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発行元:NPO法人日本エニアグラム学会   2006年10月1日 vol.122

エ二アグラム《自分探しの旅》
〜〜自己成長とコミュニケーションのための人間学〜〜

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数年ぶりに旧友と会っているので酒をくみかわす。退院した母が傍
にいるので手をとりあう。むかしから人類がやってきた自然の行い
なのに、今読むと心が澄む思いです。

静かな内面からでているよろこびに同調しているからでしょうか。
人への対応に礼儀ありきと思い出させる文章の力でしょうか。

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■目次■
● エニアグラム日記 タイプ9 「ふな鮨」    ●
●               「母との時間」  ●
○ 編集後記                   ○
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「ふな鮨」

★9月15日(土)★
関東に住む何年も会ってなかった同級生から留守電にメッセージがあった。
夏休みの旅行で近くに行くから会えないかと。すぐに留守電の番号に返事し
た。予定はないのでぜひ会おうと。

待ち合わせは私の住む滋賀の最寄り駅。新幹線を乗り継いで在来線にも乗
り換えての移動。朝早くに自宅を出てきたのだろう、昼前に待ち合わせ駅で
落ち合えた。十数年ぶりの再開で互いが若かった時の姿ではないものの大学
時代の面影が蘇ってくる。

まずは昼ご飯を食べることにした。地元の名物を食べてもらいたい。いく
つか候補になる店はリストアップしていた。道々何を食べようかと話をして
いると滋賀の名物ふな鮨が食べたいと。

リストとしては考えてもいなかったが、ぜひ食べてもらいたくて食べるこ
とができるお店を探すことにした。(ふな鮨は独特のにおいや味があって好
きな人はやみつきになるがそうでないと食べることもできないもので、それ
にチャレンジしたいという同級生がどういう反応をするか楽しみでもあった。
私は大好き。)

さほど探さずに店が見つかった。名物のあんかけうどんとふな鮨を注文し、
互いにビールの中ジョッキを頼んだ。久しぶりの再開に乾杯をして仕事のこ
と、日頃のこと、懐かしい記憶のあれこれを語り合った。ふな鮨は無事酒の
さかなにすることができて気に入ってもくれた。

昼食後はせっかくなので同級生の時間の許す限り徒歩で市内観光をした。
地元のお祭りの山車博物館など同級生が好きなところを巡ることができて、
ここを訪ねることができたことを喜んでくれた。

歩き続けて暑さも手伝って喉が渇き、休息を兼ねて地ビールの店に入った。
またまたアルコールを飲んでしまったがこれがまたうまかった。渇きに加え
て再開のうれしさがうまさを引き立ててくれた。私は明後日には職場の健康
診断をひかえているというのに、再開に乾杯という感じで互いに何杯かおか
わりをしてしまった。明日は休肝日になるからと勝手な言い訳をして。

★9月20日(水)★
職場の他部署から電話があった。「アドバイスが欲しい用件があるのでこ
れから都合がつかないか」と。急にこちらの都合も考慮してくれてない口ぶ
りにそんなものの頼み方があるかというスイッチが入った。(「無理に決まっ
ている、事前に都合を確認してくれて調整する猶予をくれれば対応できたか
もしれないのにこちらの都合を考えないような依頼の仕方はなんだ」)

「今日はスケジュールがすき間なくつまっていてすぐに調整がつくような
状況ではない」と断った。それで終わってしまうと後に続かない。何を困っ
ているのか聞いたうえで改めて「今日は無理だけれど明日の昼休みなら都合
をつけられるのでどうか」と提案した。相手はしぶしぶ了解してくれた。

翌日、昼休みに食事は後回しにして向かった。先方は昨日の電話の人では
ない様子だが私が来ることは聞いていたようで声をかけると「よく来てくれ
ました」という言葉を返してくれた。この言葉で私は救われた気がした。

あれこれとやり取りをして困っていることについて一緒に検討を重ね、昼
休みはほとんどつぶれてしまった。食事は5分でかけこんで午後の仕事に入
ることになったが「お昼休みに申し訳ありません」というあたりまえだけれ
ど気持ちが入った言葉に私の中にすがすがしさが残っていた。

(ゆったりといこう)

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「母との時間」

★9月17日(日)★
母がしばらく振りで入院生活から家に戻ってきた。数値的には回復し退院
出来るようになったのではあるが、”完全看護”のおかげで、確実に足腰は
弱まり、元気もなくなっている。

1ヶ月前入院した時には「時々は入院したほうが、母にとっても介護する
家族にとっても良い」と思っていたが、やはり家族が手を掛け、声を掛けて
看護することに勝るものはないと思った。家族にとっても元気のない、弱っ
た母を見ることは辛いものだ。

母は私の手をしっかり握りしめ私との思い出話を始めた。私も話した。物
心がついた頃の母と遊んだ楽しい思い出、小学校入学の頃の出来事、小中学
校時代の先生のこと、祖母のこと、クラブ活動での出来事、会社に入ってか
ら地方に赴任した私を訪ねてきてけがをした時のこと等々、話は尽きなかっ
た。

母はどんな思いで私を育てたのか目に涙を浮かべながら話をした。そして
言った。「楽しかったよ。また、話がしたい。」と。私も温かい気持ちにな
った。

★9月24日(日)★
昨日今日と身の回りの書類等の整理を行った。本格的な整理は2年半前に
転勤でこちらに戻ってきてからでは初めてのことである。この間仕事がとて
も忙しく精神的にも追い詰められていた。他のことを優先し手付かずの状態
で本棚の周りが雑然としていることが、ずっと気になっていた。父の葬儀の
時も、仕方なく放ってきた。今回やっと意を決して片付け始めた。

始めてみると、捨てられるものが意外と多いことに気がつく。出向時代の
1年半、今いる部署に戻ってから1年経った。月日が経過したことにより物
事をより客観的に見られるようになった。それにここ半年心境が大きく変化
した。気持を整理し、自分の価値観を見つめ直す機会となったのである。

今取り組んでいる大きな項目を意識しながら、要らないものは捨て、残っ
た書類を分類、整理して行く。 紛れて見つからなかった書類も発見でき、
だんだんと気分もすっきりしてくる。終わってみれば大きな肩の荷を下ろし
たような気分である。

今更ながらストレス解消には、整理整頓が一番だと気づかされた1日半で
あった。

(のんきや)

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○ 編集後記 ○

彼岸も過ぎて、日が暮れるのが早くなり、少しずつ夜が長くなってき
ましたね。少し寂しさを感じる季節ですね。

秋の夜長、みなさんは、何をして過ごされていますか?

私は、結局はといいますか、季節にあまり関係なく、秋の夜長も仕事
をしています。

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☆ 毎週日曜日配信 ☆
最終週には、ワークショップのスケジュールとともに、連載企画を掲載。
現在の連載は、「あなたのそこが好き!・・・タイプ」です。
(本永)

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