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発行元:NPO法人日本エニアグラム学会   2005年5月29日 日常編 vol.29

エ二アグラム《自分探しの旅》
〜〜自己成長とコミュニケーションのための人間学〜〜

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本メールマガジンは、エニアグラムの智慧を日常で活かすヒントになれば
と、日常の視点からエニアグラムを紹介することを目的としています。

いつも読んでいただきありがとうございます。

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■目次■
●エニアグラム日記 タイプ6    「寄せ植えの実演販売で」 ●
●             「信頼されて・・・」   ●
○編集後記○
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タイプ6の人は、真面目、誠実であることを大切にし、周りと仲良くした
いという気持ちを人一倍強く持っています。何事に対しても忠実で誠実であ
り、責任感が強く、互いに支えあうシステムややり方で、協力的に、一所懸
命に働きます。

何事によらず、誤ったことをしてしまうのではないかという不安の感情を
もち、不安の感情に対処するために自分の外側にあるものに頼ろうとします。
人との信頼関係を大切にし、責任を果たそうとする一方で、防衛的で、課
題に対して直面することを避け、優柔不断な態度になりがちです。

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★5月28日(土)★
私は全国のホームセンターや街の花屋に花を卸す仕事をしている。今日は
愛媛にあるホームセンターの花売り場の飾り付けに来ている。カリフォルニ
アローズという八重咲きインパチェンスの花の苗を販売しているメーカーの
男性は、私より10歳近くも若いが、何事にも積極的でいわゆるやり手の部
類だ。しかもそれでいて威張った感じもなく明るく元気がいい。店の売り場
作りにしても、とてもこだわりを持っていて、商品の陳列の仕方、客の目線、
商品の見え方等々を配慮して実に念入りに作業をする。

そういう意味では私も似たところがあるのだが、彼が凄いと思うのは、物
怖じせずに何でもやろうとし、その熱意で周りの人を巻き込んで行けるとい
うところだ。今日も彼は、店で販売しているラティス(木製のフェンスのよ
うなもの)に目をつけ「これ、使わせてもらっても良いですかねぇ。何なら
買わせていただいてもよろしいんですが」とあっけらかんと言っていた。「
売り物はいくらなんでもまずいんじゃないか」と思って言いあぐねている私
とはえらい違いだ。

私の場合には、どこか遠慮しているようなところがあって「こちらの都合
で売り場作りをさせてもらっているんだからあまり無理は言えない」とか「
売り物だからいくら何でも使っちゃまずいんじゃないか」とか「店の人に多
分断られるし」などと勝手に考えて自らを制約してしまうようなところがあ
る。「相手の人に悪く思われたらどうしよう」という気持ちが先に働くのだ。

まぁいずれにせよ、彼とコンビを組んだ売り場作りはなかなかエキサイティ
ングで、どんな売り場になるかとってもワクワクする。

★5月29日(日)★
今日は神戸にきている。空気は澄み渡り、周りに一望できる山々はすっか
り新緑で覆われて何ともすがすがしい。今日は、TVにも出ているちょっと
有名なガーデンデザイナーの男性と一緒に神戸のホームセンターで寄せ植え
実演会をやることになっている。私は言ってみれば、その人のマネージャー
兼アシスタント兼雑用係といったところだ。

時刻は10時を少し回ったばかりだというのに、店は既に人、人、人。休
日ということもあってすごい込みようだ。このお客さんたちを相手に、先生
と一緒に寄せ植えのコツをしゃべるのだ。こういう祭りやイベントは本当に
ワクワクする。

さぁ寄せ植え教室が始まった。「なんだ、なんだ」とどんどん人が集まっ
てくる。私はすかさず店内放送をかけて「只今よりお店の正面入り口横にお
きまして、TV番組〜〜等でお馴染みの○○ ○○先生による寄せ植え実演
会を行います。春の寄せ植えのコツ、春のお花の育て方等々、是非この機会
に・・・」と威勢良くマイクに向かってしゃべるのだ。

あじさい、クレマチス、日々草、インパチェンス、コリウス・・・等々、
きれいな輸入物のテラコッタ鉢に寄せ植えられた花たちが、1980円、
2800円、3480円、決して安くはない値段でどんどん売れてゆく。神
戸という土地柄もあるのだろうか?一人で1万円近くも買って行く人もいる。

客の疑問に答えて、寄せ植え鉢の値段を計算して、大きな声で「いらっしゃ
いませぇー」と呼びかけて。あっという間に昼になってしまった。昼になる
まで付き合っていいただいたお客さんの中には「一度帰って荷物を置いて、
また午後にくるわ。今日は何時まで居るの?」などど訊いてくる人もいる。
まったくもってうれしい限りだ。

午後の人の多さは午前中の比ではなかった。夕方4時までという予定でやっ
ていたが「私にも作って。私は同じのを二つ。」と一向にお客さんが切れる
様子がない。日曜日ということもあって帰りの新幹線は指定席を取らないと
座れないだろうと、帰りの時間を決めておいたのだ。先生も私もだんだん焦っ
てきた。4時を少し回って「はい。本日はこれにて終わらせていただきたい
と思います。皆さんどうもありがとうございました」と締めの挨拶をして、
一度は客がいなくなった。

その直後、一人の若い女性がワインカップ型をした大きな鉢とお花を持っ
て「もうだめですか?だめですよね?」とさびしそうな顔をしてやってきた。
顔を見合わせる先生と私。お互いに「ここで断ってはちょっと気の毒だな。」
という気持ちが顔に出ている。次の瞬間、先生の口から「いいですよ。これ
を寄せ植えして欲しいんだね」と優しい言葉が返ってきた。

私たちの優しい気持ちが伝わったのか、店長が近づいてきて「大丈夫。安
心してください。私が新神戸の駅までお送りしますよ」と言ってくれたのだ。
結局、新幹線の発車時間より一時間も早く新神戸に着くことができた。ゆっ
くり土産も買って、帰りの車内では、缶ビールでお疲れ様の乾杯をして、満
ち足りた気持ちで家路に着いたのだった。
(忠犬ハチ公)

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★5月16日(月)★
月曜の朝、起きて少しボーっとしていると携帯に電話が・・・。仕事先の
Aさんからだ。「あのぉー金曜日にお願いした件なんですけど・・・」

その言葉を聞いた瞬間、すっかり忘れていたことに気づき”しまったぁー”
という言葉が心の中で響く。「関係者に確認して、すぐお返事します。もう
暫くお待ちください」丁寧な対応が出来たのか、すごく卑屈な感じがしてい
るのか、相手がどう感じているかを気にしながら電話を置いた・・・。

「まずいなー、どうしよう・・・」仕事を忘れていたことより、相手の反
応が気になる。電話を切った瞬間、また別の電話・・・。別の仕事先のBさ
んから「月曜日に伺うお約束で、伺うお時間はメールでお知らせ頂けると伺っ
ていたのですが・・・」これも、忘れていた・・・。心が動揺し、後悔が頭
をよぎる。

よく考えればそれほど、重要な問題ではない。いずれの案件も相手にとっ
ても、重要度の低い内容だ。何がなんでもすぐに対応しなければならない事
柄ではない。そんなことだと判っていても頭の中では、これからものすごく
大変なことが起きそうな気持ちになる。こんなことを続けると、そのうち、
痛い目に会いそうな気がする・・・。出かける準備をしている間、頭をよぎ
るのは、全てネガティブな考だった。

夕方、心配した割りに、2つともあっさりと無事終了。反省は既に私の頭
の中にはその時存在しなかった。

★5月18日(水)★
水曜日の朝、知人から突然のHELPメールが来た。今日中に雑誌に載せる原
稿が納得いかないので、添削して欲しいとのこと・・・。 「了解♪」こう
いう時は何故かモチベーションが上がる。仕事でもないのに、滞っているも
のを全て差し置いて、添削にかかる。

何故か普段は無理と感じるスケジュールであっても気にならない。作業は
集中した状態で淡々と進んでいく。途中、相手から電話がかかり「忙しい中
で大丈夫?何か、悪い気がして・・・」と言われても即座に「問題ないよ、
大丈夫♪」と迷いのない言葉が出てくる。依頼される内容はモチベーション
には関係ない。信頼されていると感じた時、自分の中で冷静さと力強さが湧
き出てくるのを感じた。

無事終了し、相手からOKを貰った後、静かに満足できる時間に浸っていた。

★5月20日(金)★
昔の仕事仲間が遊びに来た。数ヶ月ぶりの再会で夕食を一緒にすることに
・・・。以前から、その仕事仲間と会いたがっていた女性を誘ったら喜んで
ついてきた。

その女性に店を任せたら、随分歩いた後、着いたところはいきなり居酒屋
だった。3人ともアルコールが飲めないのに、居酒屋を選ぶことに違和感が
生まれる「居酒屋に入るの?3人とも酒飲めないよね?」戸惑った顔で彼女
に尋ねる。彼女はしまったという顔をしながら「じゃあ、お店変えます?」
と言った。

彼女の気の利かないことに、一瞬苛立った。居酒屋でアルコール飲料を飲
まないで、店の人に嫌な顔をされることがすごく嫌だ。やっぱり、自分で店
を選ぶんだった・・・。その後、”店を変えよう!”という自分の本心の言
葉と”いいんじゃない・・・”という彼女に気を使う、事なかれ的な言葉が
同時に頭をよぎった・・・。

結局出てきた言葉は「まあ、いいんじゃない、ここで・・・」店の中に入
りながら自分の優柔不断さを強く感じる。こういう時に、自分の希望を主張
できないことは、本当に自分らしい。自分でかってに、彼女にも店の人にも
気を遣い、その矛盾に挟まれている感じだ。店で「3人ともお酒飲めないけ
どいいですか?」と聞いて了解してもらって席についた後も、必要以上に品
数を注文し、お店の人にまで気をつかっている自分がいた・・・。
(油売り)

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○編集後記○
梅雨に入る前のこの時期は、過ごしやすいですね。なぜか、私は、会社か
ら帰るときに雨に降られることが多いのですが、雨が降ると急に寒かったり
しますし、季節のかわりめですので、どうぞお体にはお気をつけください。

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(本永)
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