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発行元:NPO法人日本エニアグラム学会    2004年12月19日 日常編 vol.7

エ二アグラム《自分探しの旅》
〜〜自己成長とコミュニケーションのための人間学〜〜

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本メールマガジンは、エニアグラムの智慧を日常で活かすヒントになればと、
日常の視点からエニアグラムを紹介することを目的としています。みなさまの
人間関係がより豊かに、満たされるように、応援させていただきたいとねがっ
ています。

「自分の感じ方と同じ!」、「ほかのタイプへの理解が深まった!」、「自
分を知るヒントになった!」、「自分の内面の動きに目を向けられるようになっ
た!」などなどと好評を得ていた、「日記」を毎月のメルマガとは別に発行さ
せていただくこととなりました。

毎月のメルマガは、毎月末発行の予定です。

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■目次■

1.「エニアグラム日記 タイプ4」
2.編集後記
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■1.『いま、ここから 日誌』■

今回も執筆者は、タイプ4です。

このタイプの人は、ユニークで創造的で、独創的で、何よりも感動を大切に
します。芸術的で、行動的でもあり、平凡であること、人と同じであることを
嫌う傾向があります。感受性が鋭く、人の気持ちに対してとても敏感です。

★12月12日(日)余裕がなかった今週★
キイちゃんがやってきた。きょうの話題は友達のこと3話にまとまる。その
中のふたつはいい話。勤めていた元の会社の同僚(外資系)との忘年会に出て、
気持ちのいい人たちだなと思い、その理由を考えたという。とてもよかったと、
声をはずませる。ぜひ中身が聞きたい、どういうふうによかったの?

「男の人も女の人も、自分のことは自分でするの。たとえば、ぼくは自分で
とるからといって、料理は小皿へとる。女性も男性もこちらからの話をよく聞
くし,話を聞く受けいれ態勢ができているというか、人にやさしいの。余裕か
なあ、こちらも身構えなくていいの。ホンネを出してもいい、居心地がよかっ
たの」
紳士たちですね。
「そう思うでしょ。人間として話すし、こちらを人として見るの。スマート
なやさしさね」
よかったねと聞きつづける。
「わたしは、仕事のあのスピードについていけなくて退社したけれど、あの
人たちは、個人がそれぞれ自分をコントロールできるから、支障はおきないの、
だらだらしていないから」
ついでに聞くけれど、スマートでない人っていうのはどういう人のこと?
「女性だからとみるの。職場でのそういう場は不快、品がない、低俗な感じ、
危機感がない人はだらしない。言葉づかいも乱れている」。

具体論も続きそうだが、聞きたくない。ついでに、よくない話もする。約束
しては何度もキャンセルする男について。
「ダメ男かしら。どう思われます?」
私は、はっとして彼女の顔を見ている。ここは理屈ではない。共感してはな
らない。決まっているでしょ。小学生以下です。その人は自分を大切にできな
い、進めない人。ついでにいえば、キャンセルされた者の痛みを感じられない
幼い人。そんな男の成熟を待っていると90歳になるわよ。

はじめのスマートな人たちと、キャンセル男のあまりの落差に、私はとって
おきのお茶菓子をだすのを忘れてしまった。ちゃんとやれる人と、なんにもで
きない人と、母性本能はどちらに働くかなあ。どこか弱くて、出番のある現実
に、つい惹かれるということもあるかもしれないと、とんでもないことを考え
てしまった。失礼かな、また、いらっしゃいね。

★12月13日(月)★
検査のため電車とバスを乗り継いで病院へ行く。この十年は、ほかのことを
後に回して判で押したように検査の日を守ってきた。決めたことや言ったこと
を守るか守らないか。いずれ、その結果は自分にかかってくるものだと自覚し
たときから、時間をかけても守っていこうと思うようになった。

病院へ通ってきて、会えるのはせいぜい一年に二回、言葉をかわすのは五分
もないが、十年のあいだに、おたがいのことを知り合った人がいる。ひそかに
ムーミンママと名づけている。いつも暗がりの中でしか会えない。彼女は医師
から絶大な信頼をおかれている超音波技師だが、ゆったりした動きのなかで、
患者の顔をすくいあげるように、じっと見る。ゆったりと、ときに繰り返し画
像をのぞく。

「この間は、ダルビッシュ選手の話をしたから、甲子園の、夏だったわね。
あの子、どこへ入ったかしら」「日本ハムでしょうか、決まったのかな」と私。
私の知らない私自身のお腹の中を知っている、世界でただ一人の人と、検査終
了あとのおしゃべりになる。私はいま、半日はパソコンと向き合う日々だと健
康報告をする。いま私たちは、人生のわずかな時間を共有しあっている。

「休みの日はわたしも。子どもの文化祭を映像におさめてね」
小さな声のひそひそ話。思春期の子どもとの仲良し暮らしの様子について聞
く。おおらかで仕事ができる人は、子育てもうまいにちがいない。一年にたっ
た10分でもいい、これからもやさしいムーミンママとずっと会いつづけたい。

★12月14日(火)★
ヒロコさんからクリスマス用の飾りがとどいた。「今年はスワックにしまし
た。リースがよかったかしら」心配そうな顔。とんでもない、うれしいといっ
て幅一メートルの作品を両手で受け取る。ヒロコさんは上野毛までお花を教え
に行っている先生で、とてもセンスがいい。スワックは壁にかけても置いても
いいと、丁寧に説明がつく。三種類のヒバをつかい、マツカサとグリーンの大
きなリボンがはえる。

こういうのを自宅缶詰というのかしら。机にはりついて仕事をして日が暮れ
る。励ましなのか、注意なのか、こんなメールがとどく。
「自分の世界に閉じこもることなく、書きすすめて」と。ノブアキさんはエ
ニアグラムを知らないのに、どうして私の性格を見抜くのか。適切といえる指
導ができるのは、プロそのものだからだが、参りました。ほんとに「文は人な
り」とは、よくいったものですね。

考えてみると、かれは私にとっての、いまの上司ともいえる。あの手この手
で、技をのばしてくれるのだから。なんと頼もしい人だろう。

★12月16日(木)★
きのうも一日外出せず、時に焦って文字を打ち、半分だらだらと凝ってきた
肩をいたわる。ときどき、窓から外をじっと見るだけ。

今日も昨日と同じ。そこへトヨアキさんから、メールを見ていただけました
かと尋ねる電話がきた。いま仕事で焦っていましてねとはいえない。失礼、
いま読みますと、おじぎをしている。

トヨアキさんは、重版にもなった『伝統の地方紙、石見タイムス』が好評で、
来月島根大学で講演がきまったとのこと。この本の読者が、文中にあった私の
名前から図書館で本を探し出し、その感想文がトヨアキさんに届き転送されて
きた。恐縮してしまう。読者はトヨアキさんと連なる人としてとらえたのかし
ら。何県人とかグループでとらえると、安心するらしい空気あり。びっくり。
余力を残して明日にそなえよう。明日こそ、頑張るつもり。

★12月18日(土)★
仕事はなんとか進んできたので、お昼を簡単にすませて家をでる。文学の勉
強会へ。

今回は林京子の短編作品『ぶーらんこ ぶうらんこ』を合評することになっ
ている。戦前の上海と、いまの長崎が舞台になっている小説である。昨夜二度
くりかえしソファで読み、自分がとらえた感覚から、被爆地で今を過ごす人た
ちのことを考えてみた。登場人物たちは、子どものころの上海での幸せを思い
出し、子どもが家を出て、一人きりになったら、また姉妹四人で暮らしたくなっ
たと話す。「最後の集団として、気楽じゃない」と呼びかける。すると長姉が
「みんな子どもの時に還る、この世は親を求めてさまよう子ばかり」という。

このセリフにどきりとした。良質の作品とは、どきりとさせるものだ。どき
りとさせるものの中には、何かがある。十年以上も厭きることがなかった文学
の会で、師匠の姿勢は一貫してくずれない。服装も、ほぼ変化がない。師匠と
はあまり個人的な会話をしたことがない。作品を通して、師匠は私の性格、
弱点、などはご存知なのである。すべてお見通しだということだ。それなのに
「作品をお待ちしています」としかいわれない。期待にそえそうにもないです
が、でもいいですね。
(ふつうじん)

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-お願い-
日記の中に、自分とは違うタイプの人の話が出てくることがあります。それ
は、書いている人が、そのように見ているだけと思って読んでいただければと
思っています。本当にその性格タイプなのかどうかは、本人にしか分からない
ものなのです。

エニアグラムでは、「人の性格は行動だけを見ていては分からない。そのよ
うに行動するのはなぜかという、動機に違いがある」と考えます。有名人にし
ても、身の回りにいる親しい人にしても、心の奥深くにある動機は本人でなけ
れば分かりません。いいえ、本人さえ気がつかないことが多いのです。なぜ自
分はいつもこんなことをするのだろうと、自分の心をのぞいてみないことには。

まして、他の人に心の奥が分かる筈がありません。推測しているだけです。
ただ、こういうことは言えます。エニアグラムの勉強を続け、自分の心の動き
が分かってくると、そして、9つのタイプの人それぞれから、心の動きを聞か
せてもらう経験を積んでくると、表にあらわれた行動から推しはかって、タイ
プの特徴を読み取ることができるようになります。

どういうところから、そのタイプと考えるのかという、ひとつのヒント、書
いている人の見方を示すことはできます。ですから、他の人のタイプに言及し
ている文章を読む時は、それがそのまま当人のタイプであるとは思わないでく
ださい。そういう見方もあるという参考にしていただくよう、お願いいたしま
す。

○各タイプの詳細は、http://www.enneagram.ne.jp/index.htm ○
●学会のホームページで、自分のタイプもチェックできます●

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■2.編集後記■

だいぶ寒くなってきましたが、風邪などひかれていないでしょうか?12月に入

てからものすごく暑い日もあったり、体調を崩しやすいですが、みなさま体調に
は、
お気つけください。

ワークショップ参加などのご質問は、info@enneagram.ne.jp
メルマガへのコメントなどは、npo_jea@yahoo.co.jp へお願いします。
(本永)
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