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発行元：NPO法人日本エニアグラム学会　　 2007年2月18日 vol.142

エ二アグラム《自分探しの旅》
〜〜自己成長とコミュニケーションのための人間学〜〜

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部下たちの人間関係は、正解のないテーマです。全国を飛びまわりながら、
人は敵意をもつ相手にもやさしくできないものかと、考える日があります。
「よく見て感じ、愛情をもって接していけば気持ちは通じる」かと。

どう生きるかという問いをもつビジネスマンの、心の風景をどうぞ。自分の
弱さをさらけだしている「強さ」が、新しい働き手の姿かもしれません。

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■目次■
●エニアグラム日記　タイプ６「部下たちの関係」　 ●
●　　　　　　　　　タイプ６「彼女の在りかた」 ●
○編集後記　　　　　　　　　　　　　　○
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「部下たちの関係」

★２月１２日（月）★
この３連休、松山、広島、岡山と花のメーカーの人と二人で地方巡業？
をしてきた。ダイキというホームセンターでお客さん向けにクリスマスロー
ズの講習会をやったのだ。

クリスマスローズとは冬から春先にかけて可憐な花を咲かせるキンポウゲ
科の植物で『趣味の園芸』などいろいろなメディアで取り上げられている。
最近では人気急上昇中の植物だ。品種の説明からよい株の選び方、土選び、
植え替え時期、おき場所、肥料に至るまであらゆることをメーカーの人に
話してもらった。

身を乗り出して聞いている人、全く顔をあげず熱心にメモを取る人、実に
さまざまだ。印象的な話があった。「植え替えの時は根っこはなるべく切ら
ずに時間がかかっても一本一本指先で丁寧に根をほぐしてあげてください。
愛情をもって扱うことで成長も早くなり、きれいな花をたくさん咲かせます」
人と接することと全く一緒だなと思った。

何げない気持ちで接するのではなく、相手をよく見て相手を感じて愛情を
もって接する。そうすれば必ずや気持ちが通じて元気になってもらえる。そ
んなふうに思った。

★２月１３日（火）★
会社の同僚というか部下というか営業担当の３０歳代の男の子と５０歳代
の女性の仲がこじれてしまった。とっても仲が良かった二人なのに今はお互
い口もきかない。

新しい売先の営業に一緒に行く約束をしていたのに男の子の方が事前に
一言もなく一人で行ってしまったということがそもそもの発端らしい。もう
２カ月ぐらいこんな状態が続いているだろうか。何とか仲直りさせようとそ
れぞれに話をするがうまくいかない。最近では二人ともちょっといこじになっ
てしまっているようだ。仕事よりもこのことの方がよっぽど気になってしま
う。頭痛の種だ。

人は自分を認めてくれていると思える人やそう思える時にだけ、相手に対
して優しくなれる、好意がもてる、好きになれるということなのだろうか。
確かにそうなのかな。明らかに自分に敵意を抱くような人にも優しくできる
ものなのだろうか。

★２月１４日（水）★
今日は改めて自分の嫌なところを思い知らされたという気がした。

春の訪れがとても早く、生産している植物の生育が例年より半月から一カ
月ぐらい早い。だいたい年内に注文を積み上げ、その数字を元に生産にかか
るのだが、見込みで入れていた数字を生産の担当者に指摘されてしまった。

「○○さん、この数多く予約をいれてる品種、ホントにいるんでしょうね。
いまさらいらないなんてことないですか？そろそろはっきりしてもらわない
と・・・」信用している後輩に言われてとっても淋しい気持ちになった。

注文がないならないではっきりと売れない、生産数を減らそうと勇気をもっ
て言わなきゃ。そういう気持ちがありながらつい結論を先延ばしするところ
がある。特に自分にとって都合の悪い話や話す相手が自分にとって重要だっ
たり親しい、仲がいいという相手に対して、こういう態度をとる傾向がある
ように思う。

物事の核心に触れず、うやむやにして状況の進展を伺っているのだ。状況
判断ができるという良い見方もできるかもしれないが、我ながらこの優柔不
断さが好きになれない。

★２月１５日（木）★
仕事のことをあれこれ考えながら商談予定の売先がある駅に着いた。何度
も降り立っている駅で改札口を出て左手に小さな花屋がある。今日も色とり
どりの花が並んでいるのが遠めからでも分かった。「今日はどんな種類の花
が並んでるかな」花好きの自分の興味半分、仕事としての市場調査半分の気
持ちで店頭の花を見て回った。

パンジー、ビオラ、プリムラ、デージー、ストック、キンセンカ・・・春
を告げる彩りと香りに包まれた。すると不思議なことが起こった。それまで
仕事のことで張り詰めていた気持ちがみるみる和んでくるのが実感できた。
こわばっていた表情が柔らかくなり自然と目尻が下がった。自分の気持ちが
張り詰め、顔がこわばっていることに自分でも気が付かなかったのだ。

すっかり和んだ気持ちで臨んだ商談はもちろんバッチリ上手くいき、とっ
ても満ち足りた気持ちで家路についた。
（忠犬ハチ公）

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「彼女の在りかた」

★２月２日（金）★
仕事帰りに地元（岐阜）の本屋に立ち寄った。以前は、よく通った郊外型
の大規模店だが、最近は東京で過ごす時間が長くなったので、１年ぶりの訪
問になる。興味のあるジャンルの本を置く場所が違っていたので、店内をう
ろうろ探していると、通路で２０代前半と思われる女性と、すれ違う際に、
お互いが二度、同じ方向に動こうとして、お見合い状態になった。

その時、相手が露骨に嫌そうな顔をして「ちっ」と舌打ちした。不機嫌な
顔をしながら私の右側を通り過ぎる。これが思った以上に私の心を動揺させ
た。

「俺が何をした」「お互い様じゃないか！舌打ちされる筋合いじゃない」
いろいろな相手に対する（相手に対するいろいろな）嫌悪感が頭の中に
浮かぶ。そして同時に「ひょっとすると私の動きがあまりにも愚鈍な感じ
だったのでは」「うごきの鈍い中年おやじと思われたのでは」といった自分
を卑下する心配も浮かんできた。

エニアグラムを学べたお陰で、最近ちょっとしたことでは動揺しなくなっ
たと感じているが、それでもまだ、こういった些細なことで、自分の性格の
癖が出るときがある。ちょっとブルーな気分ながらも、明日になれば、気に
ならなくなると思えるようになったことが、小さな成長だと自分をなぐさめ
た。

★２月１０日（土）★
休日に社会起業家という分野のベンチャーコンテストに招待され、見に出
かけた。「社会起業家」という分野は比較的新しいもので、単にビジネスを
起こすのではなく、さまざまな社会問題への取り組みをビジネスに転換する
というコンセプトで起業することを意味し、私はこのコンテストに数年前か
ら参加者へのアドバイザーの形で関わっている。今回も１次審査、２次審査
のお手伝いをして、今日がその集大成となる最終審査だ。NHKの取材も入る
等、最終審査は著名な人物がジャッジを行う、かなり大々的な内容だ。

私は毎年、このイベントを楽しみにしている。「世の中も捨てたものでも
ないな」と思わせてくれる場面に出会うことが多いからだ。そして今回はあ
る参加者のプレゼンを聞き、ひさびさに涙した。

この参加者を仮にAさんと呼ぶ。プランの内容以上に、何よりもAさんの
「在り方」「静かな決意」に強い感銘を受けた。その人はニートの問題に取
り組んでおり、決して派手ではなく、寡黙で静かな感じのする人だが、どん
なことがあっても、世の中で生きづらいニートと共に居て力になるという決
意がみなぎっていた。ニートを助けるという感覚ではない。共にいるという
同じ目線の感覚。

著名な審査員も、このイベントの運営者も立派な人ばかりだ。しかし、自
分もやろうと思えば、同じようなことが出来る感覚があった。しかし、Aさ
んと同じような決意は出来ないと心の底から畏敬の念を感じた。こういう風
に生きられるようになることを自分は望んでいる気がした。これからも、彼
女の活躍を応援していきたいと素直に感じた。
（油売り）

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○ 編集後記 ○

春一番のニュースを聞くようになってきましたね。
春はもうすぐそこですね。

さて、今週の水曜日　21日　19：00〜21：00　に
「エニアグラム無料紹介コース」を開催します。

紹介コースでは、エニアグラムの理論、エニアグラムの効用などと
ご自身のタイプチェック(無償)も予定しています。

ぜひ、エニアグラムってどのようなものか？とご興味をお持ちの
みなさまのご参加をお待ちしています。

詳細は、
http://www.enneagram.ne.jp/ws-annai/syoukai2006.htm

★ 相互紹介、随時受付中 ★

☆ 毎週日曜日配信 ☆
最終週には、ワークショップのスケジュールとともに、連載企画を掲載。
（本永）
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