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発行元:NPO法人日本エニアグラム学会   2005年4月17日 日常編 vol.24

エ二アグラム《自分探しの旅》
〜〜自己成長とコミュニケーションのための人間学〜〜

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本メールマガジンは、エニアグラムの智慧を日常で活かすヒントになれば
と、日常の視点からエニアグラムを紹介することを目的としています。

早いもので、タイプ順の日記も2周目となりました。応援のメッセージを
いただいています。紹介させていただきます。「エニアグラム日記を読ませ
ていただいています。同じ事象でも、それを受けとる人によって、これだけ
違うのかと価値観の多様性と、人というもののすばらしさを実感しておりま
す」メッセージありがとうございます。

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■目次■
○「エニアグラム日記 タイプ1」○
○編集後記○
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○「エニアグラム日記 タイプ1」○
タイプ1は、まず、しなければならないことをして義務を果たそうとしま
す。そのため、楽しみやくつろぎが後回しになったり、予定を詰め込みすぎ
ることもあります。人とは一定の距離を保って、誠実につきあおうとします。

★4月9日(土)★
新聞にかたくりの花が咲いたという記事が載っていた。冬の間、一歩も外
に出ず、寝たり起きたりを繰り返していた父が行きたいと言う。少しでも動
こうという気持ちになったのがうれしくて、出かけようと計画した。

遅い朝食を済ませ、いざ出かけようとしていたところへ弟から電話があり、
午後から一緒にお花見に行こうと誘いがかかる。すっかりその気になって、
時間を変更しようと話すと、母は午後からは訪問看護婦さんが来る予定になっ
ていると言う。えっ、そんな話は今はじめてきいた、さあどうしようかと迷っ
てしまう。後が詰まっているのは気ぜわしいし、わざわざ来てくれる弟に無
駄足はさせたくないが、すっかり出かける気になっている母は、それまでに
帰ってくればいいじゃないかと簡単に考えている。

父はいつものように「どちらでも」と引き下がる。せっかく出かける気に
なったのだから、2時には帰ってこようと決めて、正午に出発。車で30分
ほどのところに「かたくりの里」はあった。里山のゆるい斜面に5万株が自
生しているという。すみれより少し大きめのうす紫色の花。6弁の花びらを
くるりとのけぞらせるようにして、うつむきかげんに咲いている。駐車場か
ら道をへだててすぐ目の前なのがありがたい。まばらな雑木林のなかにずっ
と遠くまで花の咲く斜面は広がっているらしく、木道を行く人たちの姿が見
える。

父も母も足が弱くなって、ほんの10メートルくらい平らなところを歩い
ただけだったが、初めて見るかたくりに大喜びだった。目が悪くてよく見え
ない母のために、花を上向かせようと手を添えたら、力を入れたつもりはな
いのにちぎれてしまった。大変、ごめんなさいと謝って、折れた一輪を車の
中にもちこみ、虫眼鏡でじっくり見てもらった。ふと目を上げると、「採取
禁止、罰せられます」という看板が立っていた。首をすくめたが、折れてし
まったものは仕方がない。大切にもってかえって、父が日記帳に挟んだ。初
ものは寿命がのびると言うからねと楽しそうだった。

午後からは訪問看護婦さんがにぎやかにおしゃべりをして帰ったあと、弟
と一緒に市内の桜の名所をぐるりと回り、満開の花を満喫した。レストラン
の夕食は、父も母もデザートまでぺろりと平らげた。久しぶりの外出が盛り
だくさんになってしまったが、変化のある一日がふたりに元気を与えたよう
でほっとした。私もあわただしさの中にくつろぎを感じ、幸せな気持ちになっ
た。

★4月10日(日)★
友人から音楽会の誘いがあり、花吹雪の上野公園を散歩した後、文化会館
小ホールで「アジア楽士の会」を聞いた。「くご」とか「ドンブラ」とか始
めて耳にする楽器を民族衣装をつけた日本、中国(カザフの人も)、韓国の
楽士たちが演奏する。

珍しい初めて聞く曲が多く、面白かった。印象的だったのは日本の横笛の
鋭く強い叩きつけるような音。横笛は、どこかものがなしいやさしい音色と
いう先入観があったが、激しく迫ってくる高い音が、気持ちをかき乱し、エ
ネルギーを吹き込んでくれた。久しぶりに味わう興奮だった。

誘ってくれた友人とは25年前にはじめてワークショップで出会い、その
後はごくたまに会う程度のつきあいだが、昨日の今日のようにして気持ちが
話せる相手なので、とてもありがたい。ただの世間話でもなく、生活のあれ
これに踏み込みすぎもせず、自分のしていること、最近感じていることなど
をすんなり話せるので、安心でき、落ち着いた気分になる。ほとんど私が誘
われる一方なのだけれど、こんな受け身なつきあい方もとても好きだ。

★4月13(水)★
書斎の壁紙を張り替えてもらうために、本棚をはじめ部屋中の物を移動し
た。何年も前の時刻表や各種団体の名簿、書類がうず高くあり、中には不要
と書いた束もある。整理する絶好のチャンスとは思ったが、私が作業するの
かと考えただけでうんざりしてしまう。整理整頓は苦手。自分の書類も山の
ようにたまってしまい、毎日さがしものに時間がかかる。こんな風にものを
ためこむ親に育てられたのだから仕方ないかとあきらめの心境になる。

少しずつ手をつける。父のものだから、自分のものよりは捨てやすいが、
中身を確かめる必要はある。紙が大部分なので資源ごみとして出さなければ
いけないと考える。環境分野で初のノーベル平和賞を受けたマータイさんが
「ひとりひとりができることをする」と言ったことに、まさにその通りと賛
成しているので、ここは実践しなければいけないと思う。一枚一枚見ては、
クリップをはずしたり、ラベルを切り取ったりして、資源ごみの要件を満た
すようにしてから束ねる作業をくりかえす。なかなか山は減らない。いつに
なったら終るのかと先を考えるといやになるので、「できたときが終る時、
一気に長時間しないこと」と言い聞かせ、その気になったときだけ手を動か
している。
(上を向いてあゆむ)

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○編集後記○

ものがなかなか捨てられなくってためこむ人とすぐに捨てる人がいますね。
私は、どちらかと言えばためこむ方ですが、興味がないものは、もちろん平
気で捨てています。捨てられないものは、その人が大切にしていたいもので
しょうから、自分が捨てられないものを、なぜ捨てたくないのかとよくよく
考えると、自分が本当に大切にしたいものが見えてくるような気がしました。
私は、本を捨てる時に気持ちの上でかなり抵抗があります。

今週も楽しく読んでいただいたなら、とてもうれしいです。ありがとうご
ざいました。

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いただいたコメントの中から選ばさせていただいたものを、この中で、紹
介をさせていただければと思っています。

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(本永)
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