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発行元:NPO法人日本エニアグラム学会   2009年1月18日 vol.223

エ二アグラム《自分探しの旅》
〜〜自己成長とコミュニケーションのための人間学〜〜

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頑張らない計画をたてたはずなのに、みたらし団子を食べる子ども
のことを心配している、この周到さ。職場に欠員がでそうなら、自分が
穴埋めとして出勤しようとシナリオをえがく、この責任感。
でも忘れ物や点検不足がでて大あわて。そこがいいんですね。

点検とか確認はくりかえすと、笑顔が消えてしまいますから。
がんばりすぎるより、ミスって笑っていられるほうが、ずっと魅力的。

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■目次■
●エニアグラム日記 タイプ1「2009年の目標」●
●         タイプ1「段取り」      ●
○編集後記           ○
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「2009年の目標」

★1月1日(木)★
新たな1年が始まった。今年は、雪景色からの始まりだ。寒くて布団から
出たくない、と思いながらごそごそ寝返りをうっていると、メールの着信音
が聞こえた。

とりあえず、布団からでるきっかけができ、メールを見るために起きだす。
不思議なもので、メールや電話がきたら、今まで動きたくない、と思ってい
ても、自然と動けるのだ。携帯依存症?いやいや、メールの返信を相手が待っ
ていては申し訳ないので、早く返事を返さなくてはと思うからだ。

電話の場合はなおさら、急ぎの用事だったら申し訳ない、と思うからだ。
といいつつも、そんな急ぎのメールや電話は滅多にない。性分なんだろうなぁ。

そそくさと、メールの返信をしながら、居間に異動して、朝ごはんの準備
を手伝った。お雑煮に、栗きんとんに、お刺身に、、、簡略版お節を準備し
ながら、今年の目標を考えた。

う〜ん!がんばらない!ことに決定!!ついつい無理をし過ぎてしまう自
分に、がんばらない!という目標を掲げさせ、穏やかな一年を祈念した。

★1月2日(金)★
今日は友人に付き合って、ショッピングモールに出かけた。本来、人ごみ
が得意ではなく、買い物にもあまり興味のない私は、案の定1時間過ぎた頃
には、時間を持て余し始めた。疲れて足も痛くなったので、通路に面した休
憩椅子に腰を下ろし、時間を潰すことにした。

暫くすると、お年寄りが向かいの椅子に腰掛けた。間もなくして、その隣
に、お父さんと、3〜4歳位の男の子が腰掛けた。お父さんは、お店で買っ
たみたらし団子を袋から取り出し、子供に食べさせ始めた。

何気なく親子の様子を見ながら、お団子を喉につまらせないかな、と気に
なった。私の頭の中では、いざとなったら携帯で救急車を呼んで、救急車が
来るまでの間には、子供をさかさまにして、、、。思いつく手段をあれこれ
と考えていた。

すると、横に座っていたお年寄りが、お父さんに一言。
「気をつけんと団子ば喉につまらせるばい」
お父さんは、少し気まずそうに、頭をさげた。

声をかけるのもひとつの方法。対応策を考えるのもひとつの方法。同じ光
景を目にしていても、タイプによって違うものだと、一人納得してしまった。

(ちゃんと)
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「段取り」

★12月23日(火)★
今日は、楽しみにしていた高校2年生の仲良しグループで毎年12月に開催
している同窓会(昼食会)の日だった。待ち合わせに余裕を持って10時に家
を出ようとしたその時だった。

携帯電話が鳴り、体調不良で本日の夜勤勤務が出勤できないというスタッ
フからの連絡であった。その瞬間、すぐに友人へ待ち合わせが遅れる事、先
に始めていてほしいことをメールした。

私の穏やかな休日の空気は一変し、部署に連絡をとり現在収容している患
者人数と重症度及び緊急入院の連絡の有無を確認し、体調不良スタッフを抜
いた勤務が可能か査定をした。

しかし、夜間のうちに緊急入院が入っており重症度はさらに増していたた
め、そのスタッフと同等の能力を発揮できるスタッフの代替が必要であった。

早速、勤務表のチェックに入り、スタッフをどのように動かせば最小限の
調整で本日の夜勤調整ができるか考え、該当スタッフ3人に連絡・交渉をし
て何とか夜勤調整を行うことができた。(もしも、調整がつかなかったら働
く職員と患者の安全が第一であるから人員不足のまま勤務はさせられないた
め自分の予定を白紙にして出勤する覚悟はしていた。)

勤務調整が行えたことでホッとした私は、あっという間に過ぎ去った約1
時間の遅れをどのように最小限に縮めるかを考えながら家をでた。

最寄りの駅に着き、だいたいの到着予定時間を友人にメールしようとした
際、携帯電話を忘れてきたことに気づいた。昨晩うっかり充電を忘れていて、
さらに外出前に勤務調整の件で携帯電話を使い続けていたため、身支度をし
ているちょっとの間でも充電をしておこうと充電していたのだった。

電車がちょうどホームに入ってきた。先を急いでいる私は、このまま時間
を優先して来た快速電車に乗ろうか、それとも家に引き戻るか悩んだが、不
携帯電話では必要な連絡をタイムリーに応えられない環境ができてしまうた
め引き返すことにした。

勤務調整でロスした1時間よりも自分の確認不足でタイミング良く乗れる
はずだった快速電車に乗れず、さらに家までもう一往復して・・・そこで生
じたタイムロスが悔しくてならなかった。自分のミスで生じたタイムロスで
あり、自分の意識や行動の改善次第で何とか回避できた内容だから悔しかっ
た。

勤務調整に費やした時間は、他者(スタッフ)から自分が引き受けた影響
なので、その影響を友人にできるだけ及ぼさずにいかに対応をしていくかが、
私の努力するべきところと理解しているから全く憤りが起こらない。

役割で消費する時間は、何時間であろうとも無駄とは感じない。しかし、
自分の段取りの悪さや確認不足で消費してしまった時間に関しては、悔いが
残るし、過ぎた時間にこだわってしまう自分がいる。

心の中で自己反省をしながらこわばった表情で到着したであろう私を「大
変だったね。来れなくなっちゃうかと心配したけど会えて嬉しい。さぁ座っ
て、座って」と温かく出迎えてくれた友人の笑顔と今を楽しむ空気に引き込
まれ、心も体も和らいでいくのを感じた。

予定通りに物事が進むとは限らない日常の中での柔軟性が養いきれていな
い、思い通りにことが進まないと段取りの不備探しを無意識にしてしまう。
生じたハプニングをそのまま楽しむ心のゆとりを1年ぶりに会った友人から
教えてもらった。

★12月25日(木)★
今日は、クリスマスのため教授をはじめ医師達がサンタクロースやトナカ
イなどのコスチュームを身に纏ってクリスマス回診が夕方行われる日だった。

今年度から担当した診療科のクリスマスイベントは、初体験であった。各
病棟及び診療科毎に異なるクリスマス企画が催されるため、準備はどのよう
にするのか事前に確認していたが、医師で企画するので一緒に楽しんでほし
いと言われていた。

今まで関わってきた診療科は、看護師の方で企画を考えて医師に参加して
もらっていたので積極的な医師の姿勢に感心する反面、“一緒に楽しんでほ
しい”と抽象的な指示しかこないことに関してどのように参加したらよいか
困惑しながら当日を迎えた。

私は、相手の期待やこうしてほしいというような具体的な内容が見えない
となかなか行動が起こせない。目指す的に向かって考えをまとめ、ある程度
のことを予測し、準備・段取りを組み始め、行動し出すから与えられた自由
がとっても不自由であった。

結局、医師達が白衣以外の姿でベッドサイドに来ることは1年に1回しか
ないだろうから、差し支えなければ記念写真をとってよいか患者様に意思を
確認し、カードと一緒にプレゼントしようとスタッフと共に準備をした。

「今からICUに降りるよ」と上の階から連絡が入った。さぁーそれぞれ
の担当看護師が受け持ち患者のベッドサイドでスタンバイした。

曲と共にサンタクロースが登場し、一人一人のベッドサイドを周り始めた。
「先生達、もっと患者さんによってはい撮りま〜す」と言ってデジカメの
メシャッターを押したが画面に“SDカードの空きなし”のマークが出てシャッ
ターが押せなかったのです。

私は、とてもあせったと同時に“なんで!”という静かな怒りが心の中に
広がった。その瞬間、医局長が笑顔で「主任、頼むよ・・・」とどっと医師
達の笑いと呟きが押し寄せた。中には場を和ませるためにトナカイの医師が
お尻を振ってベッドサイドで愛嬌を振りまいてくれていた。

データーを即消去してデジカメに空き容量を作ろうとしたが、保存データー
をみると削除できない写真や数日前に行った忘年会の写真が沢山入っていた。
そのため、瞬時に消去するにもできず、生じたこの間をどのように繋ごうか
気まずさと確認不足の自分に対しての後悔で心の中はいっぱいだった。

スタッフの一人が「どんまい主任さん。もう一台ありますよ。多分コード
でつなげれば印刷できると思いますよ」と声を出してくれた。

「あっそうだね。もうひとつ使えるカメラがあるので・・・先生達ちょっ
と待ってください」とスキンケアの経過を撮影する業務上使用しているデジ
カメでもプリンターができるのに気づき急いで棚にとりに行った。

その後は、無事に写真撮影を済まし、先生達も何事もなかったようにベッ
ドを周ってクリスマス回診が終了した。

スタッフの一声でホッとその場を通過することができ、写真も直ぐプリン
トアウトをして患者様や家族の方にも喜んでもらえた。

笑顔で対応している私の内面では、反省会が繰り広げられていた。“何で
カメラのチェックを寸前でしなかったのだろう。段取り通りに事が流れると
は限らない。ハプニングに対応する柔軟性が今日も養われていない自分にハッ
とした。

自分の描いたシナリオ(=段取り)の型にはまりきってしまい、なかなか
アドリブ的な対応が苦手な自分を再確認・・・。

シナリオを中途半端な枠組みにとどめ、その中身をその場その場の成り行
きに身を任せ描いていく勇気が私に必要なんだなということに気づいたクリ
スマスでした。

(つくし)
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○ 編集後記 ○

昨年からランニングをはじめました。最初は1kmがやっとだったのですが、
やっと10Kmを走れるようになりました。
いつの日か、フルマラソンに出られたらと欲も出てきました。

さてさて、2009年度(2009年4月)からのワークショップのスケジュール
(PDF版)が、http://www.enneagram.ne.jp/schedule.htm にアップされま
した。

ワークショップにまだ参加されたことがないようでしたら、ご参加を心か
らお待ちしています。

★エニアグラム日記の次号は、タイプ2。2月15日配信予定です★

(本永)
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