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発行元:NPO法人日本エニアグラム学会   2008年2月10日 vol.188

エ二アグラム《自分探しの旅》
〜〜自己成長とコミュニケーションのための人間学〜〜

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若いときは、人間が作った価値観をことごとく破壊したくなるほどだった
のに、しだいに職場では効果のある助言をし、ダメ上司と余裕なくはたらく
新人の間の均衡をたもちます。

さらには、のびやかに天空と会話をする、豊かな境地に入っていきます。
一日のすべてを生かしきる。タイプ8もまた、精神的な成長をはっきり
見せるところに魅力があります。

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■目次■
●エニアグラム日記 タイプ8 「ダメ上司」 ●
●         タイプ8 「冬も楽しい」 ●
☆相互紹介 『暮しの赤信号」        ☆
○編集後記                 ○
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「ダメ上司」

★2月1日(金)★
係の打ち合わせがあった。

新しい係長は、大好きだったムーミンとはちがって、まったくダメな上司
である。
自分は仕事をしないで、係員にやらせる。いばってばかりいるくせに、責
任はとろうとしない。言うこととやることが、ちがってしまっている。
いつのまにか、係員みんなの心は、彼からはなれてしまっていた。

その係長が、今日の打ち合わせで、みきちゃんと八神くんに、新たに仕事
を押しつけた。みきちゃんは異動してきたばかり、八神くんは、今年入社の
新卒の男の子である。そして、うちの係の中でも、今一番仕事を抱えて、いっ
ぱいいっぱいのふたりだ。

係長にとって、うちの職場がはじめての二人は、最も仕事をいいつけやす
いようだ。二人が、この係長に、不当にふりまわされているのを、何度もみ
た。すでに、パワーハラスメントになりかけている。

つい、みかねて、
「この二人はもう、いっぱいいっぱいですよ。どういう状況把握をされてい
るんですか! 第一、それ、係長の仕事ですよね!」
と、文句を言ってしまった。

係長は、まさかこんなところで、反対されるとは思っていなかったようだ。
びっくりした顔をして、
「そんな、ぼくをいじめないでよ」
と、なさけない声をだして、長い言い訳をはじめた。

その日の帰り際、八神くんから、
「かばっていただいて、ありがとうございました」
と、頭をさげられた。別のところで、みきちゃんからも、お礼を言われた。

それを聞いて、正直ほっとした。こちらが助けるつもりでも、当人にとっ
ては、余計なお世話ということは、よくあるからだ。そうではなく、二人が、
肯定的に捉えてくれたのが分かった。そして、それと同時に、それなら、もっ
と早くにかばってあげていればよかったと、反省した。

★2月4日(月)★
職場のレイアウト変更があった。土日で、業者の人たちが作業をしてくれ
たのだ。

職場は、すっかり変わっていた。うちの係のスペースがいちばんせまくなっ
て、そのうえ、パートさんたちが使っていた机といすが、なくなっていた。
「どういうことですか、係長!」

うちの課は、4つの係があって、係長同士でレイアウトについては、話し
合って決めていた。しかし、うちの係長は、4人のなかでも一番若く、力関
係で、負けたのだ。

レイアウト変更の責任者は、となりの係の佐藤係長だ。佐藤さんは、この
あいだの歓送迎会で、しーちゃんの陰口をきいていた、あの佐藤さんである。

机がなければ、パートさんたちが困る。佐藤係長に、それを伝えると、
「いいんだよ、パートなんか。そのへんのパイプいすとかで、やらせればい
いんだ。第一そちらのパートさんってさぁ……」

パイプいすでは、座りにくい。そのうえ、さらに佐藤係長は、うちのパー
トさんたちを見下すような発言をつづけた。さすがに、頭にきて、
「それは、うちのパートさんたちに、失礼ですよ! うちのパートさんたち
は、とてもしっかり仕事をしてくれる、優秀な人たちです!」
と、ぴしゃりと言ったら、佐藤係長が憤慨して、けんかになった。

わたしは、日頃、怒ったりすることは、すくない。怒ったあと、その相手
と、人間関係を修復する自信がないからだ。今回も、佐藤係長との人間関係
は、もうムリだと思った。しかし、そのあと、不思議なことがおこった。

この机をめぐる言い合いを、佐藤係長のところのパートさんが、きいてい
た。そして、それが、強力なパートさんたちのネットワークによって、うち
のパートさんたちの知るところとなったらしい。

佐藤係長との人間関係は、こわしてしまったが、うちのパートさんたちと
の距離が、前より近くなったのだ。まさか、そうなるとは思わなかったので、
うれしかった。

あとで分かったことだが、佐藤係長は、前の職場でも、うちの係長をいじ
めていたらしい。今回のレイアウト変更も、いじめの延長線にあったようだ。

課長の采配で、係のスペースは、均等に配分しなおされ、パートさんの机
も、となりの係の机と共有するということで、話はおさまった。

★2月7日(木)★
わたしに仕事の用事があったようで、佐藤係長が、ねこなで声ですりよっ
てきた。どうしてだろう。こわい・・・・・・ (^^;

(ここほれわんわん)

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「冬も楽しい」

★1月24日(木)★
今日は久しぶりに天気になった。午後2時から紀尾井町で会合がある。
1時頃神谷町のオフィスを出て歩くことにした。ホテルオオクラとアメリカ
大使館の間を抜け、外堀通りを真直ぐ行けば弁慶橋に出るはずだ。40分も
あれば十分着けるだろう。天気は良いし、大股で大きく腕を振って闊歩する
と気持ちが良い。

ところが、アメリカ大使館の前で変な応用をやったのがあだとなり、どう
も六本木通りを歩いているらしい。時刻が迫ってきたのでタクシーに乗って
間に合った。後悔はなかった。勝手に勘違いをして、自由に闊歩して、汗を
かいたので気持ちが良かった。

夜、バスを降りて、家の近くに来ると空が大きく開け、満月に近い明るい
月が星を圧倒して中天に輝いている。今日一日のことを楽しく思い出しなが
ら闊歩した。明日は素晴らしいぞ。

★1月25日(金)★
いつものように、ベッドから出て先ず北西の窓を開けた。なんと夜明けの
青い空に、昨夜の丸い月がプラチナのように輝いている。

南東のベランダに面した広いガラス戸を開けた。正面に武山、まさに旭日
が出ようとしているので山の上の空はオレンジに輝いている。

気がつくと、青い空を輝く物体が東に向かって、ピンク色の長い尾を引い
て音もなく飛行している。

初めて見る不思議で美しい光景だ。以前、衛星コロンビアが音もなく、輝
きながら頭上を通過するのを言い知れぬ感動で見送ったことを思い出した。し
かし今回は長い尾をひている。まさか彗星ではない。航空機が飛行雲を引い
て、それが長波長の赤を反射しているのだと思う。

太平洋の上空だろう。民間機か軍用が、それにしてもこんなに早く、誰が
何のために・・・。朝の食事はしたのだろうか、今お茶を飲んでいるのだろ
うか・・・。

この美しい光景を何人の人が見ているだろうか。やがて空は白銀に輝き、
飛行物体はその中に消えていった。  感謝と共に、孤独な旅の安全と幸せ
を祈った・・・。

朝食後、東京に行くためバスに乗って秋谷海岸を走る。すばらしい景色だ。
富士山はもちろん箱根連山から伊豆の山々、天城山、伊豆半島の先端まで鮮
明に見える。さらに伊豆大島の三原山、もちろん三浦半島と180度以上の
展望だ。大気が冷えて景色までも透明に凍りついたようだった。

★1月26日(土)★
今年は梅の開花が1週間ぐらい遅れ、満開にはまだ日がかかりそうだ。ツ
バキと水仙は次々花を咲かせ、葵のエナメルのような緑の葉と真っ赤な実が
見事で、部屋を美しく飾ってくれる。

南に面したリビングの直ぐ前の椿の花に小鳥がぶら下がって蜜をむさぼっ
ては花を台無しにし、千両や万両の赤い実もどんどん食べられ減っていく。
こちら側の梅はほぼ満開だ。昨年は全く実がならなかった枇杷の木に花が沢
山ついている。今年は楽しみだ。

リビングにはゴムの木を数本天井に這わせ、クリスマスと新年の飾りをつ
けていたが、1月も終わりに近づいたので、それらを片付けることにした。
しかし、思い出の天使と魔女は主役に残し、色々な鉢物を飾りなおして部屋
の中に「冬のお庭」を作った。

明日はエニアグラムの会合がある。久しぶりに仲間に会えるのが楽しみだ。

(ガッツ)
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【相互紹介】
毎日5分!食卓の事件簿
隔日刊メールマガジン「暮しの赤信号」
【「まぐまぐ殿堂入り」マガジン】
1975年に発行された「暮しの赤信号」は、毎号10何万部も発行され、
学校や家庭でベストセラーになりました。

その発行人で、『脱コンビニ食!』(平凡社新書)の著者でもある
食生態学者の山田博士が発行するマガジン。
食べものは人生を変え、文明を変え、歴史を変えます。実際の商品名も
ズバリ公表。

法務省から、刑務所や少年院に収容されている人たちの更生に執筆を
頼まれた山田が毎日、ユーモラスに描きます。
読者から「人生が変わりました!」という声が続々と。本当の健康術は
「節約術」でもあることがよくお分かりでしょう。

始発駅はこちら → http://www.mag2.com/m/0000141214.html

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○ 編集後記 ○

最近あった電車の中での出来事です。

アメリカ人の幼稚園ぐらいの兄弟が電車の中で、ケンカをしていました。

最初は英語で何かを言い合っていたのですが、お兄ちゃんがそのうち手を
出しました。

たたかれた瞬間に、おとうとは「イテッ!」と思わず日本語を発していま
した。その子にとっての母国語は、日本語なのかなぁと思いました。

★エニアグラム日記の次号は、タイプ9 3月16日配信予定です★

☆ エニアグラム日記は、第二日曜配信 ☆
☆ 最終週は、連載企画を配信 ☆
☆ 相互紹介、随時受付中 ☆
(本永)
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