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発行元：NPO法人日本エニアグラム学会 2005年4月24日 日常編 vol.25
エ二アグラム《自分探しの旅》
〜〜自己成長とコミュニケーションのための人間学〜〜
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本メールマガジンは、エニアグラムの智慧を日常で活かすヒントになれば
と、日常の視点からエニアグラムを紹介することを目的としています。
いつも読んでいただきありがとうございます。今回から毎週、二名の日記
をお送りします。どうぞお楽しみください。
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■目次■
●エニアグラム日記 タイプ２ 桜の思い出 ●
● シチュー間に合いますのか ●
○編集後記○
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タイプ２の人は親切で、温かく、心細やかな優しい人です。困ったり悩ん
でいる人に救いの手を差し伸べないではいられません。自分の欲求や欲望は
犠牲にして、他人のめんどうを見ようとします。
人に愛情を注ぐことで愛情を得ようし、また、良い人と思われたいと言う
思いが強く、ついおせっかいを焼いたりして期待どうりの反応が返ってこな
いとすねたり怒ったりします。
心が通じ合うこと、コミュニケーションが上手くいくことが、人間関係で
とても大切だと考えています。理屈よりも感情を大事に思っています。
★４月１３日（水）★
今日は、亡き祖父の１０２歳の誕生日。
朝からしみじみと「じいちゃん」のことを思い出していた。
私のことを無条件に愛してくれた人のひとり。
パフェやホットケーキを食べに連れて行ってくれたっけ。
当時は車など無かったから、市街地のショッピングセンターまで片道３０
分をぼちぼち歩いて。
冬などは日暮れが早い。そろばん塾が終わるのが遅いときは、迎えに来て
くれたり。どんな話をしたのかを覚えていないのが残念。
桜が満開のころ、動物園に一緒に出かけたのが最後だったかな。
じいちゃんに今ならいろいろとしてあげられるのに、と、ちょっぴり悲し
くなった。
温泉に連れて行って、肩をもんで、美味しいものを沢山食べさせてあげて、
おしゃれなステッキをプレゼントして・・・
今頃は、天国で家族そろって誕生日のお祝いをしているに違いない。
きっとそこは優しくて温かく愛にあふれ、光に満ちていることだろう。
私はこんなふうに考えることが好き。
私も心が満たされて幸せに感じることができるから。
仕事からの帰り道、桜餅とお花を買った。
今度実家に行ったらじいちゃんの写真を１枚もらってこよう。
★４月１４日（木）★
今年は桜の開花予報日が何度も訂正されて気をもんだが、ここ富士山の麓
も、ようやく桜が咲き始めた。
富士山の裾がピンク色に染まり、ドレスを着ているよう。
１年で一番好きな季節。
『ソメイヨシノ』が終わると『フジザクラ』が咲く。
うつむいて咲く、小さい花がとても可憐。
春休みに名古屋の実家へ行ったときのことを思い出した。
庭に亡き母が植えたフジザクラがある。
９年前、母が「フジザクラまつりツアー」で遊びに来たときにもらった苗木。
「わざわざツアーで来なくても、私の家に遊びに来たらいいじゃない」と
母に会いに行った私は笑った。
その日が最後だった。
私と母がこの世で顔を会わせたのは。
その思い出の日の桜は、未だ咲かない。
私たちの突然の別れの悲しみを胸に、固く心を閉ざしているように感じて
切ない。
さあ明日はお天気もよさそうだ。
お弁当を持って、富士山に桜を見に行こうかな。
(フローレンス)
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★４月１４日（木）★
先日テレビで見た『半落ち』と言う映画で「魂がなければ命ではない」と言
うセリフが頭にこびりついて離れない。私には思い違いであるように思える。
魂がなくても命の中にはちゃんとスピリットがあって、幸せになるために生き
ている。みんな同じ命じゃないのかなあ。母も主人公が殺害した妻と同じアル
ツハイマー病だ。確かに日ごとに違う病状によっては魂がないようにも見える。
昨日も感情のブレーキが利かなくなった母と一緒に探し物をして、泣いたり
怒ったりして話していることを聞いていると、やっぱり幸せになりたくて一生
懸命生きている命だ。脳細胞が破壊された母にはこちらの話すこと、すること
はほとんど理解できない。ありのままの母を受け入れることだけが母への愛情
表現であると思う。エニアグラムを勉強して、前には、幸せになりたくてがむ
しゃらにやっていた事をちょっと止めてみたら案外「幸せ」は手に届くところ
にあるんだって分ってきた。病気になる前の母に伝えたかったなあ。
★４月１５日（金）★
去年花の終わった球根を庭の片隅に埋めておいたら、水仙やヒヤシンスが綺
麗な花を咲かせていた。チューリップも咲く。放ったままなのに立派に成長し
て楽しませてくれるなんて、自然のなせる業は本当に素晴らしい。「あれ一年
ぶり。忘れずに咲いてくれてありがとうね」と声をかける。何もしてあげなか
った私をこんなに幸せな気持ちしてくれる。花に弟子入りさせてもらおうかな
あ。
弟子入りと言えば、ひそかに弟子入りさせてもらっている人がいる。勝手に
ハッピーヤングマンと名づけた彼とは、朝の通勤時に出会う。どうやら大きな
楠の近くの工場で働いているようだが、毎日ニコニコ意気揚々と通勤している。
ハンディキャップのある彼はそこで能力をフルに使って働いているに違いない。
「私も全力で楽しんで仕事するからね」秘かに心の中で約束する。
★４月１７日（日）★
昨日、外から帰った息子が何か考え事でもしているようで、かなり機嫌が悪
そうな気がした。「合宿で何かあったのかなあ」聞き出そうとしたけれど、まっ
たくの逆効果。諦めてそっとしておいたら日付が変わった頃に「あの〜、ちょ
っと」のサイン。彼は言葉ではない象徴言語で話す。（ように私には思える）
彼の象徴言語を理解するまで私は彼の子育てに難儀した。うれしいのか、う
れしくないのか、楽しいのか楽しくないのか、分らなかった。「セイのないやっ
ちゃ」と思って腹が立ったり、おせっかいしすぎて彼の意思を無視したりした。
でも彼の象徴言語を理解できるようになったら、結構ダイナミックに表現し
ていることが分った。「ちょっとって聞こえたけど？」そばに座ったら「悩ん
でいることがある」と言う。（ドッキ〜）「何？話してよ」と言ったら、大好
きなキャラクターの塩ビ人形の値段が高いんだそうな。（ほぉっ、びびらせん
なよ）私の緊張が緩んだのが彼にも伝わったのか、キャラクターのこと合宿の
こと、友達のこと、たくさん話してくれた。ありがとう。最近彼の話す声が大
きくてとても楽しそうだ。益々イケてきたように思うのは親ばかか。
★４月１８日（月）★
仕事から帰って。まだ夕飯のしたくもしてないうちから子供たちが「お腹す
いた」と言うから「蛸刺し」を皿に並べたら、ご飯をよそって、お食事モード
に入ってしまった。それにつられたか、父と母もそれぞれ一杯やりかけた。あ
わてて、とりあえず「あて」を先に並べておいて、今夜の予定のビーフシチュ
ーを作り始めた。
孫二人とお爺ちゃんお婆ちゃんで、話が盛り上がって食が進んだのか、あっ
という間に「おかず」も「あて」も平らげてしまった。 「ちょっと、そのシ
チュー今晩食べるのに間に合いまんノンか」の一言。私は内心（ムッカァ〜こっ
ちは５時まで仕事してきて立ちっぱなしで食事の用意してるのに、なんていう
事言うの）と、いつものヤツがやってきた。でも今日は何故か「あんたも懲り
んヤツですなぁ」と、自分で自分を笑うことができた。うれしい。
最近はエニアグラムという「自分取扱説明書」のおかげで、ずいぶんトラブ
ルシューティングが上手くなってきたように思う。とはいえ、経理と労務はあ
まり向いていない。労使間に挟まれて結局いつもみんなが満足のいく状態には
ならない。あちらが立てばこちらが立たない。経理もあっちの事情こっちの事
情と考えているうちに、タイミングを外して、数字は頭に入んない。どっしり
落ち着いた人になりたいなあ。明日は丹田に力を、でやっていこう。
(魔法使い)
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○編集後記○
今回から、同じタイプのふたりの日記をお送りします。
同じタイプだから似ているなぁ〜とか、違うなぁ〜とか感じていただけれ
ばと思っています。
今週は、いかがだったでしょうか。なるべく、いまを生きる人の心が伝わ
ればうれしいです。ありがとうございました。
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お待ちしています。
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（本永）
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