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発行元:NPO法人日本エニアグラム学会   2005年7月17日 日常編 vol.36

エ二アグラム《自分探しの旅》
〜〜自己成長とコミュニケーションのための人間学〜〜

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本メールマガジンは、エニアグラムの智慧を日常で活かすヒントになれば
と、日常の視点からエニアグラムを紹介することを目的としています。

いつも読んでいただきありがとうございます。

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■目次■
●エニアグラム日記 タイプ4「横浜から小倉まで」●
●           「軽い衝撃」    ●
○編集後記○
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タイプ4  この人たちは、いまを肯定するとき思慮と理解をもって、穏
やかに人と向きあいます。思いやりがあり、人には注意深くよりそい、共感
に喜びをみつけていく。他人の世話にも時間をさきます。

小さいころ持った「満たされなかった」感情に引きづられると、自己評価
が低くなり、ひそかに人を羨みます。ここで活動はストップしますが気づき
ません。疎外感もあり気にしますが、その気持ちが癖だと気づくと、自分を
鼓舞して自立心をもちはじめます。
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★7月1日(金)★
仕事を終え、7時に横浜みなとみらいホールでプラハ交響楽団のコンサート。
横浜ルミネの有隣堂で妻と待ち合わせ、会場で他の同行者と合流する。

指揮のペトル・アルトリフテルさんはひょうきんでダイナミック。スメタ
ナ「モルダウ」、ドヴォルザーク「チェロ協奏曲」(チェロ:長谷川陽子さ
ん)・「新世界より」。ソリストの息づかいが伝わってくる2列目に座る。
特にチェロ協奏曲に感激。チェロとはこんなにも体力が要るものだったかと
思う。狂気一歩手前のすさまじい集中力だ。おまえは一回一回の講義(=教
員にとってのリサイタル)にそれだけのエネルギーをかけているか、と自分
に問う。

熱演に感動して涙が流れることを抑えられず。ところが、隣で某氏は「チェ
ロは荒い演奏でしたね。コンディションが最悪だったのでしょう。まだまだ
これからですね」と言う。「感性が違いすぎる」とちょっとびっくりする。

★7月3日(日)★
10時過ぎ、上野毛カトリック教会で祈る。電車代を節約して二子玉川から
歩いて往復したが、教会や瀬田界隈はお金をかけ凝った外装の邸宅が多く、
見ながら歩くのが楽しい。T美術大学のテニスコートでは、先生方?が朝か
ら缶ビールを飲みながら試合をしていた。うーん、リッチ!

価格もハイグレードの二子玉川を避け、たまプラーザのIY堂で半袖のス
タンドカラー(カラーの高いノーネクタイのワイシャツ)を買う。「まじめ
につくる ていねいにつくる しっかりつくる」というMade in Japanシリー
ズで、キャッチフレーズどおり着崩れせずとても気に入っている。先日同じ
スタンドカラーを着ていて、外国人の先生に「学部内クールビズNo.1」に私
が選ばれたという栄光の品だ(笑)。

★7月6日(水)★
月曜日に大学院、火曜日に学部の授業をすべて終えて、水曜日に北九州市
の実家へ。夏休みというのに3日と空けずスケジュールが入っているが、両親
の顔を見に帰る。品川発7時34分ののぞみ101号に間に合い、新大阪発10時29
分ののぞみ7号に乗り継ぐ。車中4冊読了。12時39分小倉着。買物をして帰宅。

★7月7日(木)★
小さい頃から行き付けの店で散髪をする。寿司職人になった息子さんはワ
シントンの「S」という店にいるそうだ。奥さんがアメリカに息子さんを訪
ねた帰り、ヤンキースの松井選手の試合を見た話などをしてくれる。

1901年に官営製鉄所ができた製鉄の町・八幡も、現在では商店街は降りた
シャッターばかりの「シャッター通り」。にぎやかなのはパチンコ屋だけ。
経営不振で閉店したショッピングセンターは巨大な廃墟となって、1階のバス
センターだけが稼動している。故郷の寂れ方に目を覆うばかり。

出前の鮨を取って父と母と3人で囲む。馴染みの寿司屋のご主人が届けてく
れる。中学校の後輩になるご主人(わが家では親しみをこめて「大将」と呼
んでいる)は先ごろ結婚されたとのこと。嬉しそうに同行の奥さんを紹介し
てくれ、こちらまで楽しくなる。結婚記念につくった有田焼の湯飲みを2つ頂
く。

サミット開催中のイギリスのロンドンで同時多発テロが発生。テレビをつ
けると解説者として同僚のM先生が出ていた。

★7月8日(金)★
帰省する度に、父は忘却力がつき母は目が弱ってくる。10分前のことをよ
く覚えていない82歳の父と、見える視野が狭まっている78歳の母と、それを
直視したくないためか、ただ酒を飲み時間を過ごす自分が居る。優しい言葉
はかけているつもりなのだが(言い訳だなぁ)、いつも大事なことを伝えら
れなかったという不全感を残して帰途につくこととなる。

5時起床。6時過ぎ朝食。小倉発7時36分ののぞみに乗車。到着後大学で会議、
3年生への就職ガイダンスに出席する。先日の健康診断の結果が帰ってくる。
中性脂肪の値が高く、がっくり。
(ちゃんぽん)

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★7月4日(月)★
イリヤマテ朝顔が咲きはじめた。この花は朝濃い紫からしだいに青になり、
ピンクに変わっていく。私はとりわけ早朝の色が大好きで、カーテンを開け
る時を毎朝楽しむ。今朝は5個の花。一本の茎から延びたつるに、今年はと
くに蕾が多い。ひと夏かけて200は花をつけるとして、3本でベランダに
は600個が次々に咲くだろう。10月に入っても花は咲く。この生命力は、
鉢で根が息をしつつ、精いっぱい支えようとしているからにちがいない。

この間、大阪の夏期合宿で会ったシングルマザーと、その子どもたちにも、
現実的に命の成育について考える時間をあたえられた。10年前にも会って
いるその子どもたちは育ち、たくましくなっていた。「父親は死んだと思っ
ていた」。そうではなかったが、しっかり現実も受けとめた。そのなかで、
子どもたちの思いは「ほんとうの自分に」もどりたいのだ。中学一年生で、
自分を軌道をはずれずに回っている土星のようなものととらえた男の子がい
た。母親という太陽があるからこそ、知恵も健康もあたえられている。しか
し、ほんとうの思いは、口に出してみなければわからない。

おとなも、子どもの気持ちを知り、それによる対立を怖れることなく、自
分に戻れば、そのときの感覚が幸福感をあたえてくれる。土星を描いた子の
背丈は、大人の肩までしかなかったが、これから、ぐんぐんのびるだろう。
あれからさまざまに考えが広がっている。ほんとうの気持ちに戻れないなら、
そこにおおきな問題がひそむ、自分でなくなるかもしれないのだ。

★7月7日(木)★
きょうも学生は私のようすを見たりしない。すっと胸のうちを開く。こち
らに受ける用意があってもなくても、ふいに話す。問題提起をしているとは
考えず、重い問題をきれいな歯並びにのせて告げる。私は、どきっとして聞
く。「小さいころの思い出はドアだけ。母親が迎えにくる保育園のドアであ
り、預けられた家のドア。じっと見ていて、開くと母の顔がのぞくときもあ
るし、オバサンのときもあった。オバサンってのは、子どもを預かってくれ
る人で、どこの人だったか。そんなこと、思い出したくはない」。

親の仕事のために預けられた子どもたちの気持ちは、これまで聞く機会が
なかった。だから考えたことがないとは、いいわけにもならないが。いま聴
いていて、子どもにとって、かなり我慢を強いられた長い時間があったのだ
ということがわかる。ドアのそばで待つ子どもたちに、待っていた子どもた
ちに、できるだけの優しさを送りたくなる。といっても、何もできないのだ
が。

★7月9日(土)★
メイ・サートン『82歳の日記』を読んだ。もう一冊、先月読んだ『国家
の罠』(佐藤優)も夢中になった。この二冊にはなんのつながりもない。あ
るとすれば、孤独を見据える精神の強さだろう。人間観がしっかりあるのも、
いい風が吹き抜けたような読後感。世におもねらないのがいい。

読書中、前に読んだ本に会い、しかもその著者に会ったことがあれば、幸
福感にあふれた気持ちになる。メイ・サートンの日記に『老いの泉』の著者
フリーダンが出てきた。フリーダンは新潟で講演をしたことがある。ずっと
前だが、私はそのニュースをキャッチして新潟行き新幹線に乗った。

「年齢の既成概念を打破しなければならない」「若い人にいう。新しい能
力は出てくる。自分で育成すること。成長しつづけていること。真の意味の
自分になる。そこから英知を見る」。メモが残っていたので、この日記に書
けた。

もうひとりの作家は、ナタリー・ゴールドバーグの名前である。日本では
『クリエィテイヴ・ライティング』というタイトルで本がでた。いまは絶版
だが、エニアグラムの仲間と、この本を教材に自分探しの文章を書きあった。
あの時間は真珠色に包まれたように胸にのこっている。

アメリカの作家と、同時期に同じ本を読んでいたなんて、とうれしくなっ
た。

★7月12日(火)★
おとなの女は、夏とはいえヨレヨレのものを着ないのがいいと、ヒロコさ
んはいう。その後で「会うと気分がよくなる店長がいる店に行ってみない?」
と誘われた。きょうその店へ行く。ウインドウを見て、「この服は、何歳の
人が着るのですか?」と尋ねたとき、スポーツマンだった店長は、さらりと
いった。

「似合う人が着ればいいのです」。まいった。気分が良くなる人とは、軽
い衝撃をあたえてくる人のことだ。初めから服に枠をあたえようとする私は、
あぶない。自分の感性をどこへ置いてきたのか。『コーラス』を観た。映画
を見ながら、人を育てることについて考える観客もいるだろうなと思った。
(ふつうじん)

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○編集後記○

いつもメルマガを読んでいただきありがとうございます。タイプ4の人は、
個性的であり、ユニークであり、何よりも感動を大切にします。それは人前
で話す時にも、現れます。小泉首相が、「感動したぁ」と言っても本当に感
動しているかと周りが思ってしまうことの逆な感じです。そのようなそのタ
イプがもっている感じや特徴を身をもって知ることができるのが、学会で定
期的に開催しているコースです。

はじめての方にご参加いただける、「プライマリー・コース」を
8月13日(土)〜14日(日)に開催します。ぜひ、参加してタイプの違
いを実感してくださいませ。(お申し込みの詳細は、WEBまたは、事務局
TEL/FAX 03−5777−1130 月〜金の13:00〜18:00まで)

☆参加者の声☆
私は、最近仕事で、同僚とトラブルを起こして深く反省していました。今
回、ワークショップに参加したことで、トラブルの理由が自分の性格にある
ことが良くわかりました。「こうした方が良いに決まっている!どうしてあ
なたはその通りにしないの!」と心の中の声に従って、相手にぶつかってい
ました。今までも、トラブルの時には、同じような心の声に従って行動して
いました。今回自分のタイプを知ることで、そうするのが自分なのだとわか
りました。

読んだ感想はいかがだったでしょうか?みなさんからの感想などお待ちし
ています。npo_jea@yahoo.co.jp まで。

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(本永)
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