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発行元:NPO法人日本エニアグラム学会 2007年1月7日 vol.136
エ二アグラム《自分探しの旅》
〜〜自己成長とコミュニケーションのための人間学〜〜
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年が改まるとき、外から声が聞こえてきます。
「まじめやねえ、肩の力をぬいて」「早く帰ってやすんでください」
聞こえてきた言葉は、前から耳にしていたような気がします。
素直に聞いてみましょうか。
言葉は、まわりからの「願い」かもしれませんから。
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■目次■
●エニアグラム日記 タイプ1 「脱力への道」 ●
● タイプ1 「思いやり」 ●
○編集後記 ○
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「脱力への道」
★12月18日(金)★
今年の仕事も後二週間弱。やり残した仕事が気になる。
自分で言うのもなんだが、私は計画的に仕事をするほうだ。しかし、どう
しても進まない仕事がある。もう1年以上かかっている仕事だ。年度末には
仕上げる予定だが、いい案が浮かばない。そもそも、私自身がその仕事を充
分に理解しきれていないからだろう。
理解しきれていなければ、充分な結果は出せないはずだ。そう思い、あが
くこと1年。若干の進歩はあるものの、満足できない。完璧を求めずに、一
旦完成させて、その後進化させていけばいいのだ。と、自分に言い聞かせな
がら先へ進めよう。
★12月20日(水)★
今日は、会社の役員と一緒に飲みに行った。仕事で役員と話す機会が殆ど
無いので、役員の話を直接聞く機会に恵まれて良かったと思った。話を聞い
ていて思ったことは、沢山の人が同じ目的に向かって進むことの難しさだっ
た。
目的はひとつでも、目的達成の方法はいくつもある。どれを会社の方法と
して採用し、どうやって社員ひとりひとりに理解してもらうか、はとても難
しいことだと思う。果たしてできるのだろうか、とも思う。組織の中で自分
の役割を理解し、実行するということは容易ではないことだ。役割を理解し、
周りの人の協力を得ながら一歩一歩前に進むこと、その積み重ねが組織の目
的を達成することにつながるのだろう、と思った。
散会後、そのことを先輩に話したら、「まじめやねぇ。もっと肩の力を抜
いて」と言われた。私自身の中では、普通に考えたことを、先輩は「真面目」
と言った。
先輩は役員の話を聞いて、どんなことを考えたのだろう。同じ場所にいて、
同じ話を聞いてもそこにいる人の数だけ、解釈や感じたこと数があるのだろ
う。
★12月23日(土)★
今年も残すところ後一週間。九州でも寒い年は寒いが、今年は暖かいので
なんとなく、年の瀬を感じない。まだ年賀状も手付かずだ。どうにか、28日
までには投函できるようにしなければならないと思っている。と、天からの
助けが来た。姉から「年賀状これでいい?」とスタンプを押した年賀状が手
渡されたのだ。
私は毎年、印刷の無い年賀状を購入し、自分で絵を書いたりスタンプを押
したりする。今年はまだ年賀状に手を付けていない様子を見て取り、姉がオ
リジナルのスタンプを作って押していてくれたようだ。「ラッキー」とあり
がたく、年賀状をもらい宛名書きをした。
手書きのコメントは、28日までに数回に分けて書いていく。年賀状でしか
連絡を取らない知り合いも多く、宛名書きをしながら、懐かしい思い出に浸
りつつ、年々枚数が増えていく年賀状に、自分の年を感じた。
子供の頃は、クラスの友達だけだったものが、日本全国に出すようになる。
人と人のつながりは本当にありがたいと思う。人付き合いの得意でない私も、
周りの方々のおかげで今あることができるのだ。感謝感謝と思いながら、き
れいとはいえない字で心を込めて宛名書きをした。
(ちゃんと)
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「思いやり」
★12月18日(月)★
前の晩から何だか、変な寒気を感じていて“風邪はひきはじめが肝心”と
薬を早めに内服していた。しかし、朝から頭痛が止まないすっきりしない目
覚めであった。年末で病院の仕事は山盛りだし、スタッフに子供の発熱で欠
勤者がでているので絶対に休むわけにはいかない。
就職してから十数年になるが、今まで欠勤は一度もしたことがない。その
ため、熱がでないよう先回りで解熱剤と風邪薬を飲みながら仕事をした。先
週から職場のスタッフの体調不良・家庭の事情で欠勤者が続き、休ませたス
タッフの分の仕事をこなし、自分の仕事は勤務終了してから・・・というよ
うな日々を過ぎしていた。
正直、私自身の体力が限界に近づいていた。できるだけ体力を温存したい
ので今月は、ほとんど往復タクシー通勤となっていた。
スタッフには、私の体調不良を悟られないよう注意をはらい職場に向かっ
た。出勤すると、スタッフの一人が
「風邪ひいたんですか?何だか体調がすぐれないようですね。大丈夫です
か?毎日誰よりも遅くまで仕事していて、お休みの人が出た時は、メンバー
スタッフに入って動いてくれて、私達はとっても助かっているのですが・・・。
今日は、落ち着いていますし、欠勤者分は私が頑張りますからメンバーには
入らず、本来の主任業務をやってください。そして、もしよかったら連日遅
い帰宅が続いるので今日の午後は早く帰ってください」
という声かけにとっても心が癒されたと同時に観察力のあるスタッフだな
と感心した。
私は、スタッフに欠勤者分のしわ寄せが出ないようにと自分のこと二の次、
相手のことを最優先で動いていた。そんな私の気持ちを言わずとも汲んでく
れたスタッフの思いやりに触れ、体力的には辛かったが、とてもスタッフの
温もりに包まれ、先週から蓄積していた疲労が一気に癒された1日だった。
スタッフのことを考え必死に動き回っている私の存在をどこかで気づいて
欲しい・・・、“大変、疲れた・・・”という言葉を表現せず心にしまって
働き続けていた私にとってはスタッフの一言がとてもありがたかった。
★12月19日(火)★
今日は、心も体もとても爽やかな朝を迎えた。昨日、スタッフの思いやり
に甘えさせてもらい、ほぼ定時で仕事をあがった。まだ日が落ちきっていな
い空を見上げながら帰宅し、21時にはベッドに入った。そのため、9時間も
睡眠をとり、私にとっては2日分の睡眠時間であった。
しかし、この睡眠によってバッテリー切れを起こしかけていた私の体は、
しっかり充電できたようで、だるさが抜けとても体が軽くなった。
出勤して早速、昨日声をかけてくれたスタッフに
「昨日はありがとう。すっかりあなたに任せて、早く帰宅できたおかげ
で2日分くらいいっぱい寝たら疲れがとれたみたい。とっても体が楽になっ
て風邪も大丈夫みたい」
と伝えた。そのスタッフはニコニコしながら、「よかった。主任さんは働
き過ぎなんですよ。今日も早く帰ってくださいね」と返してくれた。
私は、常にスタッフに負担がいかないように負担は自分が負うものと思っ
て、自分で負えるものはどんな無理をしてでも自分の中で調整してきたが、
昨日は、こんな風にスタッフに甘えてもいいんだということを教えてもらっ
た。
スタッフの行為に甘えるには、“怠けではないか・・・”と葛藤があり、
私の中では少し勇気のいることだった。しかし、とても体が休まり、今日は
心も体も身軽になって仕事ができたのも事実だった。思いやりってもちつも
たれつの中で生きてくるものなんだなと考えさせられました。
スタッフの気ばたらきに心が潤され、その恩恵を感じた1日でした。
(つくし)
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○ 編集後記 ○
明けましておめでとうございます。
お正月、私は、妻の実家の焼津へいってきました。さすがに、静岡で
見る富士山は、とてもうつくしく雄大でした。
縁起の良い初夢として、一富士(ふじ)、二鷹(たか)、三茄子(なすび)と
言いますが、みなさんの初夢はいかがだったでしょうか。
本年もよろしくお願いいたします。
★ 相互紹介、随時受付中 ★
☆ 毎週日曜日配信 ☆
最終週には、ワークショップのスケジュールとともに、連載企画を掲載。
(本永)
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