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発行元:NPO法人日本エニアグラム学会   2007年12月9日 vol.182

エ二アグラム《自分探しの旅》
〜〜自己成長とコミュニケーションのための人間学〜〜

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今回は、知人や家族と会話をしながら「考え、揺れる」心情をつたえて
いる日記です。

知人からの頼まれごとに応じるつもりでいて、解決したと連絡をうけたとき、
一抹の寂しさをおぼえている、その観察。高校生の息子と向き合い「生きて

いくうえで大切なこと」は、まだ伝えていないと考える父親。底に流れてい
る、人に添って生きる姿勢が、誠実さとともにとどいてきます。

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■目次■
●エニアグラム日記 タイプ6 「同窓会」 ●
●         タイプ6 「息子との会話」●
○編集後記                  ○
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「同窓会」

★11月20日(火)★
東京で23年ぶりに開かれる地元の高校の同窓会に誘われた。1年前、仕
事で偶然再会した同級生(女性)からの誘いだったのだが、気乗りがしない。

気乗りしないのは訳がある。私の通った学校はいわゆる地元の進学校で、
成績のよい人が幅を利かせ、皆、競争意識が強く、校内での話題は成績につ
いてのものが多かった。

「あいつは、自分では成績よさそうなことを言っていたけど、実はそうで
もないらしい・・・」といった噂話は、たいした成績でなかった私にとって、
自分のいないところで、自分自身も言われているような気がして本当に嫌だっ
た。

参加者の名簿(特に男性)には、成績の良かったと思われる人の名前が並
ぶ。職業も、官僚、弁護士、金融機関ばかりで、私が劣等感を持っていた人
達だ。

私 「うーん、なんか気乗りしないなぁ。見下されて、話が合わない気が
するし」

同級生 「あなたが、見下されるのなら私はどうなるのよ。気軽に会えば
いいじゃない」

今でこそ、自営で気ままに暮らしている私だが、エニアグラムを学んだお
陰で、こういった高校時代の劣等感は気にならなくなったと感じていたのだ
が、同窓会に参加することをイメージしたとき、それほどではないにせよ、
気後れをしている自分に気づいた。

説得され、参加した同窓会は、割とあっけなく終わった。特に劣等感を刺
激されることもなく、当たり障りのない会話で終わった気がする。ただ、や
はり懐かしさから心を開いて「また会いたいね」と心の底から感じることは
出来なかった。

★11月24日(土)★
突然、地元の知人Tさんから電話があり「明日、泊めてくれませんか?」
と言われた。「いいよ」と言いながら、少し戸惑う自分がいた。

その日は丁度、パートナーが旅行で出かけており、久しぶりのひとりの夜
を楽しむつもりだったし、夜は会食があった。「帰りが夜11時を過ぎそう
だけど、それでよければ」と告げると「先にマンションの鍵を貸してくれれ
ばいいから」とのこと。とにかく、明日Tさんの仕事が終わったら、私の携
帯に連絡をもらうよう話をして、その日の話を終えた。

家に戻り、パートナーにそのことを話すと「せっかく、ひとりでのんびり
しようと思っていたのなら、はっきり断ればいいのに」と言われた。そのと
おりだと思う半面、それが出来ない自分がいる。簡単に断れれば、どんなに
楽なことか。私は相変わらずNOと言うのが苦手なようだ。

次の日の夕方、Tさんから電話があり「ホテルの宿が取れたので、日を改
めて」と言われた。ほっとする以上に、自分が嫌そうだったのが、会話に出
ていたのではないかと不安になる。

その次の瞬間から「泊まって欲しい」という気持ちが強くなり、自身の態
度が変わる。慌てて「泊まってもらう準備もしているし、そう言わずに泊まっ
てよ」と言った。だが、既にホテルの予約は済んでおり、また今後お願いす
るということで話は終わってしまった。Tさんは、どれくらい私が嫌そうに
していたことに気づいていたのだろうか。自分の優柔不断さがよく現れた出
来事になってしまった。

(油売り)

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「息子との会話」

★12月4日(火)★
「もう7時よ!今日も学校休むつもりなの?!」「早く起きなさい!!」
今朝も母親の大きい声が鳴り響いた。強く言えば言うほど子供は心を閉ざし
自分の思いを話さなくなるという事がどうも理解できないらしい。

高校一年になる長男の学校の遅刻ぐせが治らないのだ。一昨日、学校の先
生から家に連絡があった。「今日はニ時間目からは来ましたが、相変わらず
遅刻は多いし授業中も居眠りしている事が多くて提出物も出ていないものが
あります。こんな事では進級が危ぶまれますよ」

「家から送り出すまでは親の役目なんですから」母親が先生からいろいろ
言われてすっかり落ち込んでしまい「またお父さんからちゃんと話して欲し
い」という事になった。

3日間の出張から帰り、ご飯と風呂を済ませて寝る前に息子に話しかけた。
「最近、また学校に遅刻しているそうじゃないか」
「うん」
「どうしてなんだ。何か行きたくない理由でもあるのか?」
「別に」
「だったら朝起きられないわけでもないのに何で遅刻するんだ」
「・・・」
「学校でいじめられたりしてるのか?」
「どうしてなのか言ってくれなきゃわからないぞ」
「・・・・つまらないから」結局のところこれが答えらしい。

「学校がつまらない、授業もつまらない、家で母親と話すのもつまらない」
ということだそうだ。
「それならそうとそういう気持ちをお母さんに言わなきゃお母さんだって心
配するだろ?」決して怒らず淡々と粘り強く聞く事が肝要だと思って話す。

「学校がつまらないならさっさと辞めればいいじゃないか」
「いいの?」
「自分が辞めたきゃ辞めろよ。自分は何がしたいんだよ」
「バイトしたい」
「すればいいじゃないか」
「学校あるしやる暇ない」
「この間ラーメン屋で働いてた友達みたいに学校終わってからでも頑張って
る奴いるじゃないか」
「だから悩んでる」
「悩んで解決するのかよ」
「なにか始めるとか何かをきっぱりやめるとか悩んでばかりいたって何にも
解決しないじゃないか」
「別に悩みながらこのままでいい」

結局は甘えているのだ。学校がつまらない。勉強が嫌い。親と関わるのも
つまらない。でもバイトもできない。不平不満はあってもどれもそのまま。
正直学校を辞めさせるつもりはないがどうすれば本人の自覚を促せられるの
かが分からない。

留年なら留年でもいい。自分を信じて歩き出せる気持ちを持たせてやりた
いと思う。

甘いと言われるかもしれないが結局は本人が自覚しなければどうにもなら
ない。学校を出たから何だ。情報処理の資格を取ったからって何だ。生きて
いくうえで一番大切なことって何なんだ。自分はまだその答えを彼に見せて
やっていないのかもしれない。

(忠犬ハチ公)

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○ 編集後記 ○

もう、12月ですね。街では、クリスマスツリーもちらほらと見るように
なりましたね。急に年末になった気がします。

忘年会にひっかけて、先日社内で「今年、もっとも忘れたい出来事は?」
とアンケートをとりました。
「無駄に過ごした時間」という回答がありました。
なかなかの回答とにんまりしました

そろそろ、来年の手帳にスケジュールを入れることも多くなってきまし
たが、これからの時間も大切に過ごしたいと思っています。

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(本永)
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