∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
発行元:NPO法人日本エニアグラム学会   2006年11月19日 vol.129

エ二アグラム《自分探しの旅》
〜〜自己成長とコミュニケーションのための人間学〜〜

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

あなたも振り返ると「あの時があったから」という貴重な時間
があるのではないでしょうか。すべてを失ったような危機のときに、
わき起こってくる勇気、行動力。今週は、あらたな自分誕生の物語
です。

父親の生き方として、リストラの身からの立ち上がりの話としてで
も、適職探しにあてはめてでも、いくとおりもの読み方ができるで
しょう。もがき、動けば、道が開くのですね。

──────────────────────────────────
■目次■
●エニアグラム日記 タイプ6 「新聞も配達した」        ●
★相互紹介
毎日3分!食卓の事件簿 日刊メールマガジン『暮しの赤信号』★
○編集後記                     ○
──────────────────────────────────

「新聞も配達した」

★11月14日(火)★
商談をおえ駅にむかっていると日が落ちてくる。秋は日暮れが早い。新幹
線に乗り込みしばらく山なみを見ていると、ふと思い出すことがあった。

今から10年ぐらい前、父が経営し私も勤めていた繊維業の会社が倒産した。
当時既に妻子がいたが、役員をしていたので退職金は一切出ず、家族共々路
頭に迷う事態となってしまった。

さあ困った。ある程度の技術を付けている今の業界に残るか、はたまた興
味があってやりたい仕事に就くか、当時とっても悩んだ。いろんな人に相談
してみたが人によって言ってくれることは様々、自分の気持ちを決めかねて
いた。

ある人が「君は今の仕事が好きか?好きなら続けた方が良いし、そうでは
なく親がやっている会社だからという理由だったのなら今からでも自分がや
りたい仕事をしてみても良いんじゃないか」その言葉を聞いて何かふっきれ
たような気がした。

自分は子供の頃から生き物が好きで、小さい頃は漠然と「獣医さんになり
たいな」と思っていたこともあった。「花や野菜など農業に関わる仕事がし
たい」そう心に決めた自分はハローワークや市役所、県庁などあらゆるとこ
ろをあたリはじめた。

蓄えも何も無かった私は、職探しをしている間何の仕事もせずに過ごすと
いうわけにはいかなかった。知り合いに小さい警備会社の社長さんが居たの
でちょっと恥ずかしかったが使ってもらえないかとお願いに行った。

早速採用してもらうことができて、道路や建物の工事の警備の仕事を始め
た。しかしこの仕事だけでは家族を養って行くことができなかった。あいた
時間帯に他に何かできる仕事は無いか。

思い浮かんだのが早朝の新聞配達だ。これなら警備の仕事と両立できる。
そう思った私はすぐさま家にある新聞屋んの電話番号を調べて電話していた。
新聞配りの仕事もはじめる事ができた。早朝2時に起きて朝6時過ぎまで新聞
配達をして一度家に帰り朝8時から夕方5時まで警備の仕事をするという生活
が始まった。

警備にしても新聞配達の仕事にしても正直甘く見ていたところがあったの
かもしれない。聞くのとやるのとでは大違いだった。新聞配達をやり始めた
ばかりの頃は道のカドを曲がりきれずに何度かバイクをひっくり返し脚にあ
ざを作っていた。

ある冬の日、この日は前の晩から雪になっていた。ただでさえ新聞を高く
積み上げたバイクはとても重く舵取りもままならないというのに前の晩から
降り積もった雪で路面はとっても滑りやすくなっていた。

滑らないように慎重に運転するのでいつもより配るペースが遅い。嫌な予
感がしてきた。狭い路地のちょっとした上り坂に差し掛かった時、バランス
を崩してバイクが倒れてしまい、うずたかく積まれた新聞が雪で汚れた地面
に散乱してしまったのだ。

頭の中が真っ白になった。すぐさまバイクを起こし散乱した新聞を拾った
が、下の方の何部かはどろどろに汚れてしまっている。「こんなに汚しちゃっ
た。まだこんなに配らなきゃならない。もう5時を過ぎてしまった。6時には
あがらなきゃいけないのに間に合いっこない。警備の仕事に遅れてしまう。
どうしよう。どうしよう・・・」汚れた新聞を拾いながら色んな思いが頭を
よぎってきて涙が出てきてしまった。とっても惨めだった。

まるで自分の醜態を見ていたかのようにタイムリーに同僚のおにいちゃん
がバイクで来てくれた。「帰ってくるの遅いからもしかしてこんなことになっ
ているかもって思って」とびきりの優しい笑顔で言ってくれた。

「別の仕事もあるんですよね。あとは俺が配っておくから今日はもう仕事に
行ってください」「いや、そんなわけには」「いいですから。僕の持ち分も
う終わっちゃったし。お仕事遅れちゃいますよ」人の優しさ、温かさに本当
に涙が出た。

そんなことがあってから半年ほど後、念願かなって花の生産卸の仕事につ
くことができて今に至っている。野山を巡り生産されている花を見ながら生
産者や得意先の人と花談議をする。好きなことをやれているという充実感を
味わいながら、車窓から山並みを見ると時々ふとあの頃のことを思い出した
りする。

東京のビル群が近くせまってきた。さあ、また明日から、仕事がある。

(忠犬ハチ公)

──────────────────────────────────

◎相互紹介◎
毎日3分!食卓の事件簿 日刊メールマガジン「暮しの赤信号」

健康をテーマにしたテレビ番組では、よく体によい食べ物が紹介され
ますが、何を食べるかということは、健康を考える上でとても大切だ
と思います。

今回紹介するメルマガは、

1975年に発行された「暮しの赤信号」は、毎号10何万部も発行され、
学校や家庭でベストセラーになりった発行人で、『脱コンビニ食!』
(平凡社新書)の著者でもある食生態学者の山田博士が発行するマガ
ジンです。

「食べものは人生を変え、文明を変え、歴史を変えます」とのことで、
実際の商品名もズバリ公表されています。

読者から「人生が変わりました!」という声が続々と。本当の健康術
は「節約術」でもあることがよく分かるとのことです。

始発駅はこちら → http://www.mag2.com/m/0000141214.html

──────────────────────────────────
○ 編集後記 ○

はじめての方にも、ご参加いただける プライマリーコース が
12月9日(土)−10日(日)10:00〜17:00 で開催されます。
場所は、江東区文化センター になります。

参加者からは、書籍だけでは、わからないタイプの違いが本当にわかった
との感想をよく聞きます。

みなさまのご参加をお待ちしています。

詳細は、以下で

http://www.enneagram.ne.jp/ws-annai/1-primary2.htm

プライマリーコースは、1と2がありますがどちらからでも参加できます。

★ 相互紹介、随時受付中 ★

☆ 毎週日曜日配信 ☆
最終週には、ワークショップのスケジュールとともに、連載企画を掲載。
(本永)

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
このメールマガジンは『まぐまぐ!』
http://www.mag2.com/ を利用して発行しています。

マガジンID:0000116983
メールマガジン名:エニアグラム《自分探しの旅》
発行者:日本エニアグラム学会
e-mail:info@enneagram.ne.jp
URL:http://www.enneagram.ne.jp/

配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000116983.htm

【本メール・マガジンの無断転載、複写は禁止します】
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞