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発行元:NPO法人日本エニアグラム学会   2005年2月13日 日常編 vol.15

エ二アグラム《自分探しの旅》
〜〜自己成長とコミュニケーションのための人間学〜〜

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本メールマガジンは、エニアグラムの智慧を日常で活かすヒントになれば
と、日常の視点からエニアグラムを紹介することを目的としています。みな
さまの人間関係がより豊かに、満たされるように、応援させていただきたい
とねがっています。

「自分の感じ方と同じ!」、「ほかのタイプへの理解が深まった!」、「
自分を知るヒントになった!」、「自分の内面の動きに目を向けられるよう
になった!」などなどと好評を得ていた、「日記」を毎週発行させていただ
くこととなりました。

本年より毎週タイプがかわります。
スケジュールの案内などがある毎月のメルマガは、毎月末日に発行です。

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■目次■
○「エニアグラム日記 タイプ1」○
○編集後記○
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○「エニアグラム日記 タイプ1」○
執筆者は、タイプ1です。

タイプ1は、いつも時間に追われているように感じています。物事を思い
通りに仕上げるためには、計画的に順序良く、きちんと進めることが何より
も大切と思っています。細かいところまで予定を立てようとするあまり、自
分のことが中心になって周りが見えなくなることもあります。そんな困った
自分に気づくと、しつこいほど自分を責め、反省するのも、癖のひとつです。

★2月7日(月)★
専門学校の授業にエニアグラムが取り入れられることになり、担当講師に
対する説明会に出かけていった。学校の責任者と会って契約書を取り交わす
時間を予約するように言われ、用紙が配られた。数日後に設定されたその日
は、朝からの会議が12時20分に終了した後、各講師との契約があり、夕
方からは懇親会という予定が組まれている。それなら、会議直後に契約を済
ませ、午後はまとまった空き時間を作って映画か観劇、人と会うなど有効に
使おうと、そのための計画作りに頭がくるくると働く。

昼休みの時間は書かれていないのを目で確認し、12時半と希望時間を記
入した。一緒に行った人が、「担当者だって昼休みはとるでしょうに、相手
の都合は考えないの」と言った。ハッとした。相手のことには思いがいたら
なかったと気がついた。しかし、すぐには自分の非を認められない。「そう
は書いてないし、説明もなかったから、担当者は交代で休むのでしょう。こ
れで出して、だめと言われたら変更する」と私は自分のやり方にしがみつく。

そうなのだ。書いたものに従って行動しなければならないとき、読み落し
のないように注意深く読む。そして、自分なりに理解したところで、一番都
合の良い解釈をして、それが「正しい」と思い込む癖がある。万一、(めっ
たにないことだと、自分の解釈を信用している傲慢!)私の読み取りが間違っ
ていると指摘されれば、その時点で、そういう解釈もありかと思って直すが、
決してすんなりとは引き下がらない。私がなぜそうしたのかを説明し、その
ような読み取りを可能にする文章が悪いと言って相手を責め、自分を正当化
する。

さらに、機嫌が悪いときや精神の健全度が落ちているときは、相手に非を
悟らせようとして冷たい理屈っぽい言い方で迫り、正論をふりかざして、相
手が非を認めて引っ込むまで押して行く。健全度の低いレベルの、人をおと
しめることによって自分の立場を守ろうとする「鉛の法則」が働く。私には、
間違いを指摘されることが、まるで全人格を否定されたように重大なことに
感じられるのだ。正しくなければ生きていられないほどに「私が正しい」こ
とに執着している。

何が正しいかなど誰にも決められないという人がいるのは分かっているし、
この世に正しい人はひとりもいないという教えのあることも知っている。そ
れでも、間違う自分は許せないと、いつも緊張して自分の行動をチェックし
ている。そして、間違いを指摘されると、うろたえ、取り繕おうとし、自分
を守るために相手を非難攻撃する。

こんなことを始終繰り返している。そんな自分が情けない。注意してくれ
た先輩の言う通り、自分の解釈はちょっと横に置いて、相手は昼休みを取ら
ないのだろうかと、相手のことを考えて質問すれば、角突き合せることもな
く、心穏やかに過せるだろう。指摘してもらったことにはその通りと納得し、
大いに感謝する。感謝しながら、一方で、気の回らない、自分のことばかり
考えている、至らない自分にがっかりもする。こういうところが「やさしく
ない」のだと、気落ちする。

周りへの配慮が足りなかった、自分を不愉快にしているのは自分のやり方
だと気がつくようになっただけましかと思うけれど、やってしまう前に気づ
くようになるのはいつの日だろうか。日暮れて道遠しの感あり、さみしくて
泣きたい気持ちになるが、ここでも強がってしまい、泣いて自分を癒すこと
をしないまま、だめな自分をあざ笑って益々みじめになる。

疑問をもったときに、すぐ質問して確かめれば、短い時間で相手の意図が
わかり、後でくどくどと言い訳したり、反省の時間を費やさなくて済むのだ
ろうに。うまく時間を使おうとする努力が空回りして、気落ちし、行動を妨
げ、時間不足を感じるという悪循環がある。
(上を向いてあゆむ)

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-お願い-
日記の中に、自分とは違うタイプの人の話が出てくることがあります。そ
れは、書いている人が、そのように見ているだけと思って読んでいただけれ
ばと思っています。本当にその性格タイプなのかどうかは、本人にしか分か
らないものなのです。

エニアグラムでは、「人の性格は行動だけを見ていては分からない。その
ように行動するのはなぜかという、動機に違いがある」と考えます。有名人
にしても、身の回りにいる親しい人にしても、心の奥深くにある動機は本人
でなければ分かりません。いいえ、本人さえ気がつかないことが多いのです。
なぜ自分はいつもこんなことをするのだろうと、自分の心をのぞいてみない
ことには。

まして、他の人に心の奥が分かる筈がありません。推測しているだけです。
ただ、こういうことは言えます。エニアグラムの勉強を続け、自分の心の動
きが分かってくると、そして、9つのタイプの人それぞれから、心の動きを
聞かせてもらう経験を積んでくると、表にあらわれた行動から推しはかって、
タイプの特徴を読み取ることができるようになります。

どういうところから、そのタイプと考えるのかという、ひとつのヒント、
書いている人の見方を示すことはできます。ですから、他の人のタイプに言
及している文章を読む時は、それがそのまま当人のタイプであるとは思わな
いでください。そういう見方もあるという参考にしていただくよう、お願い
いたします。

○各タイプの詳細は、http://www.enneagram.ne.jp/index.htm ○
●学会のホームページで、自分のタイプもチェックできます●

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○編集後記○

日記にあったような場面で、もし、みなさんが時間を書くなら何時と書か
れるでしょうか?

そのような小さな日常の中にも、性格の違いがでてきそうな気がします。

今週も楽しく読んでいただいたなら、とてもうれしいです。ありがとうご
ざいました。

メルマガへのコメントなどは、npo_jea@yahoo.co.jp へお願いします。
(本永)
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