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発行元:NPO法人日本エニアグラム学会   2007年9月16日 vol.171

エ二アグラム《自分探しの旅》
〜〜自己成長とコミュニケーションのための人間学〜〜

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東北の夏、新幹線のデッキで異動の知らせを聞く。そのあと妻と歩く
田舎の道。病棟の子どもたちのこと。これらの点景が見えてきます。

「もしかしたら、毎日数え切れないくらい何度も心を失っているかも
しれない。呼びかけるものや与えられるものをいつまでも受け取ら
ないでいるのではないか」。

こんな一節を読めるのは、しあわせなことかもしれません。

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■目次■
●エニアグラム日記 タイプ9 「デッキで聞く異動通知」●
●         タイプ9 「師匠、来年は釣りに」 ●
○編集後記                      ○
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「デッキで聞く異動通知」

★8月8日(水)★
夏期休暇を取り、義母の墓参りを兼ね、家内と二人で東北を旅行すること
にした。

新幹線で秋田まで行き特急に乗りかえる。暫くすると突然ケータイが鳴る。
上司からである。慌ててデッキに出る。思っていたより発表が早かったが、
予想通り異動の連絡である。想定していたとはいえ、一寸落胆の感情が湧き
起こる。「在籍期間1年11ヶ月か。今少し今の仕事を続けたかったな・・・」
と思いながらも、「連絡有り難うございます。」と言って、電話を切る。

異動先は新しく発足する組織である。これも何かの縁だし、自分にとって
は成長の機会になるかもしれない。座席に戻りながら気持を整え、家内には
想定通り異動の連絡があった旨伝える。

駅に到着すると、義兄が車で迎えに来てくれていた。
夜は義父、義兄の家族みんなで遅くまで飲む。

★8月9日(木)★
家内が作った手料理を持ち、二人で海水浴場に出かける。家内は久し振り
のふるさとではしゃいでいる。多少の風があるとはいえ炎天下片道2キロ強
の道のりを、歩いていくのは一寸辛い。

海辺にビニールを敷いて食事をしようという家内を押しとどめて、ひさし
の中に入りビールを飲みながら料理を広げる。先程までの暑さとは打って変
わり風が気持ちよい。

小一時間程、ほろ酔い気分を満喫し、また汗をかきながらてくてくと帰る。
昼寝。涼しくなったところで、義母の墓参。

★8月10日(金)★
8時51分秋田発の新幹線で盛岡に向かう。10時41分着。

カウンセリングの仲間のSさんと駅前の噴水のところで待ち合わせる。家
内とは初顔合わせである。

挨拶を交わし、娘さんの運転で石川啄木記念館、朝の連続テレビ小説に出
てくる小岩井農場の”一本桜”を訪れる。家内が短歌を嗜むことを知ってい
るSさんの配慮である。Sさんの温かい心遣いに感謝。私としては、教科書
レベルの知識しかなかった啄木の人となりに触れる機会となり、とても貴重
な体験であった。

14時40分発のやまびこで帰京。
ゆったりとした、くつろいだ時間を過ごすことが出来た3日間であった。

(のんきや)
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「師匠、来年は釣りに」

★9月3日(月)★
職場の病院は8階建て。5階に上がろうとエレベーター前で待っていると
小児科病棟の看護師さんが笑顔で声をかけてきた。「まーくんは元気にして
いますか」と。

「体調を崩して休むことがほとんどなくなって、ご家族に用事がない限り
は週1回のリハビリに通えていますよ」私は答えた。一緒にエレベーターに
のり、会話は続いた。「お母さんは大変そうですか」「夜1回ほど痰の吸引
をするくらいでよく眠ってくれるらしいので以前よりは大変さはましだと思
います」と私。

まーくんは慢性的な呼吸の病気で何度も入退院を繰り返し、頻回に痰の吸
引したり夜眠るときは酸素吸入のチューブをつけたりと親御さんのお世話が
大変だった子供さん。今年、呼吸しやすくするために気管切開の手術を受け
た。

入院中のリハビリを担当していたことから私がまーくんの担当であること
を憶えていておられて、まーくんのことが気になって声をかけてこられたの
だろう。何気ない会話だが声をかけてくださったことがうれしく感じられた。
と同時に私には何か心を通わすことへのためらいのような微かな感覚があっ
た。

もしかしたら毎日こんなふうに数え切れないくらい何度も心を失っている
のかもしれない。呼びかけるものや与えられるものをいつまで受け取らない
でいるのだろう。

★9月4日(火)★
釣仲間に電話をした。仲間といっても本当は師匠。もともと共通の知人の
誘いで海釣に行ったときに出会い、川の釣に行くことがあるという共通の話
題から釣の手ほどきをうけるようになった関係。

私は今年の年始から腰痛で悩まされていた。いつもなら1ヶ月程で軽快し
て日常生活に支障になるほどではなかったのが、今年は長引いた。車に長時
間は乗れない、体を前にかがめることができないという状態で、仕事をする
のも腰をかばいながら。体も疲れてしまって休日は休みたかった。

そんなこんなで好きな釣に行くことができなかった。師匠に連絡して釣の
お誘いをしたいと思いながらできずじまいにいた。師匠からも連絡がなく気
になっていたので、川の釣シーズンが残り少なくなってきたこともあって、
毎年お互いに楽しみにしている一泊泊まりの釣の遠征へのお誘いをするつも
りだった。

「釣に行ってる?」と聞かれ、腰痛で云々、釣には行けていないと話した。
「わしも何回か倒れることがあってなあ。検査の結果心臓のペースメーカー
の手術をした。やっと日常の生活がもとに戻ってきたところや」「まだ悪い
ところがあって来年違う手術を受ける予定」と師匠。

今年の遠征は見合わすことになった。「釣をしたりする程度には支障はな
いから来年は遠征行こう。あれはわしの毎年の楽しみやから」と師匠。

次にやればいい、来年がある、そんなふうにやりたいことも先延ばしにし
ていく私は時間はずっと続いていて、自分に身近な人には老いや病がないく
らいの感覚をもっている。いや、そういうものがないというより別れやその
人が自分から遠いところに行ってしまうということに目を向けたくないといっ
たほうが近いかもしれない。大事なものをちゃんと大事にしていける生き方
をしたい。

(ゆったりといこう)

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○ 編集後記 ○

まだまだ、暑い日が続いていますね。

さて、今週木曜日 20日(19:00〜)に、
エニアグラム無料紹介コースが新橋で開催されます。

エニアグラムって何? というところから紹介します。
そして、タイプチェック(無償)もあります。

詳細はこちら
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みなさまの参加をお待ちしています。

★ 相互紹介、随時受付中 ★

☆ 毎週日曜日配信 ☆
最終週には、ワークショップのスケジュールとともに、連載企画を掲載。
(本永)
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