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発行元:NPO法人日本エニアグラム学会    2004年11月21日 日常編 vol.3

エ二アグラム《自分探しの旅》
〜〜自己成長とコミュニケーションのための人間学〜〜

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本メールマガジンは、エニアグラムの智慧を日常で活かすヒントになればと、
日常の視点からエニアグラムを紹介することを目的としています。皆様のより豊
かな人間関係に満たされた生活を応援させていただきます。

「自分の感じ方と同じ!」、「ほかのタイプへの理解が深まった!」、「自
分を知るヒントになった!」、「自分の内面の動きに目を向けられるようになっ
た!」などなどと好評を得ていた、「日記」を毎月のメルマガとは別に発行さ
せていただくこととなりました。

次回の毎月のメルマガは、11/30発行予定です。

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■目次■

1.「エニアグラム日記 タイプ1」

2.編集後記
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■1.「エニアグラム日記 タイプ1」■

今回も、書き手はタイプ1です。
真面目で、人の気持ちにも合わせて動きたいと思う人です。
けれど、どこか押しが強い面もあり、主張しすぎて迷惑がられることもありま
す。
ストレスを感じると、考えるよりも先にパッと身体が動き出すので、
しっかりしているようでいながら、時々おかしな行動をします。
批判精神が旺盛ですが、これは好んであら探しをしようとしているのではなく、
「間違い」の方から、こちらの意識に飛び込んでくるのです。

★11月11日(木)★
墓参りに行った。線香と花は途中の店で買うことにした。いつも買い物をする
店に寄るのでは、遠回りになるからと思ったのだが、たまにしか来ない店のこと、
どこに何があるかわからない。店内をうろうろした挙げ句、商品をチェックして
いた店員に訊くと、この店では線香も生花も扱っていないという返事。どこか近
所に売っている店はないかと重ねて訊く。すると、自分はよく知らないからと言っ
て、他の店員のところまで連れて行って私の質問を繰り返してくれた。仕事の途
中なのに、手を止めて、親切に対応してくれてありがたいと、恐縮しながら気分
がよかった。

教えられたのは、すぐ隣りのホームセンター。この店にも来たことがあり、鉢
植えなどを置いているのは知っていたのに、切り花や線香を買おうと思ったとき、
この店のことは頭になかった。あの店と決めると、もうその後はよく考えもせず
に、何とかなるだろうと、行き当たりばったりに動くところがある。確かに何と
かなりはしたが、見当違いの店に行って店員さんには迷惑をかけた。「圧力をか
ける」と評されることがあるのは、こんなことを繰り返しているからかもしれな
い。

★11月12日(金)★
アメリカ軍がイラクのファルージャ掃討作戦を開始して4日が経つ。120あるモ
スクのすべてを破壊し、町の75%を支配化に収めたと報じられた。イラク軍を前
面に立てての作戦と言うが、誰の目にもアメリカの戦争であることは明らか。圧
倒的な武力をもつ超大国が、自らの言い分に抵抗する者を力で排除して良いのか。
いけない、と強く思う。

10日の新聞に「米国の戦争は理念に基づく必然か?」として評論家の櫻田淳氏
が書いていることに共感する。「自由と民主主義」という言葉に象徴される米国
の「理想」は、それ自体としては他国の人々の憧憬の対象となり得るものである。
ただし、米国の「理想」が赤裸々な「実力」の裏付けを伴って示されたときに
は、その示され方によっては他国の人々の反感を呼び、その「理想」それ自体に
泥を塗る結果を招くことがある。・・「単独行動主義」の源泉となる米国の「理
想」を共有し、その「実力」に寄り添いながら、「国際協調主義」を可能にする
「慎慮」の意義を倦まずに米国に対して説いていく。そのような息の長い努力が、
特に我が国のような同盟国には、大事なものになるであろう。

そう。小泉首相は、せっかくブッシュ大統領と個人的にも親しいと誇示してい
るのだから、本当の友人として苦言を呈してもらいたいと願う。日本が言いなり
になってばかりいる国と思われてしまうのは残念でたまらない。

★11月13日(土)★
パレスチナ暫定自治政府のアラファト議長が死んだ。訃報が伝わったのは11日
の朝。失意の内に死んだと解説者が言った。パレスチナ解放運動を35年間も率い
て、独立国家を勝ち得てその初代大統領になるという目標を達成できなかった。
しかもあらゆる独裁者の常として後継者を育ててこなかったことが、今後のパレ
スチナ問題解決を難しくすると。残念だったろうと思うのと裏腹に、カリスマを
感じさせる人は独裁者の一面をもっているのかと妙に納得する感じもあった。

テロを止めさせる事ができない指導者は相手にせずと言ってきたブッシュ米大
統領は、これからの任期中にパレスチナ国家の建設を目指すと言う。ガチガチの
強硬派、イスラエルのシャロン首相をどう説得するのだろう。本気で言っている
とは思えない調子良い言葉。中東地域の戦争は終らないのではないか。アメリカ
の思い通りになるだけではない道はないのか。貧しくとも、先進科学の恩恵に浴
さなくとも、静かに平和に生きることを求める人に、その可能性を残さないでお
いて、何の民主主義か。アメリカの「俺の言うことに従っていれば、守ってやる、
幸せにしてやる」という態度が気に入らない。

★11月14日(日)★
忘れ物の多い1週間だった。何かぼんやりとして過ごした感じがする。娘が帰
宅する前にアパートに着きたいと思い、駅の階段を、地下鉄に向けて数歩下りた
ところで、急に鍵のことを思いついた。鍵を持って出るのをすっかり忘れていた。
「あっ」と思ったとたんに、下りた階段を上まで上っていた。とっさの反応。何
かしなければならないことがあるという風に、身体が動いてしまう。「何をして
いるのだ、私は」と思いついて立ち止まるまでに、何十秒か経っていた。道の真
ん中に立って人の波を見ながら、どこかで3時間くらいを過ごさなければいけな
いと考える。そうだ歌舞伎座へ行こう。今月は片岡仁佐エ門が初役で河内山を演
じる。時間は分かっている。まずは、重い荷物をコインロッカーに預けてから移
動しようと、また階段を下りる。娘に連絡して、早い時間に帰ってもらおうと思
っていたのに、コインロッカーに携帯電話も入れて鍵をしてしまった。何をぼん
やりしているのか。なぜこんなにも、必要なことを忘れてしまうのだろうと、茫
然とする。

仁佐衛門を観る。900円。一幕観は安くてありがたい。顔が小さくほっそり
していて、坊主頭になると貧相に見える。他の役者の、顔が大きくずんぐりした
体形が立派に感じられる。いかにも昔の日本人の姿を写して安定感がある。台詞
回しは面白くて、気取ったお使い僧の化けの皮が剥がれて、べらんめえになると
ころなど、流石に上手い。あるいは無難にこなしているという程度の感じか。評
点が厳しい自分を思う。愉しんだけれど、よかったねえという感激とは異なるの
がちと残念。

★11月15日(月)★
「フィガロの結婚」を観た。オーチャードホールの外は銀杏並木が色づいて美
しい。大好きなオペラ。楽しい音楽。良い時間をすごした。舞台全体を見渡すこ
とができる正面のよい席ではあったが、3階席は遠い。やっぱり私はかぶりつき
が好きだ。役者の息遣いが聞え、目の動きの細かいところまでが見たい。フィガ
ロは声は良いが、やせて小さい人で、イメージと違う。スザンナが良かった。張
りのある美声。姿かたちも綺麗。伯爵は大きくて立派な体格は良かったが、声は
通りが悪い。伯爵夫人はかすれ声。衣装が安っぽく、みすぼらしくて、装置はほ
とんど何もなしというくらいの簡素さ。オケは聞かせてくれたけれど、なんだか
臨場感のない観劇だった。遠すぎたのか。2000円をケチってS席にしなかっ
たのがいけなかった?と、不満ばかりをもってしまう。我ながら損な性分ですね
と苦笑する。

おしゃれをしてのオペラ見物という感じではないのが昔とは違うと思った。若
い頃にベルリンオペラなどに通った時は、もっとおしゃれして行くものと感じて
いたが、今はほとんど誰もが普段着。気軽な楽しみになっている。それだけ豊か
になったということか、ハレとケを明確に区別するメリハリが無くなって生活が
平板になっているのか。

★11月16日(火)★
週刊誌に載っていた書評の中に「馬鹿になりたくないからテレビを観ない」と
いう著者のことばが引用されていた。(池田晶子『41歳からの哲学』新潮社)
「そのテレビに出演している私などは、情報垂れ流しと嘲られようと、それが楽
しいのだから仕方がない。ああ、楽しいなどと言うと、なぜ楽しいのかも考えな
い、「サル化人類」と言われそうだ。」と評者の作家、江上剛は書いている。

テレビは好きだ。居ながらにして情報が得られる。解説もついていて分かりや
すい。耳から入る言葉と目に入る映像とで、臨場感もある。たくさんの事実の中
から、送り手の意識にとまった断片だけが伝えられているから、分かりやすいの
だということは、重々承知している。ちょっとだけ見て、分かった気になってし
まうのが「馬鹿になる」ということなら、その通りだと賛成する。しかし、もっ
と知りたかったら、そこから本を読んだり、人と話をして確かめる作業ができる
のだから、世の中で起きていることがちょっとだけ見える気になるだけでうれし
いではないかと思う。ニュース番組の他は、黒柳徹子の「徹子の部屋」、NHKの
「スタジオパーク」などが好き。魅力的な人が出てきて、何を考えているのか話
してくれる。人が何を考えて生きているのかに、とても関心がある。関心の幅を
広げ、知識を豊かにするきっかけとしては素晴らしいメディアだと思う。見映え
のよい人が口調もなめらかに話すことが信じられやすく、人気を博す傾きはある
ので、真実は小さいものの中に、醜いものの中にこそあるという説も忘れてはい
けないけれど。

★11月17日(水)★
愛知県の尼僧院の院長という人がラジオで話していた。釈迦の教えを解説した
中に、自分から自分への旅という言葉があった。悩んでいる自分から出発して、
明らかに見える自分に戻って来るのが学ぶということという話。自我から自己へ、
自分から出発して自分に戻ってくるというのは、エニアグラムで言う、今の自分
を見ることによって、本質に至るということと同じだと、分かりやすい説明を貰
った気がした。泥の中から蓮の花が咲く。泥即花という言葉があるそうだが、泥
がなければ花は咲かない。泥が花になる訳ではないが、泥を栄養にしないことに
は花は咲かないという意味。苦労がそのまま人間を作る訳ではないが、苦労がな
ければ成長に繋がらないのも確かと言う。泥に種子がまかれているからこそ、そ
こから花が咲く。という話をエニアグラムに置き換えて聞いていた。

誰の中にも本質という種子が蒔かれている。性格という泥が栄養として、また
激しい外界から種子を守るものとして存在しているが、これを味わい尽くしてこ
そ、種子は芽を出し花を咲かせる。いやだ、情けない、またこんなことをしてい
ると苦笑したり、苛立ったりしている毎日だが、これがあるからこそ栄養になっ
て種子が芽を出すと信じて自分につきあうことにしよう。

○各タイプの詳細は、http://www.enneagram.ne.jp/index.htm ○
●学会のホームページで、自分のタイプもチェックできます●

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■2.編集後記■

タイプ1のものの見方や感じ方を、感じていただけたでしょうか?

あることがらがおこったときに、それを例えば良いと思うか悪いと思うかは、
タイプ1の中でも、分かれます。

でも、それを良いと思ったり悪いと思ったりする「思い方」にタイプらしさが
出ます。あることを、良いというから、タイプ○だとか、悪いというからタイプ
△というのではなく、「なぜそう思うのか」というところが、大切です。

ワークショップでは、みんなで話をしたり、人の話を聞くことを通じて、その
ようなタイプによる「ものごとのとらえ方」の違いを知ることができます。

ワークショップ参加などのご質問は、info@enneagram.ne.jp
メルマガへのコメントなどは、npo_jea@yahoo.co.jp へお願いします。

(本永)

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ワークショップ参加などのご質問は、info@enneagram.ne.jp
メルマガへのコメントなどは、npo_jea@yahoo.co.jp へお願いします。

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