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発行元:NPO法人日本エニアグラム学会   2006年4月9日 vol.100

エ二アグラム《自分探しの旅》
〜〜自己成長とコミュニケーションのための人間学〜〜

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四月は緊張とお花見がセットでやってきます。とくにリーダーは休む
暇もありません。メンバーと話し、状況を把握しつつも安心できないの
です。自分は、優柔不断ではないかと、自問してしまうからです。

思い切って休むと、パステルカラーの風や花が見えてくる。感性は何
かを手放したときに動きはじめていました。

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■目次■
● エニアグラム日記 タイプ1 「配置転換」 ●
●               「パステルカラーの風」 ●
○ 編集後記                     ○
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「配置転換」

★4月4日(火)★
私は、病院に勤めている。4月1日より新たな部署へ配転となって、少し
ずつ現状把握ができてきた。しかし、その把握した部分からさまざまな“?”
が生まれ、心の中で「これはどうなっているの?、何でこうなの?・・・」
というような湧き起こる疑問符へのよりよい対応を考えている自分がいた。

勝手の分からないところで、リーダーシップを発揮し、職場管理をしてい
かなければならないと思う責任がズシッとのしかかる。変則勤務のため3日
かけてやっと職場全員のスタッフと勤務を共に過ごし、話しをすることがで
きた。みなと話せて、少し現状が把握でき、ぎこちない感覚が一つ解除され
た日であった。

私は、未知な状況や環境にさらされた時、とても用心深くなって自分の中
である程度の察しがつけられないと思うように行動がとれない。まさに察し
がつかない中で思いっきり自分の能力が発揮できず、不完全燃焼の日々にや
りきれなさと戸惑いを感じた。

心の中では、「何とかしなきゃ!改善した方がよいと思うことの伝達や改
革の動機付けをしようか、今までのやり方は否定せず、尊重しながらの介入
をどのように・・・」という呟きの繰り返し。仕事を終え、帰宅してからも
自分のその呟きに対して対策や準備を考えずにはいられない。

自分で自分の疲労を増やしていると感じながらも優柔不断な心の葛藤を断
ち切れずに今日も夜が明けていく。

★4月5日(水)★
朝方うとうとしてしまい、ハッと気がつくと6時30分だった。急いで支
度をして家をでた。日々の疲労がピークに達しており、タクシー通勤がほぼ
毎日となっていた。時間的にはゆとりがあったが、今日はなかなかタクシー
が来ないので少し気持ちが焦っていた。タクシーをやっとひろうことができ
「〇〇までお願いします。道は、・・・」と伝えようとした時、運転手さん
が穏やかな笑顔で「お客さん、以前お乗せしたことがありますよ。道は、
××通りで△△町の交差点を左にいく行き方でよかったですよね」といわれ
スッと心が落ち着くのを感じた。

運転手さんが「今日は、少し遅いんじゃないですか?」というので「はい、
なかなか空車タクシーが来なくって10分くらい待って、ちょっと困ってい
たんです」と答えた。これだけしか話していないのに、私が職場へ急いでい
る気持ちを汲んでくれたのか、黄色信号は停車せず速度を上げ走行し、バス
レーンも様子を見ながら左側走行をしてくれた。

私の気持ちを配慮した走行をしながらも運転手さんが、神田川の桜並木に
さしかかった時、「今年は、桜の花の持ちがいいですね。そろそろ散り始め
ていますがね。こんな風に花びらが舞っているのもきれいですね」という問
いかけで景色を見てハッとした。ここ数週間のあまりの忙しさに桜の花が咲
いていたのは気づいていたが、花をじっくり眺めるようなことをしていなかっ
た。

たった20分の乗車であったが、とても心が和むひと時を提供してくれた
タクシーの運転手さんの思いやり、気ばたらきに触れて爽やかにすがすがし
い1日の始まりとなった。いつも相手優先、自分のことを二の次にしている
私にとっては、語らずしても察してくれた気持ちがとてもうれしかった。

その夜、帰宅途中に桜並木の遊歩道をゆっくりと鑑賞しながら家路につい
た。ライトアップされている夜桜の雄大さに、何だか忙しい忙しいと時間に
追われている自分がとってもちっぽけな存在に感じた。あれをして、次はこ
れをしなければ・・・というように自己満足的な計画に縛られるのではなく、
四季折々に変化する桜の樹の姿のように、もう少し時をかけあせらず、あわ
てず、あきらめず根気よく現状を見守ってもいいのかな・・・。

ここ最近の忙しさによって、ささくれ立っていた心が潤うきっかけをもらっ
た。さあ、明日から頑張ろうという元気がでてきた。
(つくし)

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「パステルカラーの風」

★3月24日(金)★
今週末は仕事に行かなくて良い。嬉しくてたまらない。ここ暫く忙しくて
週末も休めないでいたため、久しぶりの休みなのだ。明日はお昼まで寝て、
遅い朝食をとって一日うだうだと過ごすのだ。考えただけでもわくわくする。

頭の中のしたいこと(しなくてはいけないこと)のリストには,あれもこ
れもとリストアップされているが,とりあえずは何も考えずにごろごろする
のだ。後回しにすることが、ちょっと気になるが、気になりつつもごろごろ
することで、ごろごろの満足感が更にアップする。

そうすると、リストアップされたことをするときに、やる気が倍増する。
全ては自分の気持ちの問題だけれども、可能な限り自分を楽しませながら生
きていることを味わいたい。

といっても、気持ちとはうらはらに体は崩れかけている。そんな体のため
にもときにはごろごろを満喫するのだ。

★3月25日(土)★
気が付けば、世間には春の風が吹いていた。冬の風から春の風に変わるこ
の時期は大好きだ。寒いか寒くないかと聞かれれば寒いのだが、風の中に暖
かさを感じる。パステルカラーの風だ。自称モグラな生活(太陽の出ている
頃は外に出ることがない生活)を送っていると、春の風さえも感じず、桜の
花が咲いたこともテレビでしか知らなかった。画面の大きさに切り取られた
世界。

その世界から脱出して,気の向くままにドライブに出てみると、春が通り
過ぎようとしているのに気付いた。えぇぇ、もう葉桜になっている木もある。
ちょっとびっくりした。タンポポの黄色、菜の花の黄色。やわらかい緑色の
葉。忘れていた。

そういえば、今年は冬の桜の木を見ていなかった。冬の桜は強い力を感じ
る。春に向けて力を蓄えている冬の桜。きれいだなぁっと思う。

山の景色が一転して、海が見え始めた。冬と春の境の海の色。冬の群青色
の海でもなく、春の明るい青みを帯びた色とも少し違う。今日の海の色だ。

私のお決まりのドライブコースは福岡の西の方、西之浦へ向かうのが定番
だ。山も海も堪能できる。季節を体で感じることは、なんて気持ち良いのだ
ろう。

★3月29日(水)★
今日は、約半年かけて検討してきた仕事が役員会議に懸かる。身が引き締
まる思いだ。ここまでくるのに多くの人の力が費やされている。

時にはやり取りの中で思わず「何でこの人はわからないのだろう」と腹立
たしさを感じ、思わず強い口調で言ってしまったこともあった。そんな時は
深呼吸をしてみた。ほらほら、頭を冷やせ、っと自分に言い聞かせる。

冷えた後には、何でもう少し冷静に話せないかなぁ、っと一人反省会。大
人気なさと、駄目な自分が情けなくなる。でも、めげてる暇はない。落ち込
んだときは、立ち止まらずに前に進め、と何回自分を励ましただろう。そん
なこんなを繰り返して、今日まで来た。

仕事をしている中で、辛いときは「仕事だから仕方が無い」と思って乗り
越えるときもあるが、「仕事だけど周りの方の助けがありがたい」と最後に
は感じる。同じ「仕事」だけれど、心が通じ合った「仕事」ができると、と
ても幸せだ。

今は、周りの方への感謝の気持ちでいっぱいだ。「ありがとう」という言
葉でどのくらい感謝の気持ちが伝わるかわからないが、お世話になった方み
んなに「ありがとう」を伝えたい。
(ちゃんと)

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○編集後記○
おかげさまで、今回で、メルマガ、第100号となりました。
ありがとうございます。

第1号が、2003年9月でした。あっと言う間の2年半でした。
読んでいただいているみなさまがあってのメルマガです。

ありがとうございました。
これからもよろしくお願いいたします。

メルマガの感想もお待ちしています。npo_jea@yahoo.co.jp まで。

☆毎週日曜日配信☆
最終週には、ワークショップのスケジュールとともに、連載企画を掲載。
現在の連載は、「あなたのそこが好き!・・・タイプ」です。
(本永)

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