79歳)、双子の甥っ子(共に15歳)の5人で、台湾新幹線など鉄道で
台湾を一周しよう、というアイデアだ。妻の父は、定年後に鉄道マニアに目
覚め、その孫である甥っ子はテツ(鉄道マニア)予備軍、私は筋金入りの(?)
テツ、妻は男どもに呆れながら(実は楽しそう)・・・という珍道中だ。

昼過ぎ、中部国際空港(セントレア)に集合。16時のキャセイパシフィッ
ク機で台北へ。セキュリティーで、双子の一人がひっかかる。「何か尖った
物をお持ちのようなのですが」と警備の女性がすまなそうに言う。荷物を開
けてみたら、何と製図用のコンパスが出てきて唖然とする。旅先で数学の宿
題の作図をしたかったそうだが、皆で大笑い。台北泊。

★12月24日(木)★
新幹線で台北から南の高雄へ向かう。台北駅に、鉄道グッズを売っている
店を見つけて、男性陣は大喜び。鉄道書籍、記念切符、鉄道のDVDやキー
ホルダー・・・「鉄道趣味が存在することが、その国が先進国で進んだデモ
クラシーである証拠」という、いささか(かなり?)独善的な、政治学者で
ある私の定義に、中学生の甥っ子たちが不思議な顔をしている。

10時発の台湾高速鉄道(新幹線)で高雄へ。車両は日本の新幹線N700系、
車内の表示も漢字で出てくるため、海外に来ているという実感が余りない。
1時間40分で高雄に到着(日本だと東京~名古屋くらいの距離か)。奮発し
て商務車両(日本のグリーン車)にしたのだが、スナック、コーヒーのサー
ビスの他に、クリスマスプレゼントのチョコレートまで配られ、これで
1950元(約6千円)は安いと思う。

高雄(左営)の駅からMRT(地下鉄)でホテルへ。レストランで、甥っ
子たちはソーダとトニックを注文、「失敗した」と顔をしかめる。それはお
酒に混ぜて飲むものだよ。あと5年経ったら、一緒に飲もうね。

★12月25日(金)★
熱帯の高雄でクリスマスを迎える。熱帯とは言いながら、地球寒冷化(?)
の影響か、予想以上に涼しいというかはっきり言って「寒い」。台湾には何
回か来たが、ダウンジャケットを着ている人を今回始めて見た。

昨日は台北から高雄まで西海岸を新幹線で南下したのだが、今日は逆に高
雄から台北まで東海岸周りの在来線で北上する。台湾は九州とほぼ同じ大き
さだが、これで一周完成というわけだ。台風被害で高雄から南回りの鉄道が
一部まだ復旧していないため、途中の枋寮まで車で行き、そこからひたすら
北上する。

昼間の間、ただただ列車に乗っている。チケットをお願いした知人の旅行
会社社長が、「この日は列車に乗っているだけなのですが、それでいいので
すか?」と怪訝そうに聞いて来たのを思い出す。「もちろん、そのために行
くのです」と自信を持って答えたのだが、頂いた旅程表には「台湾列車の旅
を存分にお楽しみください」と書いてあって笑った。彼には理解不能だった
のだろう。

早めの列車に間に合ったので、途中の台東で少し時間ができる。義父の提
案でタクシーに乗り台東市内を観光する。車を借り上げるとき交渉したら、
600元(約1800円)だという。ちょっと高いかな、とも思ったのだが妥協した。

ところが、途中で片言の日本語と英語で話をしたり、仲良くなったりして
駅に帰って来て、「では」と600元を渡したら、100元札を返してくる。海外
でタクシーの運賃交渉はたくさんやったし、ぼられる事も多かったが、一旦
決まった運賃をドライバーがまけてくれたのは初めて。こんなことからも、
ますます台湾が好きになる。
19時過ぎ台北着。クリスマスかつ週末の台北市内は混雑してにぎやか。

★12月26日(土)★
台北滞在。午前中は、故宮博物院へ。大陸からの観光客でごった返してい
る。政治的には難しい北京政府と台湾だが、自らのルーツを確かめに台湾に
多くの人が訪れているのを見ると、やはり「中国は一つ」なのだな、と実感
する。

午後は、世界一の高層ビル「台北101」へ。実は、2010年1月にブルジュ
・ドバイ(アラブ首長国連邦)が完成して世界一が入れ替わったので、「世
界一のビルに登った」最後のチャンスだった。世界一であろうがなかろうが、
展望台から下を見ると、高所恐怖症の私は足元がすくむ。

★12月27日(日)★
朝ご飯のときに、英語で「オムレツを作ってください」を中学校1年生の
甥っ子たちに教える。私が始めて海外に出たのは25歳を過ぎていた。15歳で
さまざまな経験を積める彼らをうらやましく思う。

昼過ぎのキャセイパシフィック機で帰国。帰りは2時間余りで15時過ぎ中
部国際空港着。家内と「いい旅だったね」と。

(ちゃんぽん)

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「鍋セット持って訪問」

★12月29日(火)★
今日はかねてから教会でお世話になっている、40代ご夫婦のお宅にお邪
魔した。

私の近所に美味しいコラーゲン入りのお鍋セットを売っているので、それ
を一緒に食べたいと、こちらから催促して実現した。

私はこちらから催促したりはしない、普通は。簡単なお願いでも、自分以
外の人にお願いするのは嫌なのだ。

なんでだろう。

自分をお願いするような人間ではないと、卑下しているからかも。お願い
を断られたら、傷つくからかもしれない。お願いして嫌々引き受けられたら・・・、
そんな素振りを少しでもされたら、今度は自分が馬鹿にされた気がして腹を
たてるだろう。

お願いする前から自分の心はまだ起こっていないドラマを繰り広げ、傷つ
き腹を立てている。実際にはお願いの一歩を踏み出せないことが常なのだ。

私がその分厚い壁を乗り越えられたのは、その夫婦が10数年にわたり私
の心に誠実に接してくれたからである。

そういう訳で今日の食事は私にとって、リラックスしのびのび過ごせる時
間であり、有難い時間だった。

自分が如何にびくびく怯えながら生きているかがわかった日でもあった。

★1月10日(月)★
2歳の娘はおしゃべりのおませさんだ。

今朝も子育てで疲れ切った肌に化粧水をつけようとすると、すぐに傍らに
来て「何をしてるの?これはなあに?」と尋ねる。私の化粧に興味津々なの
だ。

今日は私の横に座り込み、化粧道具をとっては鏡を見ながら何かしている。

今まで何度隠れて私の口紅を顔にペイントしたことか。

様々な赤で彩った顔の娘が、「私、かわいいでしょう?」と言わんばかり
の表情でこちらを見たならば、私から怒りはなくなり笑い顔になる。

「ちょっとお買いものしてくるから」と私の口癖を真似てバッグを片手に
部屋をうろつく。「ここで待ってて。電話してくるから」

私の真似が上手だからこそ、自分がしっかりせねばと身を引き締める。

私は娘に毎日遊んでもらい、戒められている。坂口安吾は「親がいなくて
も子は育つ」を揶揄的に「親がいても子は育つ」といっていたが、わたしに
はこちらがしっくりくる。

ちゃんとしていない親がいても子どもは育つともいえる。ひどい親に育て
られても、立派に成長する子どももいるのだから。

そうかもしれない、と思った。

(さくら)

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○ 編集後記 ○

先日、『対話力』樋口裕一+久恒啓一著(中公新書クラレ)という本を
読みました。

「対話力」強化のメリットにはじまり、その具体的な強化の方法などが
書かれていました。

お二人、「図解教の教祖」と「小論文の神様」の対談もあり楽しく読み
ました。

その中で、相手を納得させるためには、エニアグラムをつかい相手の性
格を知ることが有効であるともありました。

追伸:「ミニまぐ」もスタートしました。こちらは、タイプの特徴をクイ
ズ形式で学べます。

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★エニアグラム日記の次号は、タイプ5。 2月21日配信予定です★

(本永)
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